コラム
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2013/3/11
1212    毎日の瞬間を楽しむ

イタリアプロサッカーリーグのセリエA。サッカー選手としては峠を越しているはずなのに、40歳にしてインテル所属で重要な存在であるハビエル・サネッティ選手のインタービューを読みました。サッカー選手だけではなくて私達も参考にすべき内容が含まれています。

「あなたは今年40歳を迎えまずが、心身ともにセリエAや欧州のハイレベルな舞台で戦える状態にあります。何かこだわりをもって体を鍛えているなどありますか?」

「それがヒミツは何もないんだ。生まれ持った体質がこの体をくれたんだろうね。両親に感謝しているよ。だけど、然るべきことはきちんとやっている。それが見返りをくれるんだ。例えばバカンスの間も、僕はトレーニングを怠らない。それから気の持ちようも大切だよ。僕は1日のどんな瞬間も楽しもうとしている。朝起きて子供たちを学校へ送る時も、ピネティーナで練習している時も、娘に宿題をやらせる時も、息子とサッカーをしている時も……どんな時もね。今はうちの3番目の子(平成24年5月に誕生)のために僕らは大忙しなんだけど、その分、喜びもたくさんもらっている。そういう普通の生活をしているだけで、つまり特に変わったことはしてないんだよ」

特に凄いのは、1日のどんな瞬間も楽しもうとしていることです。余暇や趣味の時間を過ごしている時は楽しんでいるのですが、仕事や家の用事、子どもと過ごしている時に楽しみを見出すことを忘れています。時には仕事で終日している瞬間を楽しいと感じる場合がありますが、それ以外の場面を楽しむ習慣を持ち合わせていないように感じます。

しかし毎日繰り返される日常こそが楽しめる時間なのです。毎日を楽しめるから今の仕事に就き、今の家族と暮らしているのです。毎日が嫌であれば、そこから離れるべきですが、そうしないのであれば、毎日訪れる今の瞬間を楽しむべきです。

それは、「朝起きて子供たちを学校へ送る時も、ピネティーナで練習している時も、娘に宿題をやらせる時も、息子とサッカーをしている時も」です。

私達の生活に置き換えると、朝起きて子どもを学校に送り出す時、または自分が先に仕事に向かう時に「行ってきます」と挨拶をする時。会社などで仕事をしている時。子どもの勉強を見ている時や子どもと遊んでいる時などが楽しい瞬間なのです。それらを楽しいと感じないなら、一日の過ごし方を変えるべきです。変えられないのであれば、私達に毎日訪れてくれる今の瞬間を楽しむように心の持ち方を変えるべきです。

「あなたを怒らせることといえば?」

「不正といじめ。人を利用したり、ズルをして得しようとする人を見ると、本当に頭にくる。サッカーの世界だろうが、日常生活だろうが、全ての人を尊重すべきだと僕は思う。これは両親からの教えでもあったんだけど、インテルに入った時、これと全く同じことをジャチント・ファケッティにも言われたんだ。彼は特別な人だったよ」

不正といじめをする人間は人として低レベルであり、とても格好悪い存在です。社会は人間による共同生活が行われる場所です。不正といじめではなくて、信頼と助け合いで社会生活を過ごすべきです。あなたが不正といじめをするのであれば、社会が誰かを通じてあなたに不正といじめを与えてくれます。信頼と助け合いで毎日を過ごしていれば、社会は信頼と助け合いであなたに応えてくれます。