コラム
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2013/7/3
1285    会長を終えて

2012年から2013年の和歌山ゴールドライオンズクラブ会長を務めさせてもらいました。一年間の任期を終え、今はホッとしているところです。平成24年7月から平成25年6月までの一年間は幹事、会計、会員の皆さんに支えられて会長としての活動をすることができました。この会で責任ある立場に立つことは、会を結束させ運営することであり、また他クラブとの協調も必要な役割ですが、皆さんに支えられて務めが果たせたと考えています。

一年の活動を通じて、如何に周囲から支えられることが大切なことであるかを学び取ることができました。予算や人事案件は全て理事会の議決であり、会長が特別の権限を持つ組織ではないので、信頼と協調が一番重要となります。ここで言うリーダーシップとは、会員からの信頼があること、協調性があること、そして皆さんに発言機会を提供し、その結果をまとめることにあります。

つまりトップダウンの考え方が通用しない組織なのです。これは多数の人を相手にすべき社会と似ています。組織外の人にとっては、大会社の社長であってもそれだけで尊敬の対象にはなりません。発言や行動などから信頼できるかどうかを見られているのです。尊敬されないトップや会社は、社会的使命を果たすことができません。

ライオンズクフラブも同じで、会員からの信頼を得られることが役割を務めることになっています。その信頼とは会長としての発言と行動にあります。会の内部の発言は当然のこと、他クラブとの会議、例えばガバナー諮問委員会などの機会や、交流の機会での行動などが評価されることになります。

この一年間の会長としての体験は貴重なもので、以上のように本当に多くのことを学びました。ライオンズクラブの会長の任期は一年であり、原則として再任の機会はないと思いますから、人生でたった一度、ライオンズとして責任ある立場を経験したことになります。

これは望んでもできない役割であり、会員からの推挙があって任命されるものですから、本当に貴重な経験となりました。経験は不思議なもので、それを経験した人だけが獲得できるものがあります。感覚としては、これから歩こうとする道幅が広くなっているようなものです。これまで歩いていた道よりも幅が広くなっていることは、安全で安心な道になっているということです。

そして道の周囲にはたくさんの人が暮らしていて、必要な時に訪ねることができるのです。

つまり日常に役立つ人脈が築けているということです。

振り返ってみると、一年間の責任を果たしたという道が残っています。それは明るくて歩いた行程がはっきりと分かる道です。つまり足跡を残せたということです。最終例会の前日に、この一年間の例会での会長として挨拶した内容をまとめてみました。ページ数にして18ページでしたが、確かに足跡があることか分かるものでした。一年間の挨拶は運営方針やクラブの考え方を示したものです。たった18ページにしかなっていませんが、財産であり、大変重い18ページだと感じています。責任ある立場としての発言をしてきた結果が残っているからです。そしてクラブの歴史として2012年−2013年の活動は刻まれていますし、挨拶の中に活動で得たことや思いの全てが詰まっていると自負しています。クラブのトップという責任を果たしたことは、これからにつながるものだとはっきりと分かるものです。