コラム
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2014/6/3
1470    ドラマのようなひとコマ

ドラマって素敵です。私達が体験できないような毎日をドラマが表現しているからです。ドラマの中の主人公たちは懸命に生きて、困難を乗り越えて、前向きに今という限られた時を生きています。それは最終回があるからドラマを素敵に完結させているからですが、人生も限られた時間を生きているから同じです。人生のドラマも必ず最終回が訪れます。テレビドラマのように回数が決っていないので、最終回に向かう流れを掴めていないだけです。

今日がドラマの第一回、明日がドラマの第二回と数えていくと楽しくなります。最終回を刻むまで何日あるか分かりませんが、実は毎日がドラマなのです。ドラマの主役を演じられる毎日が、毎朝訪れてくれるのですから、こんな幸せなことはありません。流れるように過ぎていく時間ですが、確実に時を刻み、記憶の中に閉じ込められています。これまで生きてきた過程を記録したドラマの記憶を持っていると思うと幸せになります。

ドラマは最初から幸せな展開にはなりません。スタートする段階から始まり、勝つことや敗れることを繰り返して、たくさんの人との出会いと別れを繰り返してドラマは進行して行きます。思ったように順調に進む毎日はありませんが、神様は素敵なストーリーを描いてくれています。自分が人生を信じていると、神様は幸せな結末に向かってストーリーを描いてくれているのです。

「いま過ごしている空間は全てひとコマずつドラマみたい」という言葉を聞きました。流れるように過ぎる時間をひとコマずつ見えるように感じられたら本当に素敵なことです。ドラマの中を生きるように毎日を主体的に、そして主役でいられるなら、輝く人生を生きていることを感じます。ドラマの中の主人公が輝いているように、私達も自分が生きている人生のドラマも輝いているのです。

自分で自分のドラマを客観的に見ることができないので、自分が素敵なドラマを生きていることが分からないのです。演じている自分の姿はリアルタイムで見られないけれど、ひとコマずつ刻んでいる今を意識していると、後になって自分のドラマとして見ることができます。そうドラマを生きていると思うと頑張れますし、主人公を演じていると思うだけで怠けることはできなくなります。怠けている主人公も、頑張っていない主人公もドラマの中では存在しません。ドラマの中の主人公は傷つきながらも成長し、第一話の終わりに落ち込んでいたとしても、第二話では必ず巻き返します。第二話で戦いに敗れたとしても、第三話ではリベンジします。そしてドラマは必ず感動の最終回が待っています。

人生もきっと同じ結末が待っています。ドラマが素敵なのは、観ているみんなが素敵なドラマのような人生を生きて欲しいと望んでいる制作者や監督、俳優が演じているからです。

自分の人生のドラマも同じですから、自分が今日を楽しく、未来に希望を持って、最終回を迎える日まで記録できるようなドラマを演じることが主役の条件です。私達はたった一度の主演作品を演じる権利を与えられているのです。残念なことに毎日が本番でリハーサルはありませんから、やり直すことはできません。しかし三ヶ月単位で終わるドラマではなくて長編ドラマなので、失敗してもシナリオを書き直し演じ直せる時間があります。

私達は人生のドラマを生きています。しかも主役です。主役には困難も危機も訪れるからドラマになるのです。ひとコマずつドラマみたいな毎日を過ごせる今が素敵です。