コラム
コラム
2013/5/9
1251    昔に戻る旅

懐かしいものに出会えるのがYouTubeです。ビデオすらなかった時代に青年時代に見た映像や、当時、見ることが出来なかった映像がアップされています。時々見るのですが、懐かしさが蘇えります。勇気が出る映像、元気になれる映像、励まされる映像などがやる気を与えてくれます。

1970年代から1980年代に10歳代から20歳代を過ごした人にとって、この頃の映像を保存する手段がありませんでしたから、今見ると本当に懐かしさが込み上げてきます。

映画「ロッキー」、「If ever I see you again」、「がんばれベアーズ」は涙モノです。ロッキーのテーマにはいつも励まされますし、「If ever I see you again」の切ない音楽をしっとりと聴くのも極上の一時です。「If ever I see you again」には「CALIFORNIA」という名曲もあります。青い空のどこか遠くまで飛んでいってしまうような、高く青く響き渡る歌です。

日本の歌では山口百恵「横須賀ストーリー」、キャンディーズ「微笑がえし」、さだまさし「最終案内」、太田裕美「君と歩いた青春」など当時の映像を見ることが出来ます。

黄金の1980年代と言われたのが当時のボクシング界です。雑誌で結果を知ることしかできなかった対戦を見ることができます。マニア的になりますが、サラテ対サモラやハーンズ対クエバスを見ることができるとは思ってもいませんでした。

競馬のスターホースは何といってもテンポイントです。トウショウボーイとの最終決戦となった有馬記念は、今でも史上最高のマッチレースだと思っています。そして雪に散った悲劇の日経新春杯の映像。今でも涙また涙です。

青春ドラマの「飛び出せ青春」や「われら青春」も懐かし過ぎます。当時は再放送で見たのですが、ドラマを見て高校生に憧れました。楽しくて素晴らしい高校生活が待っていると思い期待して高校に飛び込んだものです。ドラマのような高校生活ではなかったけれど、今思い返すとドラマのような季節でした。

「Let’s begin」の台詞のような熱い言葉に、もう一度出会いたいものです。学園ドラマは平成の時代でも放送されていますが、いじめや不登校などのテーマが多いように思います。悩みながらも仲間と共にひとつのことに打ち込むことをテーマにした青春ドラマは今では見られなくなりました。「二度と戻らない今日のために」という言う台詞もありました。あの当時から今日は二度と戻らない日だったのです。当時は、今日という日は同じように繰り返して訪れると思っていたように思います。

生まれた世代によって懐かしいと感じるものは違いますが、1970年代や1980年代は昭和の香りがする日本にとっても懐かしい年代のように思います。

高校時代に歌詞を渡されて知ったのが「マイウェイ」でした。生きるとはどんなものか衝撃を受けました。リアルタイムでオリジナルを聴いたことはないのですが、何故か励まされる歌となっています。一枚の歌詞が蘇えるのはこの歌の映像があるからです。

人生は戻らないものばかりですが、時には映像の中でその時に戻り、今自分がここにいる原点を見つめるのも良いのかも知れません。でもあっという間に相当の時間が経過するので要注意です。あの頃は考えられなかった昔に戻る旅ができる時代になっています。