3.コロナ禍における支援のつくみについて
続いてコロナ禍における休業や時短要請を受けた飲食店などの支援についての質問です。コロナ禍の支援に関して問題だと考えているのは、緊急事態宣言の出された都府県とそれ以外の県の不公平さです。緊急事態宣言の都府県の飲食店は一日3万円から10万円の支給を受けていますが、当県はこれらの府県と近接しており、同じように影響が出ていますが、わが県の飲食店にはこれが適用されていません。この差はあまりにも不公平であると感じています。このことは知事会議で知事の発言からもそう理解できます。
「首都圏で大爆発して広がり、急所は飲食だと専門家に言われ、地域の経済も一気に駄目になった。踏んだり蹴ったりの地方に助成がほとんど来ていない。一方、感染を広がらせた首都圏に依然としてたくさんのお金がいっている。これはおかしいなあと思う。少しは実態に応じて困っている残りの地域にも救済があってしかるべきだ。実態に即して政府からの救済があっていい」と話しています。
このように和歌山県知事は、緊急事態宣言地域外においても宣言地域と同等の支援を求めてくれているのは、地元、飲食店などが置かれた状況を的確に把握したうえで、不公平感や県民の方々の外食を控えるムードを察して提言してくれたものだと思います。
そこで質問です。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置区域とそれ以外の区域での飲食店などへの支援については不公平感がありますから、和歌山県として国に強く訴えて欲しいと思います。
県内飲食店から要望があるように、政府の財政の配分の見直しや、休業や時短などへの協力金を全国に公平に配分できることを強く求めて欲しいと思いますが、知事の見解をお聞かせください。
緊急事態宣言の発令をされた地域とそれ以外の地域において、国の支援が不公平であるという問題意識を共有する知事が申し合わせまして、緊急事態宣言地域外の飲食店や、観光・宿泊・交通も含めた関連事業者への支援について、3月に、国に対して連名で緊急要望を行いました。
首謀者は、平井鳥取県知事と私なんですけども、大分県の広瀬知事をトップに担ぎまして、それで色々協力をして働きかけをしました。
それで、メニューの中で一つを除いて上手く行ったんですけど、一つは、まだ未遂に終わっています。
このような緊急提言を受けていただいたと思いますけど、感染状況がステージ2相当とされる都道府県が行う県内旅行の割引事業を支援する地域観光支援事業が創設されるとともに、一時支援金についても、弾力的な運用が実現をいたしました。また、新型コロナウイルス地方創生臨時交付金の事業者支援分が創設されまして、ここはまあ、一定の成果があったなあと思っているわけでございます。
なお、今申し上げました地域観光支援事業については、その後の第4波の大感染があっちこっち拡がってしまったもんですから、ちょっと足踏みになっておりますが、また、いずれこれからやって行こうと思いますし、残りの交付金等々についてはですね、これから事業者の方々を支援していく原資にさせていただくということになるわけでございます。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、要望項目の中で一つだけ、営業時間短縮要請協力金に対する国の支給単価においてですね、緊急事態措置区域やまん延防止等重点措置区域とそれ以外の区域で、現状において格差が存在しているのはおかしいではないか、これをなおしてほしいということは、未遂に終わっています。
理屈から言えば、緊急事態措置区域等であるかどうかにかかわらず、営業時間短縮要請による影響は同じでありまして、本県のように保健医療行政でコロナの感染をできるだけ抑えながら頑張ってきた地域が、差を設けられているということは不公平ではないかと、私は思っております。
そこで再び、6月4日に、政府に対して、緊急事態措置区域等の内外にかかわらず、支給要件や単価等を同条件とすることを和歌山県として政府要望の中でですね、提案・要望してきたところでありますけども、そんなに楽観的にまだ目先が見通せるわけではございません。引き続き、政府に対して働きかけをしていきたいと考えております。
知事から答弁をいただきました。丁度、緊急事態宣言が解除されようとしている時期ですが、この先、第五波が来ないとも限りません。勿論、来て欲しくはありませんが、その時に備えて、国への要望を続けてくれることを要望して一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。