コラム
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2014/5/28
1466    北京で学ぶ3

ご縁を大切にすること。人と付き合うための秘訣です。出会う全ての人はご縁がある人ですし、その中から付合いが始まる人はもっとご縁のある人です。ご縁を大事にする人は人生を上手く楽しく生きられます。

自分のことを言うばかりで相手の話を聞かない人は、ご縁を大切にしない人だと言えます。

自分の立場だけを主張する人に対しては、相手も自分の立場だけを主張しますから相容れることはありません。ビジネスにおいても自分の会社の立場だけを主張する人の言い分を相手は受け入れません。きっと相手も自分の会社の立場を主張することになるので理解しあえないことになります。

ですから相手の立場を考えて譲歩することや、相手の望むことを受け入れる立場を取ることがビジネスを成り立たせることになります。自分の立場は誰でも大事なのです。でも自分の立場が全て通ることはありませんから、相手の立場を思い受け入れることがご縁の力なのです。ここで会ったのはご縁、ビジネスをする関係でいることもご縁です。まして北京で再開することはご縁以外の何者でもありません。

北京在住のHさんは、かつて和歌山市に来てくれたことがあります。その時は今回のように、北京のHさんの会社を訪ねる日が訪れるとは思っていませんでした。Hさんが大切に感じてくれていたご縁の形が見えました。大切な人が来る時にだけ招待する北京ダックのお店や、きのこのスープが美味しいお店、ギョーザが美味しいお店など、ご縁を形にしてくれました。

「片桐さんは若くなっています。和歌山市に行った時、また会えると思っていましたから、こうして北京で会えたことでもうファミリーです。ご縁を大切にしたいと思います」と話してくれました。ここではご縁があり付き合いに発展していく人を、ファミリーと同様に看做してくれます。ファミリーになることでビジネスも政治も機能し始めます。信頼できる関係になることで相手はこちらの立場を理解してくれるようになります。そして自分も相手の立場を理解し意向を受け取ります。

発展していくために必要な世界共通のものは人と人とのご縁です。ご縁があれば最高のタイミングで出会いますし、ご縁がなければ出会うことはありません。ですから現在、ご縁のある人を大事にするのです。将来ご縁があるかどうか分からない人を重要視して、現在を疎かにすることはありません。ですから現在一緒にいることや話をしていることを大事に考え、最大のおもてなしをしてくれるのです。そのひとつが美味しいと思ってもらえる食事であり、会社に招待して、中国流のお茶でおもてなしをしてくれることです。

中国は広くて人口は約13億人です。13億人の中から出会える人は限られていますし、首都には世界から人が訪れますから、13億人に何億人という人をプラスした数字が分母になるほどの確率でしか出会えないのです。これはご縁という以外に出会いを表現する言葉はありません。更に二度会える人、三度会える人になると更に限られてきます。そこから何かを始めることは、ご縁の力が支えてくれることになります。

歩いてみると分かりますが中国は広い。仲間の存在が不可欠ですし、ご縁を大切にしなければビジネスも政治もできません。出会えたことをご縁として大事にしたいものです。