コラム
コラム
2014/5/21
1463    視点を変える

会社にAさんという方がいます。実は少し前まで彼を誤解していました。確かに少し不器用で、度々、休憩しているなとは思っていたからです。しかし、彼は朝の早くや、昼休憩など人の動かない時間に仕事をしていました。その代わりの休憩がその度々の休憩だったというわけです。彼の良い部分が見られて良かったと思っています。  それからもう一人Bさんという方がいます。彼に対して批判的な人もいますが、以前彼と話をしてみて気付いた点は、彼は人の悪い話は一切しないことです。あれほど言われて、少しぐらい言い返したいだろうに、人の悪口は絶対に言いません。忍耐力のある人だと思います。良い話だと思いませんか。

とても良い話を聞かせてもらいました。表面だけで人を判断してはいけませんし、自分の見方で人を評価してもいけません。人を批判することや勝手な評価をすることは、自分の一方的な見方に過ぎないのです。

その人がサボっている人だとか、仕事ができない人だとかいう噂を鵜呑みにして勝手に評価付けしてはいけません。自分が直接話をして、直接その行動を見てどんな人なのか判断すべきです。自分が見方を変えると、その人との接し方も違ってきます。

話をしてくれたXさんは、人の噂を信用しないで自分の視点で周囲の人を見つめたのです。そうしたところ周囲の評判が誤りであって、実はそうではないところを見つけたのです。自分の視点で人の行動を見ることや人と接することで正しい姿を見ることができます。

Xさんは視点を変えることによって、自分の判断で人を見ることができるようになったのです。人の悪い一面だけを見ていると視点はそちらに向かいます。自分の視点が間違っていたら本質を見抜くことはできません。人の良い面を見る視点を持っていると良い側面が見えてきます。

一度良い面を見る視点を持った人は、その視点を持ち続けることができます。何故なら人の悪い面を見るよりも、良い面を見る方が自分も幸せになりますし楽しいと思うからです。

その人がサボっていると思っていると、「自分は仕事をしているのに、何故あいつは仕事をサボっているのか」と腹立たしくなります。その人の仕事のやり方にイライラしていると、「自分はしっかりしているのに、あいつがいるから成果が上がらない」と思ってしまいます。決して良い気持ちになれないのです。

ところが前述のように良い視点を持っていると、「そうか、人の出社していない早朝から会社に来て、人よりも早くから仕事をしているんだ」と思います。「人から批判されているのに、決して人の悪口は言わないなんて素晴らしい人格者だ」と思います。

そう思う方が楽しいし幸せです。そんな視点を持っている人のところに人も情報も集まってきます。AさんもBさんも、「きっと自分のことを良いと思ってくれる」と思って、Xさんの良い面を見るようになっています。自分の視点を変えることで、相手の視点も変わるのです。悪い面を見ている時と良い面を見ている時では、このように全く世界が変わります。

世界が変わると良いですよ。これまでの日常がこれまでと違う日常へと変わります。退屈な日常が輝く日常へと変わることで、仕事も生き方も変わります。

見方を変える、視点を変えると世界が変わります。