3.主要幹線道路の渋滞対策について
和歌山市内の主要幹線道路の渋滞は慢性的な箇所があります。現在計画が進捗中の市駅小倉線は、和歌山市東部や中心市街地を結ぶ主要幹線道路です。この道路は和歌山市中心部と国道24号、阪和自動車道和歌山インターチェンジ、そして県道井ノ口秋月線と連絡する要所であり、中でも区間終点部の国道24号は朝夕に限らず慢性的な渋滞が発生している道路であり、和歌山市の第三次渋滞対策箇所に位置付けられています。
渋滞緩和を行うことで、朝の通勤時間帯における和歌山市中心部への所要時間が短縮されますし、夕方の逆方向への渋滞緩和にもつながります。また渋滞時に抜け道となっている生活道路への車の進入が減少することで、通学の子供たちも安全性も確保できることになります。
このような利点があることから、この付近を初めとする主要幹線道路整備の早期実現を図って欲しいところです。
現在、県道井ノ口秋月線は事業中であり、この区間と同時に工事進行中の東西幹線道路を設置することにより交通分散ができることが期待できます。
最初の質問です。慢性的渋滞道路でこの解消が必要だと思いますが、以下の点に関して質問でいたします。
国道24号のこの工事進行中付近の現在の一日の交通量についてお示し下さい。県土整備部長の答弁をお願いします。
阪和自動車道和歌山インターチェンジ付近での国道24号の1日の交通量につきましては、平成22年度道路交通情勢調査によりますと、直近の観測地点である和歌山市田屋地内で34,560台となっております。
平面交差にした場合の一日の計画交通量をお示し下さい。
県土整備部長の答弁をお願いします。
この交差点の計画には、平成42年の将来交通量を用いており、その際の国道24号の計画交通量は、交差点北側で日35,900台、交差点南側で日31,200台となっております。
この東西幹線道路の計画は当初、立体交差にする計画であったと伺っていました。只でさえ、慢性的に渋滞している国道24号のこの付近なのに、新しい四車線の幹線道路が平面交差することは考え難いからです。
今の答弁からすると、平面交差にしたところでそれほど交通量は増えない見込みであるか、むしろ将来予測では減少傾向にあるようなので、今以上の渋滞になることはなさそうです。
しかし最近知ったことですが、平成21年12月に立体交差から平面交差に計画化変更になっていました。当初の計画では、平成15年に井ノ口秋月線は立体交差で事業計画が決定していたと思います。
基本的に四車線の交差点の場合、立体交差が原則です。道路構造の手引き、交差点の計画基準によると「四車線以上の道路が相互に交差する場合は立体交差を原則とする。ただし、交差点の交通量、交通の安全、道路網の構成、交差点の間隔からみて、平面交差が許容される場合または地形その他の理由により立体交差が困難な場合にはこの限りでない」と記載されています。
言うまでもなく立体交差は、一方の路線を通行する車両がもう一方の通行を妨げないため、路線の容量の増加、渋滞の解消、交通事故の防止などに役立つものですから、この渋滞区域の交差点は立体交差にすべきであると思っています。
特に国道24号のこの辺りのように、交通量の多い道路同士の交差点では、信号機によって交通が遮断される時間の分だけ渋滞がひどくなるため、やはり中心市街地活性化させる街作りを志向していることや、人口減少に歯止めを掛けるという県中期の計画に沿って将来のことを考えると、立体交差にすることが好ましいように思います。
安全対策と渋滞緩和のために、今回の計画は立体交差で進められてきたのに何故、立体交差から平面交差に計画が変更になったのか理由が分かりません。安全対策からも道路の渋滞緩和の必要があるにも関わらず、原則でもあり、当初計画を変更して平面交差にした理由をお示し下さい。
この点に関しても県土整備部長の答弁をお願いします。
都市部の道路整備においては、安全で円滑な交通の確保だけでなく、まちづくりも考えて行う必要があります。道路を整備しても、通過交通になってしまえば、町並みが衰退してしまう恐れがあります。
