コラム
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2017/4/12
1682    元旦出発式

和歌山中央郵便局長から心温まる素晴らしい話を聞きました。

平成29年年賀郵便元旦配達出発式の話です。局長は平成29年3月末を以って退職することから、奥様が和歌山中央郵便局で元日に開催された元旦出発式を見に来たそうです。職場での勇士を見ておきたいと思う気持ちからだと思います。

局長の挨拶の後、年賀状を配達するために郵便局員さん達が次々に単車で出発していくのですが、平成29年1月1日、この様子を見に来ていたお客さんは約500人いたそうです。

他府県の中央郵便局でも元旦出発式を行っているようですが、500人も来てくれるのは和歌山中央郵便局だけだそうです。局長は例年通り出発式を行い、出発していく様子を見ていたそうです。

ところで出発式を終えた後、式に来ていた奥様から局長に次のように言ったそうです。

「この郵便局員さんの出発する時の様子を見ていた小学生達が『格好いい、僕も将来、郵便局で働く人になりたいな』と言っていましたよ。それも一人や二人ではなくてたくさんの小学生が言っていましたよ。私は感動しました」。

この話を聞いた局長は涙が出てきたと話してくれました。「和歌山中央郵便局に赴任して3年が経っていますが、初めて聞いた話」だったからです。どれだけ郵便局が地域の皆さんから愛されているのかを知り、子ども達から見ると郵便局の仕事は格好良いものなので、私達は自信と誇りを持ちたいと思ったそうです。

自分の仕事と会社に自信と誇りを持つこと。それが仕事のやりがいになり、地域に夢を与えることになるのです。

続けて局長は話してくれました。

「局員にとって分かり切っていることを実行することは格好の良いことではなく、恥ずかしいことだと思っていることがあります。例えば局構内から公道に出る時は一旦停止し、右左右を確認しています。危険なことはないと思っているので、分かり切ったことをやらなくて良いと思うことがあります。しかし訓練され、統一されたテキパキとした行動は子どもから見ると、「とても格好いい」ことなのです。大人が当たり前のことを当たり前のように出来ている。そのことが格好良いことだと気付いてほしいと思います。単車に乗って配達している姿を子ども達が格好良いと思っていることに気付けば、もっと自分の仕事に自信と誇りを持つことが出来ると思います」。

そこから発展していきました。「郵便配達の仕事で県内にはたくさんの単車が走っています。局員の皆さんには模範ライダーになってもらいたいのです。和歌山県内で一番安全運転をしているのが郵便局の人だと子ども達や地域の人達が思ってくれるなら、和歌山県の交通事故はもっと減少すると思います。人は格好良い大人や行為に憧れます。憧れの人を真似しようと思うものなので、郵便局の単車の運転が交通ルールを守り、そのマナーが格好良ければ、地域の人は真似をしてくれると思います。安全運転で和歌山県をリードしているのが我々でありたいと思います」。

和歌山県に根差した郵便局を作り上げてくれた、3年前からおつきあいをさせて頂いている局長に感謝したいと思います。僕も感動のお裾分けをいただきました。