コラム
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2014/3/25
1432    毎日ぽこあぽこ4

毎日新聞夕刊に掲載中の「毎日ぽこあぽこ」は読むのが楽しみな記事です。金益美さんのコラムはユーモアがあり、毎日の生活に役立つ考え方を記してくれています。

「怒ってもらえるありがたさ(平成26年3月3日)」は、自分を大きく見せるために背伸びした事件があり、30歳を超えて母親から怒られたことを書いています。

「その人から見たあなたの印象は悪くなってしまったかもしれないけれど、あなたから見た自分の印象は変わったでしょう。しょうもないうそをついてもごまかしたらなんとかなるっていう自分を、懲らしめることができたならよかったじゃない」と母親から言われて「30すぎになっても怒られるのは、恥ずかしいし情けないけれど、ありがたいなぁあと思った」と締め括っています。

年齢を重ねると怒られる経験は少なくなります。それは年齢を重ねると自分よりも年上の人が少なくなり、怒られる経験ができなくなるからです。会社では年上の人が少なくなりますし、ある程度の年齢になると怒ってもらえなくなります。

年を取ると怒ってもらえること、君付けで呼ばれることが少なくなるのです。そう思うと、和歌山県議会で年上の議員が多いので怒ってもらえることがあり、本会議では君付けで議長から指名されるので「片桐章浩君」と呼ばれますから、感謝すべきことかも知れません。議会では不条理なことも多数決で縛られることがあっても我慢が必要ですから、怒られることと合わせて情けないけれど、有り難いことだと思います。

もうひとつ。「嫌なことは、まず自分がやめる(平成25年12月16日)」のコラムは、人の噂話に辟易する話です。噂話は光の速さで飛び交いますし、噂話の好きな人がいて、そこに届くと一気に宇宙まで広がります。

「元になっている火が誰かのおこしたものだったらどうだろう。噂されている本人は消すことができないし、時間がたっても、また火をおこされる心配がある」。そして続きます。「辟易しているばかりでは何の解決にもならないので、根も葉もないうわさ撃退法を私なりに考えてみた。それは、うわさ話に遭遇した時に元ネタをきちんと聞くことと、自分自身からうわさをしないことだ。人の言動は変えることはできない。しかし、自分がやることと話すことは今すぐにでも変えることができる」というものです。

根も葉もない噂話は本当に多く飛び交っています。ラジオの電波のように空気中を飛び交っていて、周波数が合った人のところに届きます。けむりを立てるために火を起こす人がいるように、噂話が好きな人は噂話を素早くキャッチする受信装置がついているので、そこに早くそして確実に届きます。火がなくても煙は立てられますから、噂話を受信した人は加工を加え、煙を大きくしてから空気中へと解き放ちます。火を起こした人は誰だか分からないけれど煙は広がるのです。

私の場合、真実を確かめる必要がある噂話を聞いた場合、発信人は誰なのかを確認します。そして元の人に確認するようにします。多くの場合、発信人は不明です。噂話は単なる噂話として飛んでいるのです。また発信人が分からないので、「ぽこあぽこ」にあるように自分で噂話は消すことができませんから、何もしないでほっておきます。反論しても、また尾ひれがついて飛んでいくからです。自分で動いてもできないことはやらないことです。