議会一般質問
令和5年9月定例会[建設委員会](9月25日(月))
Q:片桐委員

橋の老朽化対策だが、橋の点検、橋脚の点検は毎年実施していると思うが、本年度も実施しているか。点検と補修の状況を聞きたいのと、補修に必要な予算について、本年度も確保できているか。

A:上柏道路保全課長

橋梁の老朽化対策については、平成25年の道路法改正を受けて、平成26年度から5年に1度の点検が義務化され、近接目視による点検を実施しており、その点検の結果、早期に対策を行う必要があるとされた場合には、損傷に応じた補修を行っているところである。また、平成26年度から平成30年度に1巡目の点検を実施し、令和元年度からは2巡目の点検を実施中である。点検結果に基づき計画的な修繕を実施している。これら、点検、補修に必要な費用については、国の補助金を含め予算確保に努めている。

要望:片桐委員

昨今の大雨とか巨大台風で河川の近くの方々が不安に思っていることもあるので、点検とか早期補修に努めていただきたい。

Q:片桐委員

部長から説明のあった県道長井古座線八郎山トンネルの件について、お聞かせいただきたい。今、検証作業を進めてくれているが、進捗状況とどんな議論がなされているのか、まずお聞かせいただきたい。

A:鈴木道路建設課長

今回、八郎山で起きた一連の事象については、不良工事となった原因究明やその対策工法等について調査、検討を進めているところである。我々発注者としても現場管理や完成検査のあり方等について、不備がなかったか一つひとつ検証を行っている。淺川組に対しても、現在、会社内で施工管理と品質管理等の問題を総括し、再発防止に努めるよう指示している。

Q:片桐委員

今の説明だと分かりにくい。今、我々に公開されているのが、この記者発表した資料、それと検討委員会へ提出された検討資料のみ。委員会にあたって幾つか調べようとしたが、なかなか難しかった。できれば技術検討委員会のこの議事録がまだ公開されていないが、この審議に必要だと思うので委員会への提出をお願いしたいと思うが、委員長どうか。

●玄素委員長

部長、議事録は出しても大丈夫か。

A:福本県土整備部長

議事録については、議事概要をホームページに公開することを技術検討委員会の規約の中で、議事録ではなくて議事要旨を公表することとなっている。それについては、先週、各委員の確認が終わったので、早急にホームページに公開することとなっている。今日、その前であるが、今からお配りしようと思うがよろしいか。

●玄素委員長

はい。どうぞお配りください。この概要でよいか、片桐委員。

Q:片桐委員

これに付随して技術検討委員会が、なぜマスコミに対して冒頭部分だけの公開だったのかということと、これだけだったら議論された内容や時間が分からない。1時間半をコンパクトにまとめてくれて分かりやすいが、議論の内容がこれだけでは分かりにくい。できればフルスケールである程度出してもらいたい。語句の確認をしていると聞いていたが、ある程度やりとりを示してくれると思ったが、まとめてくれすぎてちょっと分かりにくいところがある。この議論された内容を説明していただきたい。

A:鈴木道路建設課長

まず、冒頭だけの公開については、委員会では自由で率直な意見交換を行うため、非公開で行っている。詳細な議事については、この議事要旨を読み上げさせてもらう。

Q:玄素委員長

読み上げなくてよい。要旨はこれで分かった。我々、調査する立場であるから、一般の方には、それは非公開っていうことであっても、我々もそれを調査する権限があるし、逆に断る理由もないと思うので、1回、局内で相談をして、委員にも相談して、それはやはり出したほうがいい、僕らもそれを外部にこんな話だったということは、言うべきでもないだろうし、一定守秘義務も生じるので、そのことも踏まえて当局で議論してもらえないか。その上で私に返答願う。部長よろしいか。

A:福本県土整備部長

今回の件については、確かにまだ、我々当局側として、明確に説明できる状況ではないということで、これまでも説明が少し足りなかった部分もあろうかと思う。我々も、その辺を早急になるだけ明らかにした上で、最終的なきちんとした報告書として取りまとめて、原因究明であるとか、再発防止策、対策について、この技術検討委員会の中で取りまとめることになっているが、節目節目というか、1回目の技術検討委員会もあったので、改めて、どういう議論があったのかは、御説明させていただければというふうに思っている。そういう意味では、まだ我々としてもまだ推測でしか物が言えない状況の部分は、御了承いただき、その上で、あくまでも現時点での状況という形で、また別途説明をさせていただければと思っている。これまでもそういうこともあり、7月の記者発表の段階でも、今以上に状況がまだ判明していなかったところで、事前の説明が少し足りなかったという点は、我々も反省しており、申し訳なく思う。今後、もう少しその辺は改善していきたい。

