1.「紀伊半島一周高速道路」と「有田〜南紀田辺間の4車線化」の早期実現について
おはようございます。今年は日本書紀編纂1300年の年で、これまで議会で伝えてきたところですが、和歌山県が主催して11月1日、日本書紀編纂1300年記念講演会として「『生きる』−偉人に学び、生命(こころ)を強くする− 学習会」を開催してくれたことに感謝しています。それを受けて民間団体が、県内合計8つの小中学校で学習会を開催できたことを報告いたします。これだけ実施した和歌山県の取り組みは全国に誇れるものであると思います。
また昨夜11時から米国とリモート会議を行いました。米国東部の時間は前日の午前9時からでしたから、それに合わせて感がありますが。今春はリアルの会議の代替手段としてのリモート会議の性質がありましたが、今ではリモート会議によって会議が進められるような社会になりました。リモート会議は午後11時から2間程度だったので、少し眠さがありますが一質問をさせていただます。
さて、議長のお許しをいただきましたので、通告に従って一般質問を行います。
1.「紀伊半島一周高速道路」と「有田〜南紀田辺間の4車線化」の早期実現について
先の11月19日、「高速自動車国道紀南延長促進議員連盟」の谷会長、冨安顧問、濱口幹事長、鈴木太雄副幹事長、秋月事務局長、鈴木コ久会計監査、佐藤会計監査の役員メンバーで「紀伊半島一周高速道路」と「有田〜南紀田辺間の4車線化」の早期実現を求める要望と、それに必要な令和3年度予算要望を行ってきました。
当日は、自民党本部、和歌山県選出の衆参国会議員、国土交通省を訪ねました。
この議員連盟が結成されたのは、二階幹事長が和歌山県議会議員の頃で、その頃の歴史を伺いました。当時、紀伊半島一周高速道路の構想は笑い話だったそうです。多くの人はそんなことが実現するとは思っておらず、夢物語だと言われた時代だったそうです。今では「紀伊半島一周高速道路」と共に「有田〜南紀田辺間の4車線化」が、同時に工事が進められていますから、これまで多くの方々が要望、活動してきた成果であり、その願いが実現に向かっているところです。
そうした中、知事は「2025年の大阪・関西万博」までの開通を求めていますが、私達もそのことを当然、期待しています。
幹事長からは「紀伊半島一周高速道路に関しては、どれだけ要望しても誰も文句は言わない。和歌山県は半島のため、道路は後回しにされてきた経緯があり、早期開通を目指すために、どれだけ要望してもらっても構わない。もっと和歌山県からも、県議会から強く要望してくれたらよい」という主旨の言葉をいただきました。
また「和歌山県は紀伊半島一周高速道路の実現に苦労してきたのは、和歌山県と三重県以外にこの道路の必要性を強く訴える県がなかったからです。半島の先に県がないから仕方ないことだと思いますが、それだけ和歌山県は苦労して取り組んできたことを忘れないで欲しい」という主旨の話もしてくれました。
紀伊半島ゆえに和歌山県が強く要望活動を続けてきました。国土軸と比較して随分遅れましたが、ようやく同じ土俵にあがれることになりました。高速道路が完成してからが和歌山県としての勝負です。物流、企業立地、観光、医療などの分野で和歌山県の実力を発揮できる機会が訪れることになります。今日、これらの分野で国土軸の府県と対等の勝負が出来る環境を創り出せていることを嬉しく思いますし、議員連盟として要望したいことを受け止めてくれたものと確信しています。
また、今回の要望では「印南〜南紀田辺間」の付加車線設置工事を令和2年度内に完成させること。「有田〜印南間」を令和3年12月までに完成させることを伝えています。また「印南〜みなべ間」の早期完成と共に優先整備区間に選定されている「みなべ〜南紀田辺間」の早期事業着手と早期完成も強く要望しています。
また国土交通省からも「紀伊半島は海岸沿いの国道だけなので、高速道路は命の道路だと認識しています。早期完成を目指していることは認識しているので、なるべく早く実現に向かわせたい」という回答をいただきました。
合わせて国土強靭化の期間延長に関しては、3年間ではなく5年間の延長を要望してきました。災害から命を守るために必要な紀伊半島一周高速道路の早期実現のためにも、5年間の延長を要望しています。
この点に関しても国土交通省からは、「できれば3年ではなく5年間の延長をしたいと考えています。この次は、ミッシングリンク解消やダブルネットワークの構築など、和歌山県の次の道路行政の計画に応じた予算を確保することを考えています。もちろん今後の協議次第ですが、和歌山県の要望に応えるよう要望書を預かります」と話してくれたことは、今回の要望の成果だと考えています。
「紀伊半島一周高速道路」と「有田〜南紀田辺間の4車線化」の早期実現について 知事に質問いたします。今回、「高速自動車国道紀南延長促進議員連盟」として強く要望を行ってきました。そして知事は2025年の大阪・関西万博開催までの実現を目指しています。早期実現を目指す意気込みと、実現時期の目途について、答弁をお願いいたします。
紀伊半島一周高速道路は、企業立地や産業振興など将来のチャンスを保障するものとして、また南海トラフ巨大地震などの大規模災害への備えとして、その実現は不可欠かつ急務でありまして、これまでも様々な機会を捉えて早期整備を強く求めてきたところであります。
こうした中、令和元年度に近畿自動車道紀勢線の未事業化区間が全線事業着手され、念願であった紀伊半島一周高速道路の実現に向けた道筋が整いました。また、4車線化についても、昨年9月に「印南〜南紀田辺間」が優先整備区間に選定されるとともに、本年3月末には「印南〜みなべ間」の事業許可がなされました。
これらの成果は、県議会高速自動車国道紀南延長促進議員連盟の皆様をはじめ、県選出国会議員や関係市町村長など、多くの方々のご尽力のおかげであり、心から感謝を申し上げます。
現在、すさみ以南では、紀伊半島一周高速道路の実現に向け、用地取得や工事などが着実に進展しております。国交省から委託を受けまして、県部隊が直接用地買収に入っております。また「有田〜印南間」についても、令和3年12月までの4車化に向けて、工事が鋭意進められているところは、皆さん大変、お走りになった時によくお分かりになられると思っております。
こうした中、こういう機運をたぶんカウントされたと思いますけれども、串本町で日本初の民間ロケット発射場や、沿線にロードサイド型ホテルの建設が順次進められるなど、高速道路の整備が民間投資の誘発につながっております。
さらに、2025年大阪・関西万博への観光客を本県に呼び込むなど、その効果を最大限に生かすことが重要と考えております。万博は万博島、というか夢洲で主として行われるわけでございますが、大変狭いところでございますから、多くの海外、国内のお客様をそこだけに閉じ込めるというわけにはいきませんので、近畿を中心にして、関西を中心にして、各地に散らばったり、あるいはまた戻って来たり、そういうことで多くの方々にご利用頂ければいいんじゃないか。そのためには必ず道がいるぞと、でないとそんな所まで行きません、ということになってしまうんじゃないか、そういうキャンペーンを張っている訳でございます。
県としては、円滑に事業が推進されるように、引き続き、地元市町と連携して国に協力するとともに、皆様のご協力を得ながら、「紀伊半島一周高速道路」と「有田〜南紀田辺間の4車化」を万博までに完成させるという意気込みをもって、大いにかけ声を掛けて事業推進を図るよう国や関係機関に強く働きかけてまいりたいと思っております。