コラム
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2013/3/4
1207    1万時間の法則2

以前コラムにも書いていますが、「1万時間の法則」に関する良い話ガ少しありますから紹介します。

  • プロゴルファーの石川遼選手の両親とも運動神経に秀でた家系ではないそうです。両親は石川遼選手の「マスターズに出て優勝したい」という思いを聞いて、小学校低学年の頃からゴルフの練習をする環境を整えたのです。
  • ピアニストは3歳か4歳頃からピアノを弾き始めて20歳までに1万時間を超える練習を行っていると言われているそうです。
  • ビートルズは全米デビューを果たすまでに1万時間の演奏経験を積んでいたと聞きました。売れる前にビートルズを見つけた興行師は、ドイツ北部の催事場で毎晩8時間の連続演奏をさせていたそうです。それから4年後の1964年に全米デビューを果たすのですが、その時点までに経験したライブは1,200回になります。つまり1,200回×8時間で9,600時間の演奏を行っていたのです。
  • モーツァルトの評価が高い初期の作品であるピアノ協奏曲第9番変ホ長調「ジュノム」が生まれたのは21歳の時です。毎日、6時間音楽に接していたとすれば1万時間を超えていたことになるようです。

遺伝子研究の村上和雄筑波大学名誉教授によると、人間の遺伝子は99.5パーセントが同じで、可能性を引き出すのは練習などの環境によると指摘しています。人が置かれている環境によって才能は形成されていくとも考えられるそうです。

ただ1万時間の法則は万能ではないところもあります。100メートル走で世界記録保持者のウサイン・ボルト選手のように走れるかどうか。ニューヨークヤンキースのイチロー選手のようなバッターになれるかどうかは、それぞれの考え方は違うと思いますから、誰でも1万時間、何かに取り組めば達成できるというものではないかもしれません。

しかし誰でも1万時間練習を継続すれば思いは達成できると信じる方が人生は絶対に得です。やっても目標を達成できないと思うのと、やれば必ず達成できると思うのとではその後の生き方は必ず違ってきます。やればできると思って練習することを継続することが、それを達成するための唯一の方法なのです。

直ぐに石川遼選手になれる天才は存在しません。直ぐにビートルズになれるグループも存在しません。しかし1万時間、自分を信じて練習を継続すれば、可能性はないとは誰にも言えません。天才に近づくというそこまでの思いはないとしても、自分の目指すべきものを設定し、練習を1万時間続ける価値はあります。但しそれは目指すべきものが本気であればの話ですが。

では平凡な私達が1万時間を達成するための期間を考えます。

2年で達成するには1日13.7時間の練習が必要です。10000 / (2 × 365) = 13.7 時間

5年で達成するには1日5.4時間の練習が必要です。10000 / (5 ×365) = 5.4 時間

10年で達成するには1日2.7時間の練習が必要です。10000 / (10 × 365) = 2.7 時間

現実的には毎日2.7時間を継続して、始めてから10年後の自分に期待することになりそうです。物事を達成するには、私達は10年間練習を継続することを目指すことになります。