コラム
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2013/3/13
1214    順調に成長している

年齢を重ねることは順調に成長していることの意味です。そんなことを教えてくれました。

「年を取った」と言われると嫌な気持ちになる時がありますが、「順調に成長している」と言われると気分は違います。実は同じことなのですが、表現が違うと相手に与える感じ方が違うのです。

白髪や老眼という年齢と共に発生してくる事象についても、頭が白くなり近くが見えなくなるという老いに向かって順調に成長していると思うと、自分で自分のことを微笑ましく感じます。

めがね店での会話について伺いました。目の検査をした結果、店員から「年だから老眼ですね。老眼鏡をかけなくてはいけません」と言われて気分を害して買わなかった人がいます。

次に別のめがね店に行きました。同じように視力検査をしたのですが、やはり近くの文字が見づらいという結果でした。そのお店の店員は「順調に成長している証拠です。成長に合わせてめがねも必要かも知れません」と言いました。

少し微笑みが零れました。成長に合わせてめがねが必要であれば仕方ないと思い、そのお店でめがねを購入したのです。

言葉によってこれだけ差がでるのです。人は気持ち良くいたい。老いを認めたくないという気持ちがあります。自分で認めたくないことを他人からずばり言われると気分を害するのです。言葉によって気持ち良くいられることがありますし、気分を害することもあります。

ややネガティブに感じるような言葉は極力使わないで、前向きに感じられる言葉に置き換えて使いたいものです。

同じく年齢を重ねて若い人と同じようにできないと思うことがあります。例えばスマートフォンの操作はやる前から苦手だと思う人がいます。しかしそれはできないのではなくて、慣れていないだけなのです。触っていないもの、経験していないことは、最初はできなくて当たり前です。スマートフォンに触っていると操作ができるようになります。年齢は全く関係ありません。単に慣れていないだけなのです。

自分にはできないと思うと本当にできないのです。できないと思うと、そこから離れてしまう、気持ちが逃げてしまう、次に同じようなことが現れた時に避けてしまうなど、できないと確信するような行動を取ってしまいます。

でも慣れていないだけだと思うと、やってみようという気持ちになるのです。慣れたらできると思うだけでできてしまうのです。

気持ち次第、言葉次第で結果は違うのです。ある人の経験です。スマートフォンは扱えないと思っていたのですが、友達を広げたいと思いフェイスブックをするためにスマートフォンに変更しました。それまではできないと思って避けていたのですが、操作に慣れたらできると思い挑戦したところ、徐々に慣れていって扱うことができたのです。

年を取ると先入観に支配されるようになります。これまで生きてきた中で経験してきたことはできると思いますが、経験していないことはできないと思い込みます。デジタル製品への対応は象徴的なものです。しかし慣れていないだけだと思うと、慣れたらできると思うのです。多くのことは、本当に慣れたらできてしまいます。