議会一般質問
令和6年6月定例会[建設委員会](6月25日(火))
Q:片桐委員

和歌山市内の梅原交差点の改良工事について、ここは変則的な交差点で接触事故や朝夕の渋滞が非常に多いところであり、昨年5月に地元同意を得て測量設計を行っていると認識している。本年度の事業計画を説明してほしい。

A:児玉道路保全課長

梅原交差点改良については、現在、測量が完了したところであり、引き続き、交差点詳細設計を進めている。4月に地元自治会の役員に対し、交差点改良の概要説明を行い、その際もおおむね賛同が得られたものと認識している。

今年度の事業計画については、今後、交差点詳細設計の過程で、改めて地元説明を行うとともに、今年度中に用地測量まで実施したいと考えている。

要望:片桐委員

地元からは早く改良してほしいという意見があり、また地元の運送会社も交差点の改良により大型車が回れるようになる。

順調に進んでいることを確認できたので、引き続きよろしくお願いしたい。

Q:片桐委員

部長から八郎山トンネルの説明があり、この報告書でも丁寧に説明してくれている。今までは、事業者の不具合を、この委員会で話してきたが、取りまとめの中に県庁内の組織の問題が幾つかあり、それに対応する報告が公表されているので、今回は、その点を中心に何点か質問したい。

まず、県庁内における再発防止策の中に、組織マネジメント力の強化、特に技術職マネジメント研修を行うと記されている。これはどのような研修なのか。

今回の施工不良を見抜けなかった点に鑑み、二度と同じことを繰り返さない再発防止に資する研修になっていると思うが、まずこれを1点聞きたい。

あわせて、報告書の中で注目したことは、本来すべきことを適切にできていなかったことに起因するものであったということで、本質は制度やルールではなく、職員を取り巻く風土や環境が大きく影響していたとある。その抜本的な改善に向けた対策を県は図らないといけないと指摘されている。制度やルールの問題であれば改善は図りやすいが、組織の風土と環境という俗に言う大企業に根づいたものであれば、なかなか改革が難しいと思う。果たして、組織文化の問題であれば、この研修で改革が可能なのか、その点を説明してほしい。

A:癈c検査・技術支援課長

技術検討委員会調査報告書では、今回の事案の発生の要因の一つに、組織として監督員をフォローするサポート体制などが不十分であった組織マネジメント力不足が指摘されている。

また、そうなった原因は、職員を取り巻く風土や環境が大きく影響しているとの指摘もある。

県土整備部では、以前は技術職員が多かったこともあり、管理体制や相談する環境も整っていたが、人員不足による組織体制の改変や仕事の質の変化などがあったにもかかわらず、従前の組織マネジメントになっていたことが、今回の事案の要因の一つであると考えている。

こうしたことから、組織マネジメントの主体となる各発注機関における建設部長はもとより課長やグループリーダーとなる課長補佐級等に対し、それぞれの職域における立場や心構え、役割、組織的な運営ノウハウ等を習得させ、人員に制限のある組織体制の中でも、適切な業務遂行ができるように、スキルを身につけもらうことが必要だと考える。

研修内容については、組織マネジメント力の強化が確実に図られるよう、具体的に検討しているところである。

Q:片桐委員

マネジメント研修の内容は、これから来年度の役席の異動に間に合うように、つくって研修してもらいたい。

風土や環境について、人員不足や仕事の質が変わっているにもかかわらず、おざなりにされたということは、環境の問題だと思うが、風土という部分でいうと、県土整備部の風土の何が悪かったのか。風土改革という面に関してはどうか。

A:癈c検査・技術支援課長

昔は人員も多く、工務課長などは下の者に任せておけば回っていた。最近は人数も少なくなって、それぞれ担当業務をたくさんを抱えている。そのため、課長自身もそれぞれの中身を詳細に見ていく必要があったが、最近はそれがあまりできていなかった。風土という面では、そういうところだと考えている。

