コラム
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2012/6/26
1063    嬉しいこと

嬉しいことがあった人といると、こちらまで嬉しくなってきます。嬉しさは伝染することが分かります。ある塾の英語の先生が洋服をいただきました。その時の反応が凄いのです。「ありがとう。とても嬉しいです。この夏の一番のお気に入りです。こんな洋服をいただいて良いのでしょうか。嬉しいです」と、何度も嬉しいという言葉が踊り、表情を見ているだけで、こちらも嬉しくなりました。

そして次に出た言葉がまた良いのです。「これだけ嬉しいことがあると、この次の仕事は良い仕事できそうです。今日の生徒はラッキーです」というのです。次の仕事とは、夕方からの英語の塾の授業のことです。この後、塾で英語の授業があるのですが、先生の気持ちが乗っていると、授業も良いテンポで進むことになります。この先生は評判が良くていつも良い授業をしているのですが、この日の授業はもっと良い授業になると思います。

ある場面での気持ちの高まりは、その次の場面につながります。洋服をいだいて気持ちが良くなった次の授業は気持ち良く入れますから、きっと楽しい授業になっています。

このように素直に嬉しいという言葉がでてくることは素晴らしいことですし、その場に居合わせていた私もその嬉しい気持ちを受け取りました。本人の嬉しさは周囲の人にはダイレクトに伝わるのです。

嬉しいという言葉、嬉しいと感じる表情、嬉しいと素直に思っている場面に接した人も同じように気持ち良くなるのです。そう思うと、自分が嬉しさを感じることは大切なことですし、嬉しいと思ったら周囲に伝わるような表現をしたいものです。

本当に嬉しいと思う気持ちは伝わりますし、嬉しい気持ちは共有できます。飾った言葉ではなくて素直な言葉。そして嬉しいと思ったことを素直に表現できる身体。それらに接する素直な人は確実に嬉しい気持ちになります。その嬉しさを受け取った人は、その次に接する人に対しても嬉しいことを伝えることになります。人はきれいなものに接すると、きれいな気持ちになり、その気持ちで人に接することになります。きれいな心の持ち主の周囲にはきれいな気持ちの人が集まります。

逆もまた真です。批判や中傷をするばかりの人に接すると、接する人も嫌な思いが湧き出てきます。そしてその周囲の人に伝染してくのです。きたないものに接するときたないものに変化していきます。

ある公衆トイレの話です。地元自治会が毎日管理していて13年間、一度も落書きをされたことのないトイレがあります。12年目にして初めて落書きされました。ショックを受けた管理をしている皆さんは、即座に落書きを消しました。理由は、落書きを放置しておくと、また落書きされるからです。一つの落書きが次の落書きを招くのです。ニ度目の落書きがありました。しかしそれも即座に消しました。そして落書きの犯人を見つけることができました。放置しておくと落書きは伝染し犯人も見つからなかったと思います。

常にきれいに保とうとする気持ちがあるので、この公衆トイレをきれいに保てているのです。気持ちは周囲に伝染します。小さなことに嬉しさを感じる人でありたいものです。