Q:片桐委員

部長、課長から今、説明を受けて、実は今言ったように公開されている情報が非常に少なく、これから質問させてもらうが、読んでないので推定に基づいての質問になると思う。もしかしたらずれているかもしれない。ただ、僕は知る限りこの資料に基づいて、コンサルであるとか、測量であるとか、土木の会社と聞き取りをしただけでも数時間にもなる。推測でそれだけ議論してくれる。多分こうだろうと。この専門家の検討委員会、この4人の先生方を集めて、部長も入っていると思うが、専門家が現場を見て、議論した内容というのは、まだ多分、そんなに精査しなくても、出せると思う。実はね、推測だけでも専門家だったらこう違うかっていうふうに聞いている、関わってない人から、それなりの一流のコンサルなり測量会社から。そこがまだ9月7日に委員会があると分かっていながら出ていないというのは、ちょっと疑問に思うが、もう一度、説明をお願いしたい。

A:福本県土整備部長

確かに、今回の一番、原因究明の肝となるのが、どういう施工をしていたのかというところが、まだ判明してない部分があり、そこをきっちりと確定しないと、結局、今のトンネルの状況もまだ分からないということで、どうしてもその辺がまだ我々もすっきり説明できていないという状況である。いろいろ推測はできるが、その上で、結局は、トンネルの今の具体的な状況をもう一度しっかり確認しないと、結局対策工法も決められないというのが委員の皆様の一致した意見である。9月8日に第1回目の技術検討委員会は行ったが、現状の認識というか、トンネルの今の本当の状況というのをもう少しきっちりと調べないと分からないというふうな状況になっているのが現状である。

Q:片桐委員

技術検討委員会の開催頻度、2か月に1度程度とあったが、基本2ヶ月に1度だったら、9月にやったら次11月で年内に結論をだす。たった一回しかやらない。今分からない状況のまま2か月に1回程度というぐらいの委員会の開催頻度でいいのか。開通時期も急ぐと思うが、そんな工程で検証とか報告書策定、あるいは開通までの見通しというのが果たして示せるのかどうか、お答えいただきたい。

A:福本県土整備部長

御指摘のとおり、今のところ、また10月か11月ぐらいに第2回を開いて、そのときまでには、今追加で行っている調査等の結果もかなり明らかになってくるであろうと、我々も期待している。そこはほぼ確実に分かるのではないかと思っており、それが分かれば、ある程度、めども立ってくるのではないかというふうに我々としては思っている。そのため、次の技術検討委員会までに、調査結果、今の追加調査の結果も明らかになる中で、次の1回だけでめどが立つかどうかというのは、まだ不明であるが、何とか年内にさらにもう1回ぐらいやりたいと。年内にあと2回ぐらいは少なくとも技術検討委員会をやり、その場で、何とか方向性は明らかにできるのではないかというふうに、我々としても今そういう目論みというか期待をしているところである。

Q:片桐委員

技術検討委員会では、当然原因究明して対策をこういう工法で、施工をやり直しというのが来ると思うが、その報告書も作成はすると思うが、報告書を作成してから着手するまでというのは、年内とかは現実的に無理だと思う。報告書作成、最終仕上げがどれぐらいになるのか。一般的にこの工法は、例えば分からない。僕の推測で分からない。設計をやり直して、例えば剥がして施工するとなると、一般的に設計だけでも、年単位でかかるだろうし、施工でももう少しかかるということになり、限りなく、年内どころか来年も難しいと思うが、その辺の報告書の作成の見込み等を含めてお聞かせいただきたい。

