平成29年12月定例会一般質問 / 質問内容

3.投票率の向上について

今年10月22日に施行された総選挙は、事前に台風21号の到来が予想できたことから期日前投票が伸びたようで、投票率は52.96パーセントでした。台風にもかかわらず前回の51.05パーセントよりも高くなったことは、選挙管理委員会の呼び掛けや啓発活動の成果もあったからだと思います。

しかし現行制度の投票で最低の投票率だった前回に次いで、これまでで二番目の低投票率という残念な結果に終わっています。

参考までに、期日前投票者数は21万1876人(前回11万5039人)。和歌山市では6万7273人で、前回の2.3倍に上っている実績は、今回の事前広報の成果だと思っています。

ただ18歳と19歳の有権者の投票率は抽出調査によると37パーセントで、全国平均の41パーセントを少し下回っています。18歳と19歳の有権者の全国平均よりも低い投票率となっていることへ対応が必要だと思います。

質問1:総選挙における投票率向上のための広報について

投票率を上げるためには有権者の関心を高めることが必要だと思います。特に若い層への呼び掛けは、例えば、SNSの利用や若い人の関心のある音楽を放送しているコミュニティエフエムの活用などは効果があると思われます。

今回の総選挙における投票率をあげるための広報についてお尋ねいたします。この件について選挙管理委員会委員長の答弁をお願いします。

答弁者:選挙管理委員会委員長

県選挙管理委員会では、テレビ・ラジオでの放送や街頭での投票の呼びかけなどの従来の手法に加え、若年層に選挙や投票への関心を深めていただくよう、昨年の参議院議員通常選挙に続き、啓発用ツイッターを通じた発信や、県出身のモデルの本谷紗己さんを起用した啓発用動画のインターネットでの発信など新たな啓発に取り組みました。

今後も、他の都道府県の先進事例なども参考にしながら、有効な手法を検討し、若年層のみならず全世代での投票率の向上に努めてまいります。

質問2:コミュニティエフエムの活用について

和歌山県内にコミュニティエフエムは、和歌山市、橋本市、田辺市、湯浅町、白浜町にあります。これらのコミュニティエフエム局とは防災協定を締結しているように県の防災局は災害が発生した時に活用が図れる連携を行っています。

選挙管理委員会として、地域に密着しているコミュニティエフエムを活用すべきだと考えますが見解をお聞かせ下さい。選挙管理委員会委員長の答弁をお願いします。

答弁者:選挙管理委員会委員長

コミュニティエフエムの放送は、地域密着型の情報を適切なタイミングで発信できることから、選挙啓発でも有効なツールの一つと考えます。

各コミュニティエフエムの受信エリアは県内の一部の市町村に限られておりますので、活用可能な市町村に、啓発活動の充実の一環として、その活用の検討について助言してまいりたいと考えております。

質問3:公立高校での期日前投票について

公立高校での期日前投票について質問します。高校生の政治への関心を高めることや、投票率の向上のために高校で日時を決めて期日前投票所を設けることは有効な手段だと思います。和歌山県内では、かつらぎ町のみっつの公立高校が高校内に期日前投票所を設置して投票できるしくみを作っています。

公立高校での期日舞う投票所の設置について、選挙管理委員会委員長の答弁をお願いします。

答弁者:選挙管理委員会委員長

高校生の政治への関心を高めるため、県選挙管理委員会では、選挙制度の解説や模擬投票を実施する、そういった内容の「選挙出前講座」を全ての全日制高等学校で実施し、平成27年以降これまでに、約2万3千人の生徒が参加しております。投票率の向上のためには、学校段階での教育が必要であると考えており、今後も、教育委員会と連携し、こうした取組を進めていきたいと考えております。

ご指摘の高等学校への期日前投票所の設置については、高校生の投票環境の向上の観点からも有効な施策の一つであると考えます。今回の総選挙でも、かつらぎ町では、町内3校の高等学校に1日ずつ期日前投票所が開設されたと承知しておりまして、こうした取組については、すでに市町村選挙管理委員会や教育委員会にも情報提供を行っているところですが、引き続き、有権者の投票環境の向上を図るという意味で、取組の拡大について、助言してまいりたいと考えております。