コラム
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2014/7/11
1497    挨拶と笑顔

契約の変更のため携帯電話ショップに行きました。二軒に行ったのですが、対応が全く違うので驚きました。対応の良いショップで契約変更手続きをしたのは言うまでもありません。

最初のショップの対応ではお客さんが好感を持つとは思えませんでした。

店内に入っても挨拶がないので第一印象として違和感がありました。女性店員はカウンターで下を向いていて、近づいていっても俯いて仕事をしていて顔を上げません。「こんにちは」と声を掛けると顔をあげて、「何か」という表情で迎えてくれました。

「通話料金の定額制について話を聞きたいのですが」。

カウンターからメニュー表を取り出して「これです」と一言。

「説明してもらえますか」と聞くと、「定額制の説明ですか、今から説明してもねぇ」という回答がありました。勿論、笑顔は一切なしです。

それ以上聞いても無駄だと思ったので、「ありがとう」と言って店内から引き上げました。

店員からは何の挨拶もありませんでした。これではお客さんの気持ちをショップに留まらせることはできません。

続いて次のショップに行くことにしました。「いらっしゃいませ」と言って男性がカウンターから出てきてくれました。「通話料の定額制について聞きたいのですが」と質問すると、「お座り下さい」と言って説明をしてくれました。参考までに、最初のショップでは「お座り下さい」と言う言葉はありませんでした。お客さんが立ち、店員が座っているという構図でした。

続いて定額制が得をするのか損することになるのかを丁寧に調べてくれました。そして「契約変更する方がお得になりますね」と判断して早速、手続きをしてくれました。わずかな時間で契約変更手続きは終わり、それ以外の質問にも丁寧に答えてくれました。凄いと思ったことは他の携帯会社のことを「○○さん」と「さん」付けで呼んでいることです。ライバルであっても、共に市場を拡大するための良い競合相手だと考えているから「さん」付けて読んでいると感じました。

ここで感じたことは、お客さんは契約内容の説明を求めているのですが、それ以上に疑問や不安を解消してくれることを求めているということです。損をしないという安心感を求めているので、説明を聞くことによってその安心感を与えて欲しいと望んでいるのです。

安心感を与えてくれる対応の姿勢は挨拶と笑顔です。店内に入った時、自分の存在に気付いて欲しいと思いますから、「いらっしゃいませ」や「こんにちは」という挨拶でお客さんだということの認識してもらいたいのです。

同時に笑顔です。笑顔は安心と信頼を感じさせてくれる最大のツールです。笑顔で迎えてくれることで安心感がありますから、その後のスムーズな会話へと発展します。挨拶と笑顔という簡単な行為が、お客さんに安心感と信頼感を与えることになるのです。契約内容や数字は大切ですが、それだけではお客さんはショップと信頼関係を築きません。契約は人間関係があって成立するものですから挨拶と笑顔が絶対に必要です。

ふたつの携帯電話のショップを比べて、同じ携帯電話の会社なのに余りの違いに驚きますが、挨拶と笑顔が最大の武器になるという大切なことを勉強できました。