A:福本県土整備部長

御指摘のとおり、最終的な報告書が取りまとめるまでは、もうしばらくは時間かかると思う。今まではまずは、先ほど言った追加の調査をして現状が明らかになってくると、対策工法については、何らかのめどが立つのではというのが、今の考えである。そういう意味で年内に何とか方向性とか、大まかな工期とかも粗々だが出せるというふうに思う。そのため、詳細に精査したものは、最終的な報告書となって、取りまとめるのは、それからさらに今からで言うと、来年に入ってからには当然なると思う。御指摘のとおり、さらにその設計をして、施工となると、確かに1年、2年、少なくとも数か月という話ではないと思うので、そういうふうなレベルのスパンの話になってはくると思う。その辺についても今の段階ではちょっとまだ明確にはお答えできない。大変申し訳ないが、そういう状況である。

Q:片桐委員

見方を変えるが、今回、報道によると、和歌山県の検査が不十分だったと報道もされている。

例えば本来であったら、60数回の段階確認をすべきだったようだが、数回だけの確認で終わっていたとか、そういうふうなことも書かれているし、これは決められたとおりの段階確認をしなかった理由をお聞かせいただきたい。またコンクリート施工が68か所と聞いているが実際確認したのは、3か所だったということだが、この回数の違いをお聞かせいただきたい。

A:鈴木道路建設課長

段階確認については、基本的に請負者から要請があり、立会することとなっている。初めの3回について要請があり、段階確認を行っているが、残りについて要請がなく、一切行っていない。

Q:片桐委員

違っていたら申し訳ないが、60回の段階確認、規定か内規があると仮にすれば、それに基づいて段階確認をするとしたら要請があっても、なかってもすべきだと思う。最初3回だけ要請があったからして、あとは全然しなかったというのは、例えばポンポンポンと仮にやっているほうが、まだましだったと思うが、なぜそんな要請がないから、しなかったというのがよく分からない。

A:鈴木道路建設課長

八郎山トンネルについては、覆工コンクリートに関する段階確認の認識が、部全体で欠落していたため、このような事態を招くことになった。本来なら、要請がなくとも、疑問に思えば、自ら段階確認を行うことができる。

Q:片桐委員

部全体で意識が薄れていたというか希薄だったという感じもするが、これ組織、行政組織、県組織だから、組織としての仕事をここで仕事をしているわけではなく、担当課、所管課だけでやる話ではなくて部全体、もしかしたら県全体でやるべき組織の仕事である。トンネルだから20億の仕事だから、これができていなかったというのは、いかがなものかなと今の答弁を聞くと思う。例えば、担当の方が、現場を見に行ったりとか、工事の進捗の報告が来たら、これ報告書と言うのか、伺いまではどうかちょっと分からないが、普通は上司に上げるべきだというふうに思う。そんなこともできていない、組織として問題と思うが、お答えいただきたい。

A:福本県土整備部長

この点については、議員御指摘のとおり、県土整備部としても組織としてきちんとその対応ができていなかった。確かにその工事を担当するのは、担当者だが、それをきちんと全体組織としてチェックしたり、内部で複数でちゃんときっちりとその仕事の状況であるとか、フォローする体制ができていなかったんではないかということは我々としても反省をしている。そういうことも含めて、今回、再発防止策と、まず第1弾としては、その段階確認の徹底をすると、その徹底というのは、きちんと先ほど言ったその組織で、上司と含めて、今行っている工事もしくは今から行う工事については、その段階確認をあらかじめちゃんとその共通仕様書という決まった和歌山県の工事については、全般的に決めているその仕様書の中で、それぞれの工種によって、どういう段階で、段階確認をしなさいというのがこう書かれているので、それに即して、きちんとそれぞれの工事で、この工事はいつ段階確認をしなければいけないというのを、その担当者と施工者だけではなくて、我々としてはその上司とか、組織として全体でそれをきちんと確認するような、措置をとるよう周知をした。

Q:片桐委員

今の部長にお答えいただいた背景、これもちょっと背景がよく分からない。

福本部長、新聞とかのニュースによると、現場の記録がここまでなされていないのは驚きを隠せないというニュアンスの発言があったと思うのだが、こういう発言があったというふうに報道されているし、今回の委員会の大西委員長は、測量データ等の記録がほとんど残っていない、こんなずさんな工事も珍しいと発言をしている。

