コラム
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2018/11/26
1732    応援力

発熱の翌日の3月21日、母の体調は回復してきたので少し安心しました。「これだけ自分を犠牲にして子どもに尽くしている人はいないのではないかと思います。これは凄いと思います」と叔父さんは話してくれました。

「お母さんはずっと苦労の連続ですが、それでも自分のことは後回しにして人のために尽くしてきた人ですよ」とも話してくれました。子どもから見ていてもそう思いますから、「いつまでも苦労を掛けているなぁ。申し訳ないなぁ」と思っています。

高熱を出した時、友人達が訪問しているのを見て「如何に日頃が大事なのか。人との接し方が大事なのか」が分かります。人は施したものだけが自分のところに返ってきます。人に親切にしていれば親切に対応してくれますし、冷たく接していたら冷たい態度で返ってきます。自分の行為を、形を変えてそのまま受け取ることになるのです。

また「辛抱強い人だから、辛いだとかしんどいなどは言いません。人に迷惑をかけることを嫌うので、きっと辛抱に辛抱を重ね、どうしても熱が下がらないので連絡をしたと思います」とも話してくれました。少々のことで参ったと言いませんから、今回は余程、しんどかったと思います。熱は38.5度や38.2度を指し、血圧は上が100だとか95の数字を示していたので、「これだけ血圧が低いと起き上がることが危ない」と思いました。普段は血圧が高いので、こんなに低血圧になったことはありません。低すぎて心配する程です。

また日曜日の夕食から月曜日と火曜日まで食欲がなくて食べていないので、体力の低下も心配でした。ようやく水曜日のお昼におにぎりを一つ、夕食にお粥さんをお茶碗一杯だけ食べられたので少し安心しました。食欲がないと言っているので、先に帰ると「食べないかも知れない」と思ったので、お粥さんを食べるのを見届けました。

今回の発熱の原因は不明ですが、夏のような気温の日の翌日は二桁も気温が低くなるなど、季節の変わり目であることや、友人に誘われて白浜への宿泊の旅行に二度も行ったことで、見えない疲れや気持ちが張っていたことも原因だと思っています。もう決して無理をしてはいけない年齢になっています。

続いて叔父さんは「お母さんは子どものためでもあり、人とのつきあいをとても大切にしているので疲れが溜まっているのかも知れません。もう82歳なので体力や体調も無理が出来ない年なので、少しはゆっくりして欲しいと思います。子どものためだと思うと、無理をしてでも役を引き受けていると思います」と話してくれました。

母に無理をさせてしまっていることに心が痛みますし、今まで以上に母の応援の力を強く感じることになりました。自分のことを隅においてでも人のために尽力する応援力は、とても大きな力の塊です。応援することでその人に力を与えられますし、もしエールの声が届かなくても気持ちは伝わっています。聴こえていなくても、心に届いていないようでも、応援で発した氣は空気を伝って応援をしている相手の体にエネルギーが流れ込んでいると思います。母の応援力が僕のところに伝導していることを感じました。応援力とは自分の益を求めないもので、与えても何も受け取らないから大きな力を発揮するのです。

母は優しくて辛抱強く、そしていつも目いっぱいの気持ちを注いでくれる存在だと思います。今の時間がずっと続くことを願っています。