コラム
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2013/5/7
1249    フルマラソン

マラソンの市民ランナーから話を聞きました。この方はフルマラソンも走るのですが、フルマラソンを走るためには、毎月200kmの距離を走り続ける必要があるそうです。一ヶ月に200kmを走るためには、20kmの距離を10日間走る必要があります。3日に一度は20kmを走るか、できたら2日に一度は10kmを走る覚悟が必要だということです。

ではハーフマラソンを走り切るために必要な練習量は週に二回から三回程度20km走ることだそうです。一度も20kmを走ったことのないランナーが、ハーフマラソンを走り切ることはできないようです。

強い精神力と体力が必要なマラソンは、普段から目標を持って練習を続けることが求められます。しかし練習に取り掛かると壁があるのです。走った経験の少ない人は最初の5kmで苦しくなってきます。5kmは約30分です。「30分走り続けるだけでこれだけしんどいのであれば、これから先はどうなるのだろう」と思います。最初の体力と精神力の疲労のピークは30分後に訪れることが多いようです。ここで歩いてしまったり、走ることを諦めてしまうとマラソンは走れません。

しかし5kmを走り抜けるとその後は楽になり一定のリズムで走れるようです。30分走り続けた時に訪れる苦しさは消えて10kmでも走れるそうです。苦しさを乗り越えると一定のリズムで走れるので、最初の壁である5km、そして30分という時間を克服することを目指した練習にすることが大事なことです。

後はフルマラソンの場合は30km付近で足が上がらなくなり、体力的にも精神的にも苦しくなると聞きました。ここを乗り切れると最後まで走り抜けられるようなのです。未知の経験ですから私には詳しいことは書けませんが、経験者の体験談はどんなことでも参考になります。知らない世界を知れるということは考える領域が増えるからです。経験したこともない。聞いたこともない。見たこともないものを伝えることはできません。それ以上に関心が持てませんから、見ることも聞くこともしたいとは思わないのです。

ところが経験者から話を聞くと一気に関心が高まります。そのスポーツを観戦しようと思ったり、自らも練習してみようと思うことがあります。新聞記事も飛び込んでくるようになります。未知の領域で何も知らなければハーフマラソンやフルマラソンを走ることを考えないのですが、走ることの楽しさや辛さを克服した時の快感を聞くと、少しですが興味がでてきます。

世界のフルマラソンを走っている人もいますし、ホノルルマラソンやニューヨークシティマラソンに参加した人も知っています。国内では東京マラソンや大阪マラソンなど走ってみたいと思えるような大会もあります。

マラソンは相手とではなくて自分との戦いだと言われます。毎月、或いは毎日練習を続けないことには本大会を走り切ることはできないからです。基本的に毎日走り、一ヶ月に200km走破を達成することを続けなければ大会に出場はできないので、練習は厳しい自分との戦いとなります。

フルマラソンは何が楽しいのか。完走した人でなければ分からないことです。しかし分からないことを分かることが楽しいことですから、やはり自分で体験することが大事なのです。