コラム
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2014/1/6
1386    今やること

日頃できないことが本番でできることは絶対にありません。練習や勉強をしていつでもできるようになっておくことが本番を勝ち抜くために必要なことです。毎日、それを反復することでどんな時でも同じことができるようにしておくこと、それが大事です。

スポーツでは毎日、同じように基礎練習を行います。昨日行った練習メニューを今日も同じように繰り返します。明日も同じことを繰り返します。できるようになっても、同じように練習を繰り返すのです。

練習でかなりの確率でできるようになって試合で使える技術になります。逆に練習をやっていないことが試合でできることはありません。また時々の確率でできるようなだけの技術が試合で使えることもありません。確率に賭けるのではなくて、博打のような賭けになるからです。大事な試合を一か八かの博打にするようなことはしないのです。

試験勉強も同じです。勉強は同じようなことを毎日続けます。繰り返すことによって基礎を確立させてから過去問題などを解いていきます。普段勉強していないことが試験問題で出て、それを解けることはありません。

過去の問題ができるようになっていても、本番の試験は緊張が違いますから解けるかどうか分かりません。人の何倍も毎日、勉強をして、模擬試験を受けて、評価が合格レベルまで持っていって、ようやくスタートラインなのです。そしてそのスタートラインに立てることが自信になります。自信を持ってスタートラインに立つために、毎日勉強をしているようなものです。根拠のない自信でも持つことが大事なことだと言われることがありますが、それはある程度の経験を積んでから言えることだと思います。実績も経験もしていないのに自信を持てることはありません。あるとしたら過信か思い上がりです。

残念ながら現代日本社会は、過信や思い上がりで本番を勝ち抜けるような構造になっていません。毎日の繰り返しによって基礎を身に付けること。本番を意識した模擬試験を受け成績を上げていくことでスタートラインに立つこと。そこからが勝負の始まりです。

積み重ねる力とも言えるスタートラインに立つための行為が、目標を掲げる私達には必要です。積み重ねる力とは継続する力であり、人以上の練習や勉強を続けることができる能力なのです。

「今はやらないけれど、もう直ぐやろうと思っています」という話はとてもよく聞きます。

でも今やらない人、やれる環境にあるのにやれない人が、いつかそれをやることはありません。人はやればできるものではなくて、やらなければできないのです。やらなければならないのに、それを今やらなければ永遠にできません。

例えば入試。今やらなくて何時やるのですか。ダメなら浪人する覚悟という答えも聞くことがありますが、浪人する覚悟があるなら今やるべきです。今できない人は浪人して、やらないまま一年を過ごしてしまうものです。

目標があるのに今やれないのであれば、目標が一年後に遠くなってしまうと、気持ちが緩んでしまってやはりやりません。平成25年の流行語大賞になった「いつやるの。今でしょ」は平成25年だけで終わってしまう言葉ではありません。

来年もその次の年も、やりたいことは、今やらなければ達成できないのです。