これは業者の管理不行き届きなのか、発注者側の管理かという問題がこれからいろいろ出てくると思うが、驚きであるとか、珍しいとかの発言の元になった背景、はたしてどんな事実があるかということと、この事件というか事象が報道されたことで、これは首都圏も含めて全国的に和歌山県ってどうなっているの、土木技術どうなっているのというようなことも聞かれ、意識の低さも含めて、報道についてどう考え、思われているのか、併せてお答えいただきたい。

A:福本県土整備部長

私が第1回の委員会の後で答えた発言であるとか、大西委員長が発言した、具体的にどういうことを指してそう言っているかということについては、大きく二つある。

両方とも、計測に関することだが、一つはトンネルを実際掘削していくときに、淺川組もそれなりの機械を使って測量をしていたが、機械の実測値を残していないということを聞いている。

普通だったら計測していたそれぞれの実測値を残すのが普通ではないかと我々としては思っている。

それが記録として残っていないという話を聞いたことがまず1点と、もう一つは今回のトンネルの場合、我々切羽と呼んでいるが、トンネルの掘削の最前面のところをいう。切羽を掘削したときに、地山周りの地盤が少し変位する。少し地盤が柔らかいところは掘った分山が膨らむことがある。

そのような変位があるというのが一般的で、通常その変位を観測し、計測する。

これは当然やっておかなければいけないことだが、どうも計測をやっていないという証言が請負者からあり、その2点が我々としては、非常に不可解である。

現場が今どういう構造物ができているか、覆工コンクリートが確かに薄かったというのは分かるが、トンネル本体を実際支えている支保工という部材が、どういう位置に設置されているのかというのが明らかになっていないというのが今の状況である。

そういうところも把握しないと、対策工法も立てられないというのが今の状況である。

とにかく当然やっておくべき測量のデータの保存であるとか、本来やっておかなければいけない地山の変位のデータ観測という計測をやっていないというのが我々としては正直なところ、非常に遺憾に思っている。このようなことを和歌山県の業者がやっていたっていうことについても、全国的にも悪い意味で非常に影響があり、我々も非常に懸念をしている。

Q:片桐委員

今お答えいただいたのが、ここでいうところのレーザースキャナーとか写真測量とか最新の機器があるにもかかわらず活用されていなかったということになるのかと思うのだが、管理監督者としての技術レベルとか、事業者の自覚とか、そういったことにも問題があるのかと思うし、掘削の記録が今言ったようにほとんど残っていないということは、多分部長も課長も皆思っているところで、ありえないことだ。

こういった記録は、きっちりと残して報告するのが事業者として当然の責務だと思うが、報告書が仕上がってきて、なぜ保管していないのか。もしかしたら意図的に破棄したのではないかと思うし、今の時代だから、手書きとかでやっているわけではないから、デジタルデータのはずで、それを探せば見つかるのではないかと思うのだが。そのあたりはどうか。

A:福本県土整備部長

今回のデータについて確かに我々としては、いわゆる完成図書のそもそも測量データは、言ってみれば掘削手順の途中で行うものなので、我々はその報告書を受け取ることは特にない。

しかし、普通であれば施工者として、その現場管理、施工管理の一環として、当然残しておくものだと我々は思っていたので、それを求めたところ、ないという回答が返ってきた状況である。

ないものをこれ以上突き詰めても難しいと我々も思っているが、そこが、本当にないのかどうかは、改めて今確認をさせているところである。今のところは、残っていないということと、そもそも計測していないと言われている状況である。

Q:片桐委員

そもそも計測していないのは問題で、残っていないというのはさらに問題だと思う。

今、言った計測について、誰かが昭和の時代じゃないかと言っていたが、アナログで計測していたのかデジタルで計測していたのか、技術・機器も分からないが、普通デジタル化しているはずで、デジタルだったら、例えばパソコンに穴を開けてハードディスクを捨ててしまうとか、そんなことをしない限り残っていると思う。そこまで踏み込んで探すべきだと思うがどうか。

A:福本県土整備部長

そのことについて、再度確認を指示しているところだが、今までのやりとりの中では、その機械がリースだったようで、それを本来だったら返す前に、データを保存するはずだが、そのまま返しているのか、消去した上で返しているのかは、確認をしているところである。