特にこの交差点付近は、地元の方々から沿道の土地利用の観点より立体交差から平面交差にして欲しいと強く要望されており、事業の進展が止まったままになっておりました。
こうした状況を踏まえて、改めて、人口減に伴う将来交通量の減少及び和歌山北インターチェンジが新設されること等を加味し、交差点計画の再検討を行った結果、平面交差が可能であることが確認できました。これらのことから、平面交差に変更し、事業を推進しております。
渋滞緩和の必要性や交通安全対策上問題があるとすれば、ここに流入する車を他の道路に誘導する必要もあると思います。
この道路の渋滞緩和は必要だと思いますし、和歌山市内の主要幹線道路の渋滞緩和対策も必要です。国体開催に向けて道路の整備が進むことを期待していますが、阪和自動車道和歌山インターチェンジ出口で、いきなり渋滞になることは避けて欲しいと思います。
和歌山市内の道路整備による渋滞緩和に向けた知事の方針や考え方をお聞かせ下さい。
また国体開催までの和歌山市内で計画している主要道路の整備計画の見込みについて、知事の答弁をお願いします。
和歌山市内の渋滞緩和、それから全体的な、特に主要道路のネットワーク、そういうことについてご説明申し上げたいと思います。特にですね、議員御指摘のように、和歌山市にある道路というのはですね、どっかがネックになっておって、人も流れないというのがたくさんあります。主にですね、周辺から和歌山市の中心に向かう交通の、これは交通量が非常に大きいものですから、そういうものの渋滞の緩和を図り、かつ、またそこをきっちり流れるようにすることによって、従来整備はされているけど、渋滞が多すぎるというところの緩和も図るというのが大事だろうと、そういう風に思います。
そこでですね、全体でございますけれども、国では第二阪和道の和歌山岬道路ですね、それから県とか和歌山市ではですね、東西の幹線として都市計画道路の西脇山口線あるいは南港山東線、それからもうちょっと外側でいうとですね、和歌山橋本線ですね、これは和歌山市以外のところのネックの解消も大事なんですけれどもそういうところもきっちりやっていくと、さらに南北の幹線としては松島本渡線の整備を重点的に推進するということを踏まえ、現在一生懸命やっているところでございます。
これらはですね、国のものを除きますと都市計画道路という位置付けでございます。で、実は都市計画道路というのは都市施設であって、都市計画税を徴収している市町村がやらないといけないんですけれども、県道ともだぶっているし、あまりにも和歌山市の仕事が多すぎるということで、遙か昔にですね、県と和歌山市で、分担を決めて和歌山市の方の仕事を助けてあげるというか、ちょっと言いすぎですけれども、分担させて頂くということを決めました。で、両方ともですね、実は大変進んでいなかったんですけれども、これではいかんということでですね、少なくとも県のところはこの6年で猛烈に進み始めたと認識しておりますし、人からもそう言われております。
和歌山市の担当の所の遅れが気になるところでございまして、実は先程具体的な例として言われた市駅小倉線、あれをですね、実は県の担当の所は宮街道に接続したら一応終わりなんですけど、あと、市駅までですね、向こう側が全く手がついてないわけです。
県といたしましてはですね、27年の国体開催までにですね、渋滞緩和に資する市内の骨格あるいは環状道路が完全というわけではありませんが、最大限出来るようにですね、地元の御協力を得ながら、それから、また、市にも大いに元気になってもらいながら、住民の方々の御協力を得ながらですね、国・県・市が連携して取り組んでいきたいと思っております。
和歌山市内を初め県内の主要幹線道路の整備や、知事が力を入れている府県間道路や「川筋ネットワーク道路」についても重点的に整備を進めてくれているように、和歌山県内の道路ネットワークのさらなる強化を図っていただくことをお願いして一般質問を終わります。