コラム
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2015/3/23
1583    和歌山県が持っておきたい価値

和歌山市内の経営者Nさんの会社に挨拶に伺ったとき、知人が先に配布していた議会レポートを読んでくれていました。そのため「片桐さんですね。会いたいと思っていました」と話を切り出してくれました。嬉しい話が続きますので、以下、会話調で話を展開させます。

「この中で凄いと思ったのは竈山神社の清掃の記事です。選挙と関係のない、票獲得には関係のない話を書いていることは心が純粋な証拠です。こんな心の持ち主に議員でいて欲しいと思います。人を票と思っている議員の報告書を読んでもたいしたことは書いていないし読み物として面白くもありません。誰でも書けるような公約を掲載していても人物が分かりませんから人の心は動かせません。

ところが竈山神社の清掃をした記事には心を動かされました。神社、鎮守の森の神様も喜んでいると思いますし、議員が清掃活動をしていることを高齢者の人も喜んでくれていると思います。人生経験を積んできた高齢者の人は神様を大切に思っていますから、神社の清掃をしたいのです。しかし身体が思うように動かないので清掃をしたくてもできないのです。自分達がやりたいと思っている清掃をやってくれている議員がいることをきっと喜んでくれると思います。

私達が子どもの頃、大人から言われたことがあります。悪いことをしたらバチが当たる。ご飯を残したら目が見えなくなる。など言われましたよね。子ども心に悪いことをしたらいけない。食べ物を大切にしなければいけない、と思ったものです。今でも人に迷惑を掛けたら駄目だと思っていますし、食べ物はいただくという気持ちを持っています。今の大人はそんな価値観を染み込ませてもらっているのです。

この大人の心の根底にある価値を子ども達に伝えることが私達の使命です。神社の清掃は良い行いをすることで神様が喜んでくれることを伝える行為です。日本人として大切な価値を教えてくれている議員だと分かるのです。

中国人の子どもは大人から「人に騙されるな」と教えられるそうです。日本人の子どもは「人を騙すな」と教えられています。同じように見えても全く逆の価値観です。中国は人を騙す社会であり、日本は人を騙さない社会だといえます。大人の教えによって子どもの価値観が違うことになります。議員がすべきことは道路を作ったりだとか、国体を成功させただとかではなくて、社会において大切な価値を伝えることにあります。

突然、友人を自宅に泊めることになった場合、家に電話をします。これから友人を自宅に迎えるために最初にすることは掃除です。大切なお客さんを迎えるために最初にすることは掃除なのです。特に玄関の掃除とトイレの掃除を行います。人を迎える時は、玄関やトイレをきれいにして迎えることが基本です。和歌山県はその価値を持って政治を進めて欲しいと思います。そんな価値を持っていれば、和歌山県の玄関口や観光地のトイレをきれいにしようと思います。そこが汚れているとすれば、私達がお客さんを大切にお迎えしようとする価値を有していないことになります。そんな心を持った人が暮らしている県であれば、県政は失政だと言えます。

心を磨くことで政治は良くなります。難しいことに挑戦するよりも出来ることから始めることが政治です。素晴らしい活動を紹介してくれた議員だと認識しておきます」。