コラム
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2018/5/22
1713    コラムNO1425を読み返して

懇談会の席でKさんがコラムNO1425「時間は同じ長さ」を読んだ感想を聞かせてくれました。

「過日、机の整理をしていると、数年前に片桐さんの『夏の集い』に出席した時にもらった『コラム集』が出てきました。読み返してみるととても良いことが書かれていたので、『片桐さんにお礼を言わなければ』と思っていました。こんなコラム集を配布してくれていたことに感謝しています。あの時、『もっと注意深く読んでいたらタメになっていたのになぁ』と思いましたが、捨てないで置いておいて良かったと思っています。

『試験の本番前のような気持ちで勉強をするのと、漫然と勉強をしているのと比較して効果が違うよ』という言葉がありました。本当にそうだと思います。このコラムを読んだ翌日は僕が教えている剣道の稽古日だったので、早速、子ども達への教訓として片桐さんのコラムの内容を話しました。稽古に来ていた子ども達に向けたとても良い話ができたと思っています」というものです。

とても嬉しい感謝の言葉を聞かせてもらいました。帰ってから調べてみたところ、今から4年前の「夏の集い」の席で出席してくれた皆さんにお配りした「コラム集3」の中に、NO1425のコラムを掲載していました。

あれから4年経った今、読んでくれたKさんのお役にたってくれたことを嬉しく思っています。時を越えて読み返しても生きた教訓として活用できるということは、内容が普遍的なものに近いものであり、時を越えても陳腐化していないことだと思うので、言葉にして残しておいて良かったと思います。

僕も読み返してみると勉強になったので、以下にコラムNO1425の一部分を記載いたします。

「大事な本番前には真剣になりますが、それを目指している過程において本番前ほど真剣にはならないものです。本番の日程が決っていたとしても、やはり直前にならないと頑張らないのです。しかし数年前から本番を意識して、そこを目指した練習をしている人もいます。

そんな人と対戦することになると、やはり適わないのです。一日一日の練習に取り組む気持ちと姿勢が違うからです。最後の一日にやる練習と同じような練習を毎日続けている人は、絶対に強いのです。

凡人である私には、常に本会議の本番を意識した練習をすることはできていません。どうしても直前になって資料作成を行ったり、現場に出掛けて意見を聞いたりしています。本番前の一日もそこに至るまでの一日も同じように大切な一日だったのです。私達は無限と思うものは大切にしないで、有限だと分かっているものは大切に扱うのです。でも無限だと思っていることでも無限ではありませんし、同じように繰り返される一日は無限のように思っていますが、二度と自分の前に表れることのない有限な一日なのです。

有限な一日はこの瞬間も失われています。二度と表れない一日は真剣に生きるべき一日なのです。そして無意味に生きても、真剣に生きても同じ長さの一日が過ぎて行くのです。同じ長さの一日を生きるのであれば、今日が本番の前日であるという気持ちで真剣に時間を使いたいものです」。