コラム
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2012/5/7
1030    ご縁のある人

同級生のカフェで素敵な話を聞きました。少し前の出来事です。私の後援会長の奥さんがこのお店にやって来たのです。「ここは○○ですか」と尋ねられたのですが、奥さんが目的としていたカフェと違っていたので、「いいえ。この店は違います。その○○は、この先にありますよ」と答えたのです。

そうしたら奥さんは「違いましたか。でも良いですよ。間違って入ったのは何かのご縁だと思います。ここでカフェをいただきます」と言って、この場所でコーヒータイムとなったのです。その間、カフェのオーナーは少し話をしたのですが、「とても感じが良くて、素敵な女性」だと感じたと話してくれました。

カフェのオーナーですから、これまでも多くのお客さんと接しています。どんな人なのかは話をしたり態度を見ると分かるのです。「表も裏もない人ですね」と話してくれたように、誰と接しても変わらない態度と言葉遣いです。

後援会長の奥さんを褒めてもらって嬉しくない筈はありません。同級生のカフェにご縁があって来たことがあり、しかも好印象でいたのですから。そしてこの話を聞いて「後援会長の奥さんらしいな」と思いました。と言うのも、これまでにも多くの素敵な言動があるからなのです。

各戸に配るある配布物がありました。奥さんが自転車に乗って、配布物を自転車の前カゴに入れて各戸に配って回ってくれたのです。一度や二度ではありません。毎回のように配ってくれているのです。ある人が奥さんに、「大変なのでみんなが交替で配布しましょう」と尋ねました。するとその返答は「大変なことはありません。私が皆さんのお役に立てることが嬉しいのです。私がお役に立つことで主人のためにもなります。人のために役立っていることが嬉しいことなので全く苦になりません。皆さんに喜んでもらえる役割を主人が引き受けているのですから、それを助けるのは当然のことですから」というものでした。

苦労をこんな言葉で話せるのは、とても素敵な方です。

他にもあります。ある日自転車に乗っていて道路から転落し大怪我をしました。入院、手術をしたことが知れると、お見舞いに来てくれる人もいるのでと言って入院したことを誰にも知らせませんでした。友人や入院を知った人が、お見舞いに来るために時間を費やすことをさせないためです。「私のために時間を費やしてもらうのは勿体無いことですし、心配してもらうのは心苦しいことです」と、多分思っていたと推測しています。

人柄は言葉と行動に表れます。「心は見えないけれども心は表れる」という台詞がありましたが、その通りで人の内心は分かりません。しかし心にあるものが言葉として発せられますし、思っていることが行動として表れます。全く思ってもいないことが言葉になることはありません。思ってもいないことを表現することは難しいからです。まったく知らない人のことを「どう思うか」と尋ねられても。決して満足に答えられないことからも明らかです。

ご縁と言葉と行動を大切にしたいものです。それは相手に必ず伝わります。