コラム
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2014/9/29
1536    自らの意思

後援会の議会報告会の席で参加してくれた方から、脳は成長しているという話を聞きました。脳が人を支配しているのではなくて、人の心が脳を支配しているので、運命は決まっているものではなくて自らの意思で作り出せるものだという話でした。人生は予め決められたものではなく、心で思い心が脳に行動を起こすことを命令すると、その通りに現実は切り拓かれ思いが実現するということです。

それとよく似たことを筑波大学の村上和雄名誉教授が話しています。「脳は生涯にわたり発達し続ける」(産経新聞、平成26年9月26日13面)という記事です。

「脳の動きを制御するのは心」と題して、「脳を動かしているのは、自分の心であり、意識だ。脳はテレビやラジオの受信機のようなものであり、心や意識が真の創造者である。脳は私たちができると思っていることしかできない。できないと考えていることはできないのだ」。

そして「DNAは単なる設計図にすぎず、それも環境によって書き換え可能な設計図である。従って、生命はDNAによって支配されていなかった。真の制作者は、DNAや脳ではなく人間の意識であると考えざるを得ない。そして生命の真の創造者は、人間の意識をも超えた大自然の偉大な働きサムシング・グレートだといえる」と続きます。

DNAや脳が人間の行動を支配し、それが運命を支配していると考えるのではなく、自分の心や意識が行動を支配し、運命を作り変える存在だということです。

村上名誉教授は「慢性病は意識が作り出している。怒りや恨みや憎しみなどの感情を持つと、それが悪い遺伝子を活発にしてしまい、ガンや心臓病の原因となる炎症を起こす。一方、喜びや愛、他人の成功を喜ぶという感情を持つと、良い遺伝子が活発になり、身体は病気にかかりにくくなって、肉体年齢も若返る。脳は心と身体と外界のバランスをとる自己制御装置であり、これを上手に使うことによって、素晴らしい人生を築くことができる」。

「脳に使われるのではなく、脳を上手にコントロールして使うことが肝心だ。そのためには、固定観念を捨て去り、柔軟性を持ってリラックスすること。素直であること、心配しないことなどが大切である。そうすることにより、あらゆる局面を切り開くことが可能になる」と伝えています。

引用が長くなりましたが、村上名誉教授の説は現在を生き、将来を目指している人にとって希望になるものです。生まれながらにして決められているDNAや脳の良し悪しによって運命は決まっているものではなく、心と意識次第で人生を思うように生きられることを伝えてくれているからです。

さらに「運動、精神的活動、社会的なつながりが(脳の)神経細胞の発展を促すといった事実が判明した」と記しているように、心の持ち方や志によって思考を変えられることや、社会参画や社会貢献といった利益を生み出すことに無価値だと思っていることが、実は脳に作用し人生を変える力に変換できるものであると伝えているのです。

人生は自らの意思で切り拓いて行けるものであり、思いと意思があればどんな遠くへでも連れて行ってくれるものだといえます。人生は定められた運命ではなく、自らの意思によるものだと認識したいものです。