4.ライブハウス等での新型コロナウイルス感染症対策の取組について
新型コロナウイルスの影響を受けているライブハウス、ライブバーの感染症対策の取り組みについて質問いたします。
和歌山市内の飲食店では「8割まで戻って来た」というお店もあれば、「まだ半分程度」というお店もあります。これは個人を対象としたお店か、接待を伴うお店かによって違いがありますが、多くのお店では回復には至っていません。
またホテルでは「稼働率が40パーセント」と話しているところがあり、ライブハウスでは「イベントができないのでゼロの日も多い」と話があるように、元の状態に回復するまでには相当の月日を要すると思います。
先日、和歌山県が公表した感染症対策実施に関する調査結果で、ライブハウスが100点になっています。これはライブハウスやライブバーの皆さんが、自主的にガイドラインを作成し、それを遵守している店舗に「新型コロナウイルス対策、安心・安全対象店舗」ステッカーを貼り付けて安心と安全をお客さんに伝える取り組みをしたことも要因だと思います。
ガイドラインとして定めた「新型コロナウイルス感染対策 ライブハウス&ライブバーチェックリスト」は実に25項目にも及び、
(1)店舗入口および店内での感染防止策、
(2)楽屋、控室における感染防止策、
(3)トイレ、洗面所、化粧室等における感染防止対策、
(4)清掃、ゴミの廃棄における感染防止対策、
(5)店舗スタッフに対する感染防止策、
(6)来場者に対する感染防止に分けて細かくチェックして、安全を保っています。
知事も定例記者会見で評価しているように、業界として自主的な感染症対策によって安心と安全を訴えることで、私達に安心感を与えてくれています。
県の事業者への感染症対策の取り組みの調査は8月4日と9月1日に実施されています。その中でガイドライン遵守率が100パーセントになったのがライブハウス、ライブバーです。業界として自主的に和歌山版ガイドラインを設定し、遵守することで安全性を確認しています。これは旅館、ホテルも実施しているものですが、ライブハウス関係者が協議会を設立し、新型コロナウイルス感染症予防対策を自主的進めていることについての評価と期待について、環境生活部長の見解をお聞かせ下さい。
本県の飲食業界におきましては、業界全体を包括する団体として和歌山県飲食業生活衛生同業組合が組織されていますが、これまでライブハウスやライブバーのような業態による連絡組織はありませんでした。
今般、ライブハウス等の有志の方々によって新型コロナウイルス感染症対策を目的に「和歌山ライブハウス連絡会」が結成され、主体的にガイドラインの順守に取り組まれたことを大変心強く思っております。また、ガイドラインを順守している安心・安全な店舗を共通ステッカーでアピールする取組は、感染症対策がより徹底され、利用客に安心感を与え、快適にライブを楽しんでもらえることから、賑わい、売り上げの回復に効果的であると考えております。
ライブハウス等のこうした取組については、今月1日の知事定例記者会見において、新型コロナウイルス感染症対策の好事例として紹介したところです。
現在、連絡会の会員は、和歌山市内に店舗を持つ事業者に限られているようですが、広く県内全域で会員を募り、広域的に連携を図って活動を進めていくことも考えられると思います。
「和歌山ライブハウス連絡会」による取組は、新型コロナウイルス感染症による苦境からの回復にとどまらず、イベントの企画・開催などの協働事業に繋げていくことで、今後のライブハウス等の発展に大きく寄与するものと期待しているところであり、県としましても必要な助言や情報提供を行うなど応援をしてまいります。
【答弁に対する意見】
ライブハウス等での新型コロナウイルス感染症対策の取り組みは、まさに自助、共助、公助です。自分達でガイドラインをつくり、チェックリストに基づいて相互チェックを行い、安心してお客さんに来てもらえる環境を整えている。ガイドライン策定にあたっては和歌山県が協力してくれていますから、より良いものに仕上がっています。
何より、最初の県の調査が8月4日で、その時の感染症対策は未完成だったところもあり、そこから協議会を設立してわずか一か月でガイドラインを策定し、参加店舗はそれを遵守したことで、9月の調査結果では100パーセントになっています。行政の助成金だけに頼らない、自分達で安全に営業再開できる取り組みを行ってきました。営業することでお客さんに楽しんでもらえて売り上げにつながる。それが地域経済へとつながっていくのです。
この民間主導の取り組みを好事例として他の業種にも紹介していただき、和歌山県の衛生環境の安全性確保と経済活動につなげていくことを県が支援してくれることを期待して、一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。