令和元年9月定例会一般質問 / 質問内容

1.和歌山県誕生150年について

和歌山県誕生150年について

おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

最初は故郷への愛着と誇りを持つために、和歌山県誕生150年について質問いたします。

「徳川家入国400年記念特別展 徳川頼宣と紀伊徳川家の明宝」(10月19日~11月24日)が、和歌山県立博物館と和歌山市立博物館で同時開催されます。県と市の両博物館初めての協力開催は素晴らしいことだと思いますし、これと同様に、故郷の偉人の顕彰事業も進めて行くべきだと考えます。

明治100周年、そして和歌山県100年を迎えた昭和46年、岡公園に陸奥宗光像を建立する際に、民間の建立責任者が当時の大橋県知事、宇治田和歌山市長の両者に相談したところ両人ともに賛成し、和歌山市が永久保存すると太鼓判を押す形で、ふさわしい場所として提供されたのが岡公園でした。

当時の大橋知事は「陸奥宗光先生がふるさとに再来しました。和歌山県にとっては尊大な具象彫刻として、観光紀州の新名所ともなり、70年代の開けゆく新しい道標となり、国威の昴揚(こうよう)いやがうえにも栄えゆくものと信じて疑いをもちません」と、お祝いの言葉を述べています。

発起人は大橋知事を始め、当時の和歌山県を代表する政治・財界・民間の皆さん方であり、その趣旨書に陸奥宗光伯は和歌山県にとって、「恩人の様」と記されています。

明治、そして昭和の時代に志を持ち、100年後の和歌山県をどんな県にしようと思いを馳せた先人たちの志を想像できます。和歌山県発展のための県土づくり、教育による人材づくりなど、和歌山県誕生150年の時に、先人たちの志を噛みしめるためにも、記念式典を開催すべきだと思います。

この時、和歌山県に貢献された方々の石碑が建てられ、郷里の文化・歴史が刻まれている岡公園を、希望ある未来につなぐ場所として最も「陸奥宗光先生乃像」立地にふさわしい場所として建立されたのです。

そして、未来ある子供たちに陸奥先生のような素晴らしい方になってもらいたい。

銅像となった陸奥先生には、遊び、楽しんでいる子供たちを見守っていただきたい、と云う当時の陸奥宗光伯を尊敬する和歌山県の皆さん気持ちの表れが、陸奥像建立の実現となったと思います。

和歌山県誕生150年について

何故、明治100年、和歌山県政100年に合わせて「陸奥宗光先生乃像」が建てられたのかと言うと、それは坂本龍馬や西郷隆盛たち幕末の志士たちが、希望をもって描いた「新国家」を陸奥宗光伯が実現させたことを指針として、和歌山県政100年を記念して未来ある和歌山を築いて行こうと願い、和歌山県と県都である和歌山市が力を合わせて頑張ろうという意識を確かめ合う場所にしたからだと思います。

令和3年に迎える県政150年の年には、新たに100年先の和歌山の指針を打ち立てる意気込みで、和歌山県を発展させていく記念祝賀会を行うことが、50年前の過去から現在、未来へと歴史をつなぐ儀式、作法になると思います。

しかし当時、県都のシンボルという意味合いも込められていた岡公園も、銅像も、50年が経過した今は、その価値観が喪失されているように思います。

和歌山県は、明治4年11月22日に誕生、それから150年を迎えようとしていますから、節目の年に向けた取り組みの検討も必要だと思います。令和3年まで2年ありますから、お祝いの式典を企画すべきだと思います。

和歌山県の誕生年の直前になって慌てるのではなく、今から考えて行動することが必要ではないかと考えています。

質問1:和歌山県誕生150年記念式典開催について

当時、県と和歌山市が合同で式典を行い、その後、近年ではこの場所に長屋門を移築、外務省から桜の接ぎ木をいただき植樹するなどしています。

この時の経緯を「陸奥宗光伯銅像建立趣旨書」からその一部を引用します。

「明治4年7月14日、廃藩置県が強行され、日本は統一国家となった士族による武力政治も終止符が打たれ、国会が開設された。この廃藩置県は陸奥の先駆の功で発したものでありました。欧米諸国と堂々と交渉が進められ、近代日本の曙が開け、陸奥宗光は伊藤内閣の外務大臣となり、日本外交史上の一大難局を乗り越えた才腕は当時カミソリ大臣と異名を轟かしたのでした」とあり、明治100年、和歌山県100年などをお祝いしたと思います。

前回は黒潮国体の年に和歌山県誕生100年をお祝いしたように、国民文化祭開催の年に和歌山県誕生150年をお祝いすることを考えて欲しいと思います。

和歌山県誕生150年の式典開催について、知事の答弁をお願いいたします。

答弁者:知事

議員御質問のとおり、昭和46年には岡公園において、陸奥宗光の銅像の除幕式典が行われました。

その際の大橋知事の御挨拶から想像するに、参加者の皆さんは郷土の偉人陸奥宗光の銅像を前に、歴史を振り返り、未来の和歌山の繁栄に思いを馳せたのではないかと思います。

明治4年に和歌山県が誕生して以来、本県には陸奥宗光をはじめ、多くの先人が築いてきた歴史や文化があり、敬意を持って感謝し、次代に引き継いでいくことが大切であると思います。

2年後の令和3年には、和歌山県誕生150年を迎えます。折しもビッグイベントの国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭、全国高等学校総合文化祭が開催されます。併せてワールドマスターズゲームズもあります。

そうした中で、県民が本県の歴史や文化を振り返り、これまで以上に「ふるさと和歌山」を愛し、誇りをもって、未来に向かって歩みを進めるきっかけとなるような記念行事の実施について、検討を進めてまいりたいと思います。

本日は片桐議員の御質問でますます熱意が触発されましたので頑張ってやりたいと思います。