コラム
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2013/10/16
1343    受験前日

早いもので長男が大学受験の年齢になりました。もう高校三年生で平成26年3月になると卒業することになります。自分が高校を卒業したのをつい先日のことのように思っていますから、年月の過ぎ行く早さに驚いています。もう受験する年齢になったのかと思うと感慨深いものがあります。

平成25年10月12日、長男の大学受験のため二人で新幹線に乗り込みました。二人で新幹線に乗るのは初めてでした。明日の受験の面接に緊張しているためか、電車内でしきりに話し掛けてきます。

「オリンピックに出場する選手と明日の受験はどちらが緊張するのかな。ボルトでも緊張するのかな」。

「東京オリンピックを決めた時のスピーチと明日の面接はどちらが緊張するのかな」。

「イチロー選手も試合では緊張しているのかな。明日とどちらが緊張するのだろう」。

このような、よく似た事例を並べて聞いてきます。

「どんな人でも試合前や試験前は緊張しているよ。ボルト選手もイチロー選手も同じように緊張していると思うよ。しかもテレビを通じて世界中の人が見ているから、その緊張度は計り知れないと思うよ。それと比べたら明日の面接のことを見て評価するのは面接官だけだから緊張しなくて大丈夫だよ。世界中の人が見ている場面でも、一流の選手は緊張を良い緊張に変換させて自分に適度なプレッシャーを掛けていると思うよ。だから緊張しない状態にはならないけれど、適度な緊張があるから頑張れると思うよ」と答えています。

「面接前に緊張してトイレに行きたくなったらどうしたら良いのかな。ボルト選手が緊張してトイレに行きたくなったらどうするのかな」。

「面接前の時間にトイレに行っておけば良い話だよ。それにもし行きたくなったら係りの人に言ってトイレに行けば良いから。ボルト選手も走る前にはトイレに行っていると思うよ。トイレを我慢していると集中できないから、どんな選手も本番前はトイレに行っているから大丈夫」と話しました。

「どんな人でも緊張するの」。

「誰でも大事な場面では緊張すると思うよ。大事な場面で緊張しない人はいない筈だから、明日の面接の前なので緊張するのは当たり前。しかも大学入試の面接は初めての経験だから緊張しないことはない。自分だけではなくてみんな緊張することだから、気にしないでゆったりとした気持ちになるように」。

今日は朝から緊張しているせいか、1時間毎にトイレに行っているようです。18歳の普通の高校生だと大きな舞台は経験していないのが当たり前なので、緊張するのは当然のことです。これからの人生では、より高い、そしてより多くの緊張する場面に遭遇することになります。これから迎える大人としての人生で出会う緊張と同じような大きな緊張を今、経験しています。乗り切れるからこそ遭遇している緊張する場面です。

人前でプレゼンテーションをすることや質疑に対応することは、社会において度々訪れる大切な場面であり、大学入試でのプレゼンと質疑応答は人生で最初の経験となります。

緊張する場面が与えられる人生は素晴らしいと感じて、それを乗り越えて欲しいものです。