コラム
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2014/4/11
1443    言葉の力

言葉には力がありますが、使う人によって言葉の力に違いがあることも事実です。同じことを話しても聴く人を引きつける人もいますし、そうでない人もいます。同じことを話しても感動させられる人もいますし、そうでない人もいます。言葉の力に差があるのは確かです。

それを感じた事例があります。進学校の受験指導をしている人の指導方法で生徒を合格に導くことができた事例です。生徒は指導者の指導方法を信じてついて行きました。その結果、合格するのですが、指導者の言葉の力を信じたからついて行ったのです。それは指導する言葉に熱意、信頼性、愛情などがこもっていたからだと思います。

ライオンズクラブの歴史と使命を教えてくれたメンターがいます。このメンターが講義をしてくれたのでライオンズクラブの力を理解できたのです。ライオンズクラブのことを話す言葉に確信と未来を見る力などがこもっていたからです。

新しい事業に挑戦している人がその事業に賭ける思いを話してくれました。成功すると信じることができた言葉の力がありました。言葉には自らの夢と恩恵を受ける多くの人の幸せがこもっていました。

これらに共通していることは、話す人は自分の行っていることに自信と誇り持ち、たくさんの経験を有していることです。自信と誇り、そして経験は言葉に力を与える要素です。

それ以外にも信念や気迫などが言葉に力を与える要素になります。これらの要素が言葉に詰まっていれば、発する言葉に力が宿るのです。

事例を変形させるとその違いが理解できます。受験指導をしたことのない大人が、難関高を目指す生徒を指導したとします。勉強方法を優れた指導者と全く同じ言葉を伝えたとしても、生徒は言葉の力を感じない筈です。

ライオンズクラブの歴史と使命について、ライオンズクラブ歴の浅い人が講義をしたとします。メンターと同じ言葉を用いて講義をしたとしても、聴いているライオンズメンバーは言葉の力を感じない筈です。

新しい事業に挑戦していない人が、その人の物真似で新規事業に挑戦する意欲を語ったとしても、聴く人は言葉の力を感じることはないのです。

全く同じ内容の話をしたとしても、言葉の力が違うと伝わり方が違いますし、聴いた人に与える影響も違います。聴いた人が動く、感動する、やる気になるためには話す人の言葉に力が必要なのです。

このように言葉には人を動かす力がありますが、話す人によって言葉の力の強さが違うのです。受験指導者、ライオンズクラブのメンター、新規事業に挑戦する人たちの言葉には強い力が宿っています。熱意、信頼性、愛情、確信、未来を見る力、夢、多くの人の幸せ、自信、誇り、経験、信念、気迫などを持つ人の言葉には強い力があります。

受験指導をしている人は生徒の何倍も勉強をしています。ライオンズクラブのメンターは他の会員より何倍も社会貢献活動で汗を流しています。新規事業に挑戦している人は厳しい環境を乗り越えた経験を持っています。自分が学んだこと、自分が経験したこと、自分が困難を克服してきたことなどが言葉の力になっていくのです。言葉に力を持たすためには、強い力を宿らせるような学びや経験、夢や誇りが必要なのです。