Q:片桐委員

データを消去して返却したとしてもコピーを取っているかもしれないし、個人のパソコン等に保存しているかも分からないが、工事の責任者だったらいずれかの方法で保存するのが普通で、そこには疑問が残るがそれも含めて、これから改善すると思う。このトンネル工事に関係する必要な書類というのは淺川組に全部そろっているのか。あるいは県が必要な書類として求めたものは全て提出されたのか。

県が求めて提出されなかった資料は、どんな資料が欠落していて、事業者に提出させることができるのか、その辺も含めてお答えいただきたい。

A:鈴木道路建設課長

工事の完成書類は全て提出されているが、先ほど部長の答弁にあったように、掘削後の地山の変位を計測するデータにつきましては、提出されてないのと、覆工コンクリートの厚さを証明する書類は改ざんされていた。

このため、実際の数値が残っていないという状況である。

Q:片桐委員

今課長がおっしゃったように、令和4年の12月20日に事業者から県に出された完成図書の中には、覆工厚が設計どおりであるということで、きっちりと出されていたが、これは実は改ざんされていたと、考えていいか。

A:鈴木道路建設課長

そのとおりである。

Q:片桐委員

事業者が施工時にこの掘削の出来高不足というのか、実は報告した内容と現場が違っていたということを認識していたにもかかわらず、適切な対応や掘削のやり直しをしていなかったと、仮に考えるとすると悪意とも取れることや、県民の命を守ってトンネル工事を施工した事業者として安全意識の大きな欠落、欠如とも思われる。また設計通りと虚偽の報告が上がってきたとお聞きしたが、本当に虚偽の報告であったとすれば検査する段階で偽装の報告をされていればわからず、事業者の責任というのは非常に大きいと思う。こんな事業者が虚偽の報告を県にあげていたということ自体恥ずかしいことであり、議会としてこれはどうかと思っている。

そういうことを鑑みて淺川組と堀組が指名停止6か月、川合組が指名停止3か月であるが、このような指名停止の期間ではたしていいのか。原因がまだわからないのにこの程度で先に決めてよいのかこの根拠をお示しいただきたい。

A:山本技術調査課長

本県では、県発注工事の適正な施工を確保するため、県の建設工事等の入札参加資格を有する業者が過失による粗雑工事、贈賄及び不正行為等を起こした場合など、事案ごとに入札参加資格停止期間などを定める「和歌山県建設工事等契約に係る入札参加資格停止等措置要綱」を設け、公表しているところである。

今回の元請業者である淺川組、堀組については、調査により施工不良等の不備が認められ、同要綱別表第1第1項第2号「過失による粗雑工事」に該当し、3か月の指名停止である。また、その内容が極めて悪質であると判断することから、同要綱第7条第6項「入札参加資格停止期間の特例」を適用し、その期間を2倍して6か月の指名停止としている。

また、川合組については、「過失による粗雑工事」に該当するため、3か月の指名停止である。

Q:片桐委員

基本過失があったら3か月の指名停止とし、さらに虚偽の報告という悪意というか悪質性があったため、3か月の加重から6か月の指名停止である。こういう意味でよいか。

A:山本技術調査課長

先ほどの3か月を2倍するということで、6か月ということである。

Q:片桐委員

6か月というのは、過失があったら3か月だが悪質だったら2倍の6か月ということで、県として比較的重い処分を下したと受け取ってよいか。

A:山本技術調査課長

この特例自体を通常は使うことがなく、粗雑工事だけで3か月というのが、通常あり得ることだと考えている。

Q:片桐委員

この覆工厚不足っていうのが、この図面で何か所かあるわけだが、具体的に見た感じで難しすぎてちょっと分かりにくいがどの程度あったのか、例えば数センチしかコンクリート厚がなくて、空洞が多いとかいろんなことと言われているがトンネル内の全て再検査した上で、この報告書が出ていると思う。どの程度の規模の覆工厚とか箇所があったのかを再度お示しいただきたい。

A:鈴木道路建設課長

ここで空洞と覆工厚の書類を、配付してよろしいか。

●玄素委員長

はい

A:鈴木道路建設課長

お手元に配付した1枚目が空洞の分布図、2枚目については覆工厚の分布図になっている。

1枚目の空洞分布図につきましては、緑や黄色になっているところや、縞々になっているところが空洞になっており、黄色等があるところについては空洞が大きいところになっており、ないところもあるが、全般的にこのような分布となっている。

