平成25年2月定例会一般質問 / 質問内容

3.エネルギー問題について

続いて新エネルギーへの取り組みについての質問です。和歌山県は新エネルギーの適地として、私が関わり知る限りでは全国から注目されていると感じています。

コスモパーク加太の傾斜地にメガソーラーを誘致し、現在稼動させています。企業と連携した地域振興としてミニソーラー事業計画。また小水力として島ノ瀬ダムに発電施設の整備計画。農業用木質バイオマス。調査に入っているメタンハイドレートなど、新しい分野に挑戦しようとする積極的姿勢があり頼もしく映っています。

ただ新エネルギーによる発電量は、全国と比較してそれほど多くはないようです。適地であり推進しているにも関わらず、少し取り組みの速度が遅いように感じます。

質問1:メガソーラー計画について

和歌山県内のメガソーラー計画の現状はどうなっていますか。また平成25年度も事業者の進出意欲は感じられますか。商工観光労働部長の答弁をお願いします。

答弁者:商工観光労働部長

メガソーラーの取組についてですが、昨年7月からの固定価格買取制度を受け、本年2月現在で設置済み3箇所、施工中2箇所であり、着実な成果を挙げているところです。そうした中、現在でも多くの事業者から、県内のメガソーラー用地について問い合わせがあり、計画中のものとして印南町の地域貢献型メガソーラー発電事業をはじめ複数の計画が進められております。

現在、国の調達価格等算定委員会において新年度の買取価格について検討されており、太陽光発電については、30円台後半になるのではとの報道がされています。しかし、技術革新等によりパネル単価が引き下げられるなど採算がとれるとの判断から、平成25年度についても、事業者の取組意欲は衰えないものと考えております。県としては、県内候補地の紹介や庁内にワンストップ窓口を置きサービスを提供するなど、引き続きメガソーラーの誘致に努めて参ります。

質問2:新エネルギー創出に向けた取り組みについて

和歌山県で新しいエネルギーを創出しようとする動きがありますが、どのように進めようと考えているのでしょうか。商工観光労働部長の答弁をお願いします。

答弁者:商工観光労働部長

新エネルギー創出に向けての取組についてですが、豊富な日照時間や森林資源、また海に囲まれた地勢特性を活かした海洋資源など、本県の持つ特性を最大限活用し、これまでも窓口を一本化して、太陽光発電、風力発電、温泉発電、海洋エネルギー利用などの推進に取り組んできたところであり、平成25年度においても、これら新エネルギー等の推進に積極的に取り組んでまいります。

特に、森林資源の活用については、温浴施設等への木質バイオマス利用促進に加え、来年度からは農業用ハウスへの木質ボイラーの導入を積極的に推進してまいります。

価格変動の少ない木質バイオマスを使用するボイラーの導入は、木材需要の増大による林業の活性化とコスト負担軽減による施設園芸農業の振興に寄与するものと考えております。この結果、林業と農業とがつながり、地域内で森林資源とお金の循環が始まる和歌山方式というべき仕組みが構築され、このことによって地域経済の活性化につながるものと期待しております。

また、海洋資源の活用については、開発可能性が期待されるメタンハイドレート濃集帯と呼ばれる地層が本県沖合でも確認されていることから、メタンハイドレート調査にも積極的に取り組んでまいります。

平成25年度当初予算案には、表層型といわれるメタンハイドレートについて、枯木灘から熊野灘沖合にかけての賦存状況調査の経費を計上しております。この調査は、県の漁業調査船に搭載している魚群探知機を活用して行うものですが、今後、その存在の兆候が確認された場合には、国や関係機関に本格的調査の実施を要望してまいります。

このような新年度における取組を支えるため、産業技術政策課にエネルギー政策に特化した班を再編設置するなど体制を強化し、各地域での新エネルギーなどへの取組と十分に連携しながら、新エネルギー創出に向けたあらゆる可能性に挑戦してまいります。