コラム
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2014/3/17
1429    組織のリーダー

仕事ができることや厳しいだけが管理する立場の人の役割ではありません。組織で管理職にある人は、課や班の全体を見渡せる人であるべきです。仕事が流れているかを見るのは当然ですが、職場の雰囲気は良いかどうか、職員さんに笑顔があるか、特定の集団ができていないかなど、見るべき視点があります。

そして何よりも大切なことは、職員さんとコミュニケーションを図ることです。ある組織の管理職の方と話しました。職員さんとコミュニケーションを図るため、職員さん2人から3人を順番に昼食に誘っていると聞かせてもらいました。職場の中、そして仕事の指示だけでコミュニケーションが図れることはありません。職場では言えないこともあると思いますし、「職員さんの意見を聞く機会を作ることが管理職の役割です」と話してくれたように、話す機会が増えるほど、人は親しさを増します。

更にこの管理職の方は、時々、職場の皆さんにお菓子やケーキなどの差し入れをしています。職場を明るくするために、気持ち良く仕事をしてもらえるように、午後3時など仕事の効率が低下する時間帯に差し入れをしているのです。気配りと思いやりを持って職員さんと接しています。

また職場の雰囲気を把握することや職員さんが悩んでいないかどうかを見抜く力も必要だと話してくれました。悩んでいると挨拶の声が小さかったり、笑顔が消えたりしています。

痩せてくる場合もありますし、常に目配りをすることも大切な役割です。もし人間関係で困るようなことがあれば問題に発展しない内に間に入り、双方の話を聞いているのです。問題は話を聞くことで解決に向かうからです。

仕事はチームワークが何よりも大切です。気持ちが乗らなかったり、話を聞いてもらえなかったり、先輩から教えてもらえなかったりすると職場の士気は低下し、成果を生み出せない体質へと変化します。

一人でできる仕事はありませんから、職場の人間関係というチーム力を発揮できて成果を生み出せる体質になるのです。そのまとめ役は管理職であることは言うまでもありません。管理職がしっかりしていると職場の力は強くなりますし、管理職が頼りないと職場の力は半減することになります。

そして所属している職員さんのタイプを見て仕事の指導をする必要があります。野球チームで四番打者ばかりを集めても勝てないように、仕事ができる人ばかりを集めても成果は生まれません。仕事には役割があるのです。資料をまとめるのが得意な人、お客さんとの対応が得意な人、調査することが得意な人、発表が得意な人、職場の雰囲気を明るくしてくれる人、宴会になると元気が出る人、などが集まってチームとしての仕事ができるのです。

タレント集団は仕事ができますが、タレントとはできる人を指すのではなくて、才能を持っている人のことを指します。つまりそれぞれの違う才能が組み合わさってチームを構成することでタレント集団となり、お互いが補いあって強い力を発揮するのです。

管理職を前提にして話を進めましたが、チームには優れたリーダーの存在が不可欠ですし、リーダーはチームのみんなの力を引き出せる人、チームのみんなにやる気になってもらえる人、気配りができる人、構成員から相談してもらえる人、明るく笑顔が輝く人が理想です。