2枚目につきましては、覆工厚の部分で、緑のところが、規定の30センチかあるというふうになっており、黄色になると30センチを切っている、オレンジになると25センチを切っている。こういうオレンジになると、20センチをもっと切っている等という形での覆工厚不足になっており、覆工厚不足は、ほぼ全域像に近いぐらいの分布となっている。

覆工コンクリート以外の箇所についても、必要に応じて調査していこうと考えている。

また、完成見込みについては、どこまでやり直しが必要か判断できない状態でもあるため、今後見込みがたっていない。

Q:片桐委員

今課長から資料について説明があったが、虚偽の報告という技術レベル以前の問題で、空洞の箇所もこれだけあった覆工厚はほぼ全面になると技術云々というか、トンネル工事は結構もうける工事だと聞いているが、この利益を抜いてやろうと思うような工事にしかなかった。これを示されるとその誠意をもってやっているという感覚はこのデータを見ると全く見受けられないと思うが、例えばこの淺川組が参加施工したトンネル工事は和歌山県内で過去どの程度あったのか。淺川組が施工した過去のトンネル工事は、再々検査というか再度確認しているか。

A:鈴木道路建設課長

淺川組が施工したトンネル工事は、完成未供用の八郎山トンネルと、工事中の2トンネル以外に、供用中の18か所ある。そのうち、供用中のトンネルで、JV代表者及び単体で施工した11か所につき、完成図書として提出された以外の全ての覆工コンクリートの写真を淺川組より、改めて提出させた。  それらを職員で、確認して、問題がないということは、今確認している。

なお、これらについては道路法に基づく定期点検を5年前に実施しており、緊急に対策を要するものはない。

今後、覆工コンクリートの厚みを実測したいと考えている。

Q:片桐委員

工事中の八郎山トンネル以外に2件トンネルについて、淺川組が代表者になっているということか。

A:鈴木道路建設課長

今現在、2件のトンネル工事を施工している。

Q:片桐委員

2件のトンネルというのは、段階確認とか含めてきちんとしていると思うが大丈夫か。

A:鈴木道路建設課長

一つのトンネルは、覆工コンクリートの工事が終わり、そのコンクリート厚さについて確認をした。

もう一つのトンネルは掘削が始まったばかりで、覆工コンクリートの工事に至っていない。今後施工不良がないように指導していく。

Q:片桐委員

過去の11か所のトンネルはきちんとできていて、このトンネルだけ、データがないとか、古い設備を使っていたというのはなぜか。

A:鈴木道路建設課長

八郎山トンネルは、地盤が柔らかいという特性があり、機械掘削を行っている。

監理技術者は、八郎山トンネルでの機械掘削が初めてで、今までは発破掘削が主だったため、初めての機械掘削だったことによるものと推測している。

Q:玄素委員長

鈴木課長、私が聞いているのは、地盤が柔らかいというような話は聞いてなくて、むしろ固いと理解していた。

今の話だったら、地盤が柔らかいというふうに聞こえたが、どういうことか。

A:鈴木道路建設課長

硬ければ、発破掘削と言いダイナマイトで掘削する。

そこまで固くなければ、機械掘削で進め、八郎山トンネルは、発破掘削ではなく、機械掘削に値する地盤だったと言うことである。

Q:玄素委員長

多少は柔らかいという理解か。

A:鈴木道路建設課長

そのとおりである。

Q:片桐委員

私も委員長と同様に思った。固いからシールド工法ができないと議会で聞いたが、今回くらい柔らかかったらシールド工法とか含めてできなかったのか。

A:鈴木道路建設課長

今回の工法は、山岳トンネルの工法であるナトムという工法を用いており、委員の言われたシールド工法という工法につきましては、柔らかい地盤の箇所でシールド機を使用して掘削し、後ろから管を推し進めていく工事なので、シールド工法とは違う方法で行っている。

Q:片桐委員

設計会社がナトムで設計したら、淺川組もそのとおり施工しただけだと思うので大丈夫なんだろうが、そもそも今回の工事予算は約20億と聞いているが、通常、200億の売上規模の会社が、10分の1ぐらいの工事の受注は業界からすると極めてまれな発注の仕方だと聞いていて、リスクの高い発注だと聞いている。