要望:片桐委員

これは難しい問題だと思う。経験者からの技術・ノウハウの伝承も含めて、今はどの組織でも難しいと思うが、デジタル化できない部分をきっちりと引き継ぐような風土づくりが大切だ。過去がいいとは思っていないが、そういう観点を研修の中に含めてもらいたい。

Q:片桐委員

トンネル施工に関する注意点マニュアルを作成しているが、今回この報告書にあるように、見抜けなかった点、技術的でかなり奥深く、全ての全貌は細かいところまでは分かりにくいところもあるが、全てをマニュアル化することで県として歯止めをかけられると考えているのか。マニュアルの内容を簡単に説明してもらいたい。

A:東道路建設課長

八郎山トンネルにおける施工不良等の具体的な事象が判明したことから、現在、トンネル施工に関する注意点マニュアルを作成しているところである。

マニュアルでは、トンネルの各工程において監督員が注意すべき事項等を記載するとともに、段階確認等の立会時のポイントを図面や写真を交えて分かりやすく整理することとしている。

このマニュアルを活用した現場研修を定期的に開催することで、初めてトンネル工事を担当する職員にとっても、適切に現場監督が遂行できるマニュアルにしたいと考えている。

Q:片桐委員

段階確認について、監督業務の中でも重要なポイントだと思うが、段階確認についてなされていなかったことに関して、どのような歯止めをかけているのか。

A:曽和技術調査課長

公共工事においては、建設工事請負契約書において施工方法、その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段については、受注者がその責任において定めるものとしている。段階確認についても、土木工事共通仕様書において、受注者が監督員に対し、種別、施工時期等を報告し、確認を受けなければならないとしている。

しかしながら、八郎山トンネルの覆工コンクリートに関する段階確認については、受注者から7回目以降の段階確認に係る要請がなかったこと、段階確認等現場管理について受注者任せになっていたこと、打合せの大部分が監督員と受注者のみで行われており、組織としての対応がなされていなかったことが、今般取りまとめた調査報告書により指摘されている。

これらのことに組織的に対応するため、全ての工事の着手前に受注者・監督員双方で段階確認について、工事打合せ簿に明記し、確認を行い、担当課長が決裁することとしている。

さらに、完成検査においても、段階確認の実施状況や内容確認を徹底することとしており、これらにより適切な段階確認が実施できると考えている。

Q:片桐委員

原則、受注者の責任において確認すべきであるが、受注者から県に段階確認の申出がなかったら、段階確認をしなくてよいということではなく、適切な監督業務を行うにあたり、事前に段階確認の時期は打合せで決めておいて、受注者からの依頼がなくても、その段階になれば確認するという認識でよいか。

A:曽和技術調査課長

そのとおりである。

Q:片桐委員

県の組織的なものは以上だったと思うので、次に、実務的なものを2点質問したい。

知事も発言していた受注者への損害賠償責任について、算定の根拠づけや請求時期、どのように対応する予定か。

A:東道路建設課長

6月5日の知事定例記者会見でも答えたとおり、県としては損害賠償を請求する方向で弁護士や国土交通省と相談しながら検討を進めているところである。

Q:片桐委員

工事もまだの段階で、総額や供用時期が分からない中、損害賠償の算定ができないということで、ある程度めどがつく、あるいは決定してから損害賠償を請求する、こういう感覚だということで理解してよいか。

A:東道路建設課長

そのとおりである。

Q:片桐委員

最後に1点、部長から説明があった工事のやり直しについては、12月から着工しているということだが、現在の工事の状況、そして竣工の時期の見通しが分かれば聞きたい。

A:東道路建設課長

修補工事については、令和5年12月より覆工コンクリートの取り壊しに着手し、現在、おおむね完了している。6月より鋼アーチ支保工や吹きつけコンクリートの再施工等を進めており、修補の工事期間はおおむね2年を見込んでいる。