コラム
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2012/9/25
1115    強い覚悟

チャンピオンとそれ以外の人の差は、絶対にやり遂げるという覚悟がある人と、できればやりたいと思う人の差だと聞きました。チャンピオンには強い意思と覚悟があります。絶対にやり遂げると思うことは多くの人ができるものですが、覚悟を決めることは難しいことです。人は弱いものですから強い覚悟を持つことは簡単ではありません。しかし強い覚悟を持っている人がチャンピオンになれるのです。その強い覚悟は反復することで刷り込まれるので、誰でも持つことが可能です。

サッカーなでしこジャパンの澤穂希選手の足首にはサッカーボールのタトゥーがあるそうです。自分の身体は毎日見るものなので、足首にサッカーボールを書き入れることによって、サッカーで世界一を目指す覚悟を毎日見ることができます。毎日見ること、つまり反復によって強い覚悟が芽生えていくのです。

自分に起きる事象の全ての原因は全て内部にあります。原因は外部にあるものではないのです。全ての原因が内部にあるということは自分で自分に起きる事象を支配することが可能ですから、これからの覚悟次第でやりたいことが達成できるのです。

強い覚悟は反復することで生まれます。しかし反復する行為は面倒くさいものですし、どれだけ最初の思いが強くても薄れてきますから、毎日反復することも実は簡単ではないかも知れません。同じことを繰り返すことができれば、目指している道で一流になれるのです。

以前のコラムにも書いていますが見ていなければ忘れてしまっているので、再度ここに書きます。ボストンレッドソックスの松坂大輔投手の座右の銘の話です。横浜高校時代に後藤静香氏の詩に触れ、人生の教えとして心に持っているそうです。タイトルは第一歩です。

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十里の旅の第一歩 百里の旅の第一歩 同じ一歩でも覚悟が違う

三笠山に登る第一歩 富士山に登る第一歩 同じ一歩でも覚悟が違う

どこまでいくつもりか どこまで登るつもりか

目標がその日その日を支配する

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横浜高校の創立者の黒土四郎氏が後藤静香氏の後輩だったことから、この詩を横浜高校の精神的なシンボルにしているようです。

目標がその日その日を支配しているのです。その目標は反復することで自分の意識の意識に刷り込まれて行きます。目標を掲げても毎日確認しなければ薄れていきますから、一番簡単な反復方法である視覚に訴えるのです。目標を見える場所に貼っておくこと。目標を毎日ノートに書くことなどが有効なのです。特に書くことは有効です。書くことによって言葉が身体に刻まれますし、深い意味を知ることができます。書くことによって言葉の本質にまで入ることで本気度が高まります。

再びチャンピオンの話に戻ります。チャンピオンが最も恐れることは、挑戦者がコツコツと基本を忠実に反復して挑戦してくることだそうです。それは自分もそうしてチャンピオンになった秘訣であることを知っているからです。チャンピオンになるためには強い覚悟が必要で、それは反復からだけ生まれます。毎日、繰り返すことによって能力は育ちます。