一般的に20億円の予算規模のトンネル工事でどんな会社が請負するか聞いてみると、準ゼネコンレベルが請負して、地元企業と組むと聞いている。

和歌山県はなぜこの20億円のトンネル工事をこのレベルの会社に仕事を任せたのか分からないという意見がある。

今回、淺川組と堀組のJVに発注した経緯を説明してほしいのと、入札審査会での議論の経過も示してほしい。

A:鈴木道路建設課長

JVで発注した経緯は、トンネル工事については規模の小さいトンネルについては県内企業に限定した入札としており、県内は単体及びJVでも入札が可能となっている。

規模の大きいWTO未満の工事ついては、県内は単体及びJV、県外はJVの幹事として入札が可能となっている。

今回の八郎山トンネルについては後者の条件に該当し、入札を行ったところ県内県外JVが1者、県内県内JVが2者、県内単独が1者の合計4者の参加があり淺川・堀JVが落札した。

入札審査会では、八郎山トンネル工事の難易度から、入札参加に必要な条件を議論している。

Q:片桐委員

委員会で認めたのでいいと思うが、淺川組で20億円のトンネル工事のJV代表や単独で施工した実績があるのか。

A:鈴木道路建設課長

八郎山トンネルの入札時点で、実績期間が平成10年以降で18件の実績を有している。

Q:片桐委員

18件あったが、トンネル工事は例えば20億円と100億円では施工が全く違うと聞いている。淺川組は過去20億円ぐらいのトンネル工事の実績があったと解釈してよろしいか。

A:鈴木道路建設課長

分かっていないので、答弁は控えさせていただく。

Q:片桐委員

今回トンネル工事の設計はどこが請負ったか。

A:鈴木道路建設課長

国際航業株式会社である。

Q:片桐委員

国際航業は大手だから、信頼性がある会社なので大丈夫だと思う。設計に問題なかったら、施工業者である淺川組の責任、例えば県民への不利益とか、県庁への損失、あるいは信頼を失墜させているということ鑑みると、損害賠償請求は検討しているか。

A:鈴木道路建設課長

損害賠償につきましては、現在、弁護士に相談しているところだが、現時点で供用日数の見通しが立っておらず、損害額が確定できない状況である。他の事例を調査し、対応を考えていきたい。

Q:片桐委員

指名停止は6か月であるが、今後の調査次第で営業停止ということは考えているか。

A:山本技術調査課長

今回の粗雑工事が、建設業法第28条第1項第2号及び第3項に基づく「建設業者等の不正行為等に対する監督処分基準」に該当する場合、営業停止処分や指示処分となる。

建設業法による監督処分については、淺川組は国土交通大臣許可、堀組は和歌山県知事許可となっていることから、それぞれの監督官庁である国と県が所管することになる。

今後も、事実関係を確認した上で国の動向を注視して適切に対応したいと考えている。

Q:片桐委員

補正予算説明書では7700万になっているが、根拠を示してほしい。

また、この予算は全て事業者が負担すると聞いているが、間違いないか。

A:鈴木道路建設課長

現在、行っている技術検討委員会の運営補助を行ってもらうコンサルタント費用、本トンネルの再設計費用、委員報酬等で7700万余りとなっている。

事業者による費用の負担については、八郎山トンネルの施工不良等にかかる対策に関する協定書を締結しており、その中で全ての費用について淺川組が負担するものとなっている。

Q:片桐委員

委員さんの4名の選定基準と報酬はどの程度出ているかお聞かせいただきたい。

A:鈴木道路建設課長

委員の選定基準は、最新の技術知見を熟知している、公正中立な立場にある学識経験者としており、報酬は県条例第三条附属機関の委員その他の構成員の報酬及び費用弁償条例に定められた額としている。

先ほど述べたが、大西委員長については、平成29年の紀の川市西脇地区の土砂災害対策での委員長の実績があり、京都大学名誉教授で地盤工学が専門というところからお願いしている。

砂金委員につきましては、東京都立大学教授でトンネル工学が専門である。

日下委員につきましては、国立研究開発法人土木研究所上席研究員でトンネル工学が専門である。

中本委員は、和歌山高専名誉教授で、コンクリート工学が専門である。