コラム
コラム
2013/12/17
1381    人の評価と仕事

ある組織のトップK会長が退任されたことに関して、Kさんと親しい人が組織の後輩達に伝えたことがあります。

「K会長が退任されたことは私達にとって大きな意味を持っています。今は何も感じないかも知れませんが、K会長がそのポストにいるという事実が私達の仕事をやりやすくしてくれていたのです。Kさんをトップに送り出している組織ということで社会から認められ、Kさんを支えている組織であれば信頼できるという評価を得ていたのです。情報や連携を図る上において、私達は気づかないけれど恩恵を受けていたのです」。

組織のトップが誰であるかは社会から見ると大きな意味を持っています。実力があり信頼できる人がトップにいると、その組織の評価が高まります。逆にリーダーでない人をトップに据えてしまうと、組織そのものの評価が低下することになります。

社会からの信頼は仕事を実行するうえにおいてとても大きな意味を持ちます。大企業であれば初めての取引で容易ですが、知られていない会社が取引をする際は信用調査や聞き込みなどを経るので取引開始までに時間が掛かります。それ以上に、直接的な取引ができない場合も珍しくありません。

またトップに立つ人を支える人も大切です。「あの組織に所属している人は素晴らしい人ばかりだから」と評価されることが、結果として社会からトップの評価を高めていくのです。

そう考えると、組織の評価はトップに立つ人と構成する人全体の評価であり、信頼される行動、本業を通じて収益を上げていること、社会に貢献する姿勢などが評価対象となります。

議員の場合も全く同じことが言えます。ある会合の後、集会に出席してくれた人から意見がありました。

「片桐さんの会合に参加して本当に楽しかったし、良かったと思っています。誘って参加してくれたみんなも、片桐さんの会であれば次回も参加したいって話してくれていました。それともうひとつ。受付の対応がとても丁寧で気持ちが良かったのです。お迎えするという気持ちで接してくれたことは参加した人は分かります。片桐さんを支える人達も素敵な人ですから、「これは信頼できるな」と思ってくれたようです」。

私達は一人ではなくチームで仕事をしているのです。一人でする仕事は限られていますし、大きな成果を生むことは稀です。ところがチームで仕事をすることで組織、後援会としての信頼が得られますし、人の数だけ生み出す成果は大きくなります。

仕事は誰が関わっているかが大事なことです。「このプロジェクトは誰が関わっているのですか」。「この人が関わっているのであれば大丈夫ですね」。或いは「あの人が関わっているのは何故ですか。あまり関心しないですね」という話は、仕事を始める際によく聞かれることです。

人は誰からの紹介であるかが大事なことです。「紹介される最初の道筋が大事なのです。あの人から紹介してもらうのと、あなたから紹介してもらうのとでは意味が違います。これから長く付き合いをしようと思った場合、信頼されている人から紹介してもらうことが大事なことです」という話は珍しくありません。

人の評価が、社会からは一緒に仕事ができるかどうかの評価になっています。