コラム
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2012/6/6
1050    緊張する舞台

人はどうして緊張するものなのでしょうか。多くの場合、緊張を味わいたくないだとか、緊張する場面には立ちたくないという思いがあります。緊張するような舞台が用意されている前日や本番直前は、緊張が高まり逃げ出したくなる場合があります。

緊張する理由を挙げてみます。

  • 多くの人に自分の発表や姿を見られること。普段は経験することのない舞台に立つこと自体が緊張するものなのに、そこで自分の意見を発表したり歌を歌ったりすることは更に緊張を高めてしまいます。
  • 他人からの評価を必要以上に気にすることがあります。
  • 発表するに当たって十分に練習を行えなかったことから自信が生まれていないことも要因です。

以上のようなことが要因となって緊張する場面があるのです。

人前に出ることで緊張することを解消するには、人前に立つ経験を積み重ねる以外にありません。

また「他人のから評価を気にしないで」と言っても気になるものです。しかしベストを尽くしたら他人から何を言われようとも、どんな評価をされようとも気にしないことです。つまり今の自分が持つ力を出し切ったと思えるベストを尽くすことです。不十分な体調や状態で舞台に立つことのないようにして自分の実力を発揮できたら、それで最高です。

そして自信を持つためには、そのことに関して練習を行う以外にありません。歌や踊り、論文の発表などは、練習を積み重ねることで自信が持てるようになります。ただどれだけ練習しても、100パーセントの自信を持つことはあり得ません。本番の前日まで、または本番の直前までやるべきことを繰り返すことが自信になるのです。自信を持てれば緊張から解き放たれます。

それでも緊張するという人のために。緊張は成長させてくれるスパイスです。緊張の無い場面ばかりを探していたり、緊張を避けるばかりでは生きていても楽しくありませんし、達成感もありません。緊張する場面があるから勉強もしますし練習もするのです。人前で恥をかきたくないという気持ちや、発表をした結果、その反応を確かめたいことや、自分の実力がどのレベルなのか他人の評価を知ることは成長につながります。緊張する場面があることで私達はそれを克服するために勉強や練習をするのです。

緊張のない場面だけを選ぶ人生はつまらないのです。誰からも見られていない、注目されていない、発表の舞台が用意されていない人生が楽しい筈はありません。

逃げ出したい場面や少しストレスのかかる場面は、それほど多くはありませんから、そんな舞台が用意されていることに感謝し、舞台を楽しむ余裕を持ちたいものです。本番が近づいていく度に高まる緊張はハートをドキドキ、ワクワクさせてくれます。そんなドキドキ、ワクワクがあるから楽しいのです。緊張を感じるのは普段の自分でない自分に挑戦している証拠です。緊張する舞台が与えられることを楽しみましょう。