コラム
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2012/3/26
1005    災害復旧

平成24年3月のある日。会議をしている時に日頃からお世話になっている社長から連絡をいただきました。何度も着信音が鳴ったので電話に出たところ、とても嬉しい申し出をいただきました。それは平成24年2月に放映された地元テレビ和歌山の和歌山県議会特別番組を観て考えた結果、連絡をしてくれたものだったのです。

私は東南海・南海地震等対策特別委員会副委員長として座談会の一人として出演させてもらったものですが、観てくれていた皆さんからも嬉しい感想を聞かせてもらっています。今日連絡をいただいた社長からも次のような話を聞かせてもらいました。

「片桐さん、先日テレビに出ていましたね。台風12号からの復旧に関して座談会の中の片桐さんの発言を聞かせてもらいました。とても情熱があり、やり遂げなければならない覚悟を感じました。片桐さんの話を聞いて、これは何かをしなければいけないなと思ったのです。しかし私に何ができるのだろうと考えていたのですが、直接お役に立てることが見つからないので義援金を贈ることにしました。和歌山市に暮らしている私達には被災された地域の事情は良く分かりませんから、今回のように議員の皆さんが直接、復旧への取り組み状況や今後必要な活動、そして現地に入った感想などを聞かせてもらえると、事情はとても良く分かります。テレビ番組における片桐さんの言葉に触発されて私も行動に移します」。

このような話をいただきました。本当に嬉しい申し出に深く感謝をしています。私の言葉でこのように感じてくれて、そして行動に移してくれていることは、とても嬉しいことです。知り合いである片桐が出ていたので番組を最後まで観てくれたこと、そして話した内容に共感してくれたことが嬉しいのです。

話の内容は議論を尽くしている中で思っていること、そして現地に入り被災現場を見て、専門家の意見を聞いた上で今後の取り組みの難しさを知り、復興までには長い道のりがあり、それを克服するための予算化や支援対策の必要性を実感していることを自分の言葉で表現したものです。大災害に直面して議員に何が出来るのか、実は直接できることは限られているなど迷うことがありました。直接できていることはボランティアでの復旧作業、現地入りして復旧に際して必要な措置を知ること、復旧が必要な場所の現状を見て、予算化について議論を行うことなどだったからです。予算編成や工事の発注や指示の権限はありませんから、議員が口出しすることで復旧を遅らせてはならず、しかも適正な工事であることの確認もしなければならないのです。

しかし言葉が人を動かすことを再認識しました。そして力のある言葉の凄さも感じることができました。私達の役割は復旧の支援体制を議論し、現場に入り必要な作業を知ること。そしてそれを力のある言葉で表現し、皆さんに現状を知ってもらい行動を促すことだったのです。

番組に反応してくれたこの社長の行動力にも感謝しています。言葉で感じ合い行動につながること、そして訴える側と反応する側の心がつながることの幸せを感じています。