令和2年9月定例会一般質問 / 質問内容

2.和歌山県誕生150年記念式典について

続いての質問は、和歌山県誕生150年についてです。

和歌山県は、明治4年11月22日に誕生していますから、令和3年は和歌山県誕生150年の年になります。県民の皆さんと共に、和歌山県誕生150年を迎えることを喜び合いたいと思います。

和歌山雅楽会の江川定光さんによると、誕生100年の時期に県民文化会館で「宮内庁式部職楽部」の演奏会があったようです。

当時、大学生だった江川さんに尋ねると、「県民文化会館で開催された演奏会を今も覚えています。宮内庁から来て演奏してくれたのですから」と話してくれました。

一般質問

その時の感動を覚えているので、来年の和歌山県誕生150年にも宮内庁から演奏に来て欲しいと思い、雅楽会を通じて宮内庁に連絡をした話を聞かせてくれました。

「国民文化祭に式部職楽部に行くことはしません。しかし誕生式典となれば話は違います。和歌山県150年の式典を開催するのであれば、検討することもあります」という回答だったことを聞きました。

「誕生100年の時の演奏の感動を来年も味わいたい」と思った和歌山雅楽会の江川さんは、「和歌山県150年までには、あと一年になりました。宮内庁式部職楽部は、春と秋に皇居で演奏を行いますから、早くお願いをしなければ調整がつかないと思います」と心配する声を届けてくれました。

令和元年9月議会の場で、「和歌山県誕生150年記念式典開催について」の質問を行いました。

その時知事から「昭和46年には岡公園において、陸奥宗光の銅像の除幕式典が行われました。2年後の令和3年には、和歌山県誕生150年を迎えます。折しもビッグイベントの国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭、全国高等学校総合文化祭が開催されます。併せてワールドマスターズゲームズもあります。

そうした中で、県民が本県の歴史や文化を振り返り、これまで以上に「ふるさと和歌山」を愛し、誇りをもって、未来に向かって歩みを進めるきっかけとなるような記念行事の実施について、検討を進めてまいりたいと思います。

この質問でますます熱意が触発されましたので頑張ってやりたいと思います」と答弁をいただいています。

また、平成20年9月議会の一般質問「和歌山県の偉人を敬う教育について」で、「陸奥宗光の銅像を建立したのは、当時の大橋和歌山県知事、宇治田和歌山市長を初め経済界の歴々で、この銅像の前に立つと、和歌山県民が陸奥宗光を誇りと思い後世に伝えようとする意思が伝わってきます」と述べたことがあります。

「明治100年陸奥宗光の銅像除幕式典」は、昭和46年な8月24日に行われていますが、その理由は、陸奥宗光外務大臣の薨去(こうきょ)された日、すなわち、命日だったからです。

陸奥外務大臣は、幕末から明治にかけて西欧列強国と交わされた不平等条約によって、日本は植民地化されようとしていところ、不平等条約の改正に成功し、日本の独立を遵守したことで知られていますが、功績はそれだけではありません。

明治になって戊辰戦争が起こり、その後処理の折に親藩であった紀州藩は取りつぶしの危機に直面するのですが、新明治政府の要人であった岩倉具視に陸奥は働きかけ、和歌山藩が藩政改革の見本となることを約束し、取りつぶしを食い止めます。

近代国家のひな型となる改革は、四民平等に則った新兵制度、法整備、新産業の構築からインフラ整備に至り、廃藩置県のモデルとなり、「新国家」体制の原点となったことで和歌山藩、すなわち和歌山県は解体されずに済んだのです。

ところがわずか50年前の式典でさえ、はっきりとした記録が残されていないのですから、歴史を継承することの難しさが分かりますし、受け継ぐことの大切さを今更ながら感じるものです。

質問1:和歌山県誕生150年記念式典について

和歌山県誕生150年記念式典は、県民の皆さんに感動と誇りを持てるようなお祝いの式典にしたいと思います。知事の見解をお聞かせ下さい。

答弁者:知事

議員御質問のとおり、昨年の9月議会で、和歌山県誕生150年記念式典実施に向けて頑張っていきたいとお答え申し上げました。

和歌山県は明治4年に誕生し、陸奥宗光をはじめ多くの先人が今に至る歴史を紡いでまいりました。このため、来年秋に予定している記念式典は、県民が、政治、経済、文化、スポーツなど、幅広い分野にわたって和歌山県が育んできた素晴らしい歴史を学び、次代に引き継ぐとともに、ふるさと和歌山になお一層愛着と誇りを抱くことができるようなものとしたいと考えております。

折しも、ロケット発射場の整備、高速道路の延伸、IR構想の実現など、本県の明日を託す大きなプロジェクトが実現に向けて着実に進んでいる中で、この式典を契機として、全ての和歌山県民がふるさとの歴史に自信と誇りを持ち、未来への期待と希望を持って和歌山を盛り上げていくことができるよう、県議会の皆様をはじめ、様々な方々からご意見をいただきながら、準備を進めてまいる所存でございます。

また、きいちゃんを使ったロゴを作成し、県の刊行物などを使って和歌山県誕生150年をどんどんPRし、県民の皆さんのお祝いムードを盛り上げてまいりたいと考えております。

和歌山県誕生150年を盛り上げるために、民間団体が令和3年8月21日に岡公園で「陸奥宗光外務大臣」の銅像建立50年の記念式典を計画しています。50年前の陸奥宗光の銅像除幕式典と同様、盛大な式典にすることを目指しています。和歌山県においては、和歌山市にも呼びかけ、共に和歌山県誕生150年記念式典のプレ式典として支援いただけるようお願いしておきます。