平成30年6月定例会一般質問 / 質問内容

こんにちは。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。今回も皆さんかに聞かせてもらった県政の課題、ヘルプマーク、四国新幹線、心の教育、明治150年などに関して質問を行います。

1.ヘルプマークの普及について

さて最初の質問はヘルプマークにいてです。先日、ヘルプマークについての相談がありました。和歌山県に依頼してヘルプマークの交付を受けたのですが「これまで会った人も、バスや電車に乗っても誰からも何の反応もない。多くの人はヘルプマークの存在を知らないと思うので、ヘルプマーク申請をして所持している意味がない」というものでした。

和歌山県とヘルプマークの趣旨に賛同している市町村では、必要としている人からの申請があればヘルプマークを交付しています。

この相談を受けたので早速、聞き取りをしたところ、ヘルプマークを知らない人がほぼ全員だったので、これは普及するための広報活動が必要だと思いました。

そこで障がい者のデイサービス施設を訪問したところ、玄関にヘルプマークのポスターが掲示されていました。経営者に尋ねたところ、「ヘルプマークのことは知っていますが、ほとんどの人は認識していないと思います。施設では意識醸成のためポスターを掲示していますが、今までヘルプマークのことの質問を受けたことはありません」という回答でした。

続けて障がい者福祉サービス事業所を訪問しました。ここでも玄関にヘルプマークのポスターを掲示していました。理事長と話をしたところ「事業者にとってヘルプマークは絶対に必要なものです。ここで働いてくれている方の中には、難聴者の人がいるので外見からは分かりません。だからヘルプマークを持っていますが、世間の認知度は低いため効果的なものにはなっていないと思います」という回答でした。

「ヘルプマークの広報について、どう考えていますか」と尋ねたところ、「普及のための広報絶対に必要です。ヘルプマークを必要としていない人の認識は低いと思うまで、是非とも知って欲しいと思います。ヘルプマークを必要としている人、私達のような作業所で働いている者は知っていますが、それだけでは効果が限定的なものとなります」という話を聞かせてくれました。

ヘルプマークまだまだ和歌山県内で浸透していないと思います。そこで質問です。

質問1:県が普及に努めているヘルプマークの広報について

和歌山県として普及に努めているヘルプマークの広報について、これまでどんな活動をしていますか。まだまだ認知度は高くないと思われますから、更に普及拡大する必要があると思います。普及のための今後の取り組みについて、福祉保健部長の答弁をお願いいたします。

答弁者:福祉保健部長【障害福祉課】

ヘルプマークは、心臓機能や腎臓機能などの内部障害のある方や、難病の方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方が、そのことを周囲に知らせるためのマークであり、本県におきましては、平成28年度から交付を行っており、平成30年5月末で2,329人に交付しております。

当該制度を十分に機能させるためには、広く県民の皆様に制度を知っていただくことが重要であり、県におきましては、「きのくに21」や「県民の友」を活用した周知や、障害者週間における街頭啓発、並びにイベントでの啓発などに取り組んでいるところです。

また、障害のある方に対し、さりげない支援や配慮を行う「あいサポート運動」の研修の際にも、「あいサポーター」が、ヘルプマークを見たときは、積極的に援助ができるよう周知を図っております。

加えて、公共交通機関を利用する際にも配慮が受けられるよう、公共交通機関事業者に対して、従業員の理解を深めるための啓発や、鉄道・バス利用者に制度を周知するための啓発用ステッカー等の掲示を働きかけております。

今後の取組につきましては、引き続き、広報媒体を活用した啓発や関係機関への周知等に取り組むとともに、教育委員会とも連携し、現在、高校生等を対象に行っている啓発を、小学生、中学生にも広げていきたいと考えております。

これらの取組により、ヘルプマークの普及啓発を進め、援助を必要とする方が、援助を受けられる社会づくりに取り組んでまいります。

質問2:交付窓口のない市町への拡大について

和歌山県は普及に努めようとしていますが、まだ交付窓口のない市町もあるようです。ヘルプマークを希望する人、所持している人のためにも全県下に広げるべきだと思いま すが、福祉保健部長の答弁をお願いいたします。

答弁者:福祉保健部長【障害福祉課】

ヘルプマークの交付につきましては、平成28年度の制度導入当初、県と和歌山市のみで行われておりました。

しかしながら、ヘルプマークは、内部障害のある方や難病の方が利用するものであり、利用を希望される方にとっては、より身近な場所での交付が望ましいことから、市町村に対して交付窓口の設置を働きかけてきた結果、現在、16市町村に御協力をいただいております。

引き続き、利用者の利便性向上のため、交付が行われていない市町に対して、積極的に働きかけを行い、すべての市町村でヘルプマークが交付できるよう取り組んでまいります。