平成24年12月定例会一般質問 / 質問内容

2.フロリダ州との姉妹提携について

片桐あきひろ

続いてフロリダ州との姉妹提携についての質問です。

平成7年10月4日に和歌山県とアメリカ合衆国フロリダ州とで姉妹提携を行っています。

この協定書では、「日米間の伝統的な友情と誠意ある関係を基盤として両者は相互理解と友好を深めるため様々な交流を推進し、双方が利益と繁栄を享受できるように、互いに協力しながら活動を進めることに同意する。両者はこの提携が和歌山県民とフロリダ州民との間を深い友情と尊敬の絆で固く結び、同時に和歌山県とフロリダ州の経済、貿易、社会・文化的発展に大きく寄与し、その一里塚となることを信じて提携する。」と謳われています。

先般、西フロリダ大学から当時の様子を知り、今も和歌山県との交流に力を入れてくれている先生が和歌山市を訪ねてくれました。

フロリダから東京に入り、東京から和歌山市に来てくれたのが午後6時。6時から8時まで意見交換を行い、先生はそのまま東京に戻られました。滞在時間はわずか2時間でしたが、フロリダ州と和歌山県との交流に期待を寄せてくれていることが分かりした。

特に民間レベルでの交流機会を持つことは両者にとってメリットがあるので、そんな関係作りの契機としてオレンジパートナーシップを活用して欲しいと要望をいただきました。

先生に伺ってオレンジパートナーシップのことを知ったので、早速調べてみると、平成23年11月に仁坂知事がフロリダ州を訪問した時に、フロリダ州と経済関係の活性化に向けたオレンジパートナーシップ協定を交わしています、このことに触れ、この協定を発展させたいと熱い思い話してくれました。

この協定では、フロリダ州と和歌山県の特性を活かし、観光、貿易、投資、教育分野における相互の経済関係を促進・拡大させていくことを目指していて、当時の和歌山県の発表資料によるとこの締結に関しては次のように記載されています。

「双方の特性を生かし、未来志向で野心的な経済交流を実施すべく、観光分野における協力、県産品等の貿易関係における協力、県州内企業間の相互投資促進にかかる協力、数学・科学技術分野における教育交流の促進を柱とする協定に署名しました。

全米第4位のGDPを誇るフロリダ州と未来志向で野心的な経済交流を展開していくことに合意できたことは、新たなビジネスチャンスの拡大、本県経済の活性化につながるものと期待しております。今後は、本協定に従い、各協力分野における種々の取り組みを具体的に実施し、双方の交流を更に深化させていきたいと考えています」となっています。

仁坂知事が締結を果たしたオレンジパートナーシップ締結から1年が経過しています。西フロリダ大学の先生が期待しているのが、この協定により民間交流、つまりビジネス面や観光面での成果が現れることです。

質問1:オレンジパートナーシップ協定の成果と今後の取り組みについて

締結後の活動はどのようになっていますか。また今後の活動計画はどのようになっていますか。知事から答弁をお願いします。

答弁者:知事

フロリダ州との関係は、ご指摘のように姉妹県州であります。いろいろ経緯を調べておりますと、国から姉妹県州関係をつくってはどうかとの話があり、お見合い話みたいなものがあり、結構昔にそういう関係を作ったようであります。ただ、少し手に余ったのかあまり熱心に具体的な交流をしていなかった面もあります。一般に姉妹県州と言って、首長が行ったり来たりして、乾杯だけして帰ってくるのは世の中にごまんとあるのですが、こういうのは時間と費用の無駄なので、ちょっと制限的に運用しようと思っているのです。

ただ、フロリダのイメージは日本の中では抜群であり、アメリカの50州ある中で、知っている州の名をあげろというと、まず三つのうちの一つぐらいに出てくる。そこと大いに仲良くして、いろいろなことをやっていると言うのは、日本の中でも和歌山の地位を、あるいは名声を高めるには非常に良いかと思い、その観点から立て直しをしようと思いました。

両方みかんの産地でもありますので、オレンジパートナーシップという名前をつけようと思いました。それでディズニーワールドというのがありますが、こちらにはアドベンチャーワールドというのがありますし、ダブルワールドとか。州政府の代表部が実は日本にないため、こういう関係も代替してもよいとか、その代わりフロリダ州がワシントンとかニューヨークで何かするときは和歌山も入れろとか、人事交流もしようなど、いろいろ具体的な話を言いつつ提案をして、それで昨年11月、リック・スコット州知事と、姉妹提携を発展させた実質的な交流を目的とするオレンジパートナーシップ協定を締結したわけです。

ただ、ちょっと正直に申し上げると、まだのりがあまりよろしくございませんで、爆発的な効果をあげているかと言われるとまだそこまで行っていないということであります。ただ、こちらはずっと継続的にもっとやろうと話をしており、事務的なレベルでの話しかけを続けておりましたところ、本年9月にフロリダ州のケン・デッツナー総務長官、この方はナンバー2でございます、この方が来日された際に、知事室長を派遣して、協定を具体化するための具体的な意見交換を行わせました。この中で、双方が今後経済交流に積極的に取り組むことを確認して、具体案として、デッツナー総務長官からはフロリダ州で開催される全米最大の観光イベントでの和歌山県の観光地紹介を世話するとか、あるいは大手スーパー等への和歌山県の産品紹介をするなどの具体的な提案もされていところです。

県といたしましては、フロリダ州からの観光客の誘致、あるいは県産品の輸出などを具体化するとともに、先ほど言いましたとおりフロリダと組んでやることにより和歌山県のイメージアップにもなると思いますし、県内企業等に働きかけを行うとともに、本県が行う観光キャンペーンなどにおいてフロリダ州の観光PRを行うなど、そうしたことを具体的に積み重ねて相互に利益のあるような実質的な関係にして、これからどんどんやって参りたいと考えています。