コラム
コラム
2014/7/2
1490    簡単なことを簡単にする

2010年に甲子園大会春夏連覇を達成した沖縄興南高校。同校硬式野球部の我喜屋優監督の著書を読んで学んだことは、当たり前のことを当たり前のようにやることです。甲子園で優勝した当時も生徒には当たり前のことをやるように指導していたとインタビューで聞いたことがありますが、生徒の指導方法は極めてシンプルなものでした。その著書「日々、生まれ変わる」から生徒の指導方法を紹介します。

  • 早寝早起き
  • 食事を残さずに食べる
  • 整理整頓を心がける
  • 身だしなみを整える
  • 大きな声で挨拶をする
  • 自分の言葉で、意見を伝える1分間スピーチ
  • ゴミを見つけたら拾う
  • 自分のユニホームは自分で洗う
  • 毎朝、15分間、散歩をする

以上9項目が生徒に指導していることです。極めてシンプルで大半が人としてやるべき当たり前のことばかりです。しかし簡単なことですが、1分間スピーチとユニホームを洗うことを除いても、これを毎日実践している人は大人であっても少ないと思います。

やろうと思うと簡単なことですが、やろうと思ってもできないことでもあります。簡単なことを実践指導しているのは、社会の中で生きるための基本が大切だからです。人は社会の中で生きている存在ですし、学校や会社、家庭という組織に所属しています。

自分が包まれている組織に所属しているということは、規律を守ることでありルールを順守することです。最低限のルールは、人に迷惑を掛けないこと、そして社会を良くするために行動することです。そこに自分のことは自分で行うこと、自分の意見は相手にしっかりと伝えることという項目が加わります。

自分を省みて、自分のことは自分でしているのか。他人に迷惑を掛けていないのか。社会に貢献しているのか。自分の意見、意思はしっかりと伝えられているのか。大人の皆さんもこの4項目を考えて欲しいと思います。全ての項目ができていると自信を持てる人は少ないと思います。

それよりもむしろ、自分のことを棚にあげて人に命令をしている。自分がよければ他人に迷惑を掛けても構わない。社会に与えることよりも、社会から与えられていることの方が多い。自分の意見を主張するよりも周囲の意見に迎合することが多い。そんな姿勢を持っている人もいると思います。

大人であっても簡単なことができていない場合が多いのです。ですから毎日、簡単なことを簡単に実践することでライバルに差をつけることができるのです。やるべきことをやれるのは特技だと思います。やるべきことをやれない人が多いのだから、やれる人はそれだけで先に行っているのです。

簡単なことを簡単にやりとげている人は、やがて大きな成果を得ることができます。