平成24年2月定例会一般質問 / 質問内容

1.仮称、和歌山南インターチェンジについて

おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

一つ目の質問は、仮称、和歌山南インターチェンジについてです。

和歌山市では平成24年度に調査費として交通量推計に420万円、予備設計費として3,400万円が予算案として計上されています。この後は建設準備委員会や地区協議会の立ち上げを図り、実現に向かい始めようとしています。現在、和歌山市の南東部、南部地域には約98,000人、和歌山市の人口の内約27パーセントの人が暮らしている地域に設置する計画です。

計画では利用方法は上下線とも入り口、出口として利用可能なフルアクセスで、スマートインターチェンジ制度を予定しています。スマートインターチャンジとは、高速道路の本線やサービスエリアから乗り降りできるように設置されるインターチェンジのことで、通行可能な車両をETC搭載車に限定していることから、簡易な料金所で済むようにしている制度です。このスマートインターチェンジは平成29年度の限定的な予算措置で、それまでに予算措置がなされないと、このスマートインターチェンジ制度は活用できなくなります。

仮称、和歌山南インターチェンジにより期待される効果は利便性の向上は勿論のこと、都市防災や都市開発などの進展も期待できます。そして和歌山インターチェンジに至る道路は慢性的に交通渋滞が発生していることから、高速道路利用者の分散効果によって和歌山インターチェンジ付近の渋滞緩和が期待できます。

高速道路が防災機能を果たしていることは、東日本大震災を踏まえた提言、そして今議会での同僚議員や知事の答弁からも明らかです。和歌山市の南東部へのインターチェンジの設置により、付近を防災拠点として整備を図り、救援物資供給場所、防災用トイレ、給水タンク、備蓄倉庫、非常用発電装置などを設置する計画になっています。

また高速道路に避難できることから津波から生命を守り、食料や医療の救急救援物資を防災拠点や避難所に届ける緊急輸送路としての役割を果たしてくれるなど、防災機能の強化につながります。 なお現在、和歌山市では平成11年度に策定した都市計画マスタープランの見直しが図られています。考え方としては、この地域を交通結節点として整備を進めたいこと。県立東高校や東部コミュニティセンターと一体的に防災拠点として整備すること。観光レクリエーション機能の充実を図ること。そして紀の川市との広域的な連携を図ることなど、今後の方向性を組み入れることを考えているようです。

和歌山市の中心市街地を中心核として位置づけ、地域の方々が日常生活をする地域を地域核としての位置づけを図り、中心核を地域核が惑星のように取り巻く多角型の都市形成を目指す方向性があります。南東部地域は市街地に隣接した地域生活の拠点とするためには、何としても和歌山南インターチェンジが必要なのです。

知事への質問

和歌山市が計画している、仮称、和歌山南インターチェンジ設置計画について知事はどのように考えていますか。

答弁者:知事

和歌山南インターについては、現和歌山インター周辺の渋滞緩和や、高速道路利用の利便性の向上、さらに防災機能の向上などの面から、できることなら実現したいと考えております。ただ、これを進める上で、整理しないといけない課題が三つあると考えております。

一つは、接続する既存道路で交通量が賄えるかどうか、特に市で担当している都市計画道路の進捗との関係でですね糞詰まりにならないか、二つはですね、中心市街地活性化を進めるとしながら郊外に新たな交通結節点を作るということについての整理、三つめはですね、既に高速道路も含め重点的に道路整備を進めている中での優先順位の問題というのがあると思います。以上、大橋市長からお話があった時に3点申し上げたのですが、レスポンスはありません。

これらの課題について、和歌山市の考え方も十分お聞きしながらですね、県としても必要な協力はすることとして、タイミングを見て戦略的に対応したいと考えております。

仮称、和歌山南インターチェンジ計画を進めるとすれば、インター付近を通る県道がかなり渋滞する恐れがあります。今でも朝夕の通勤時間帯を中心に渋滞している場所でもあり、いま以上に車の流入量が増加することが見込まれることから県道の整備、例えば二車線化やインター予定の右左折車線の新設などの対応も必要となります。

県土整備部長への質問

仮称、和歌山南インターチェンジに関して、県道和歌山橋本線と県道沖野々森小手穂線とのクランクになっている交差点部分が渋滞箇所になると予測されますが、これらの県道の渋滞緩和策について考えはありますか。県土整備部長の答弁を求めます。

答弁者:県土整備部長

南インターの設置が検討されている周辺の県道、特に岡崎交番前交差点は、現状でも朝夕の通勤の時間帯に渋滞が発生しており、新たにインターが設置された場合交通量が増大し、渋滞を悪化させないか懸念されるところでございます。

現在、インターの具体的な計画を検討している和歌山市から、こうした周辺道路への影響や対策についてもお聞きし、協議を進めているところです。

インターの具体的な取り付け位置や、周辺の土地利用動向とも密接に関係いたしますので、引き続き十分に協議を進めたうえで、必要があれば対策を検討したいと考えております。

県土整備部長への質問

和歌山県が進めている南港山東線の東への延伸と、和歌山市で進めている西への延伸とを連携させて、仮称、和歌山南インターチェンジの設置計画を検討することが必要だと思います。

和歌山市では南港山東線の事業決定している区間の早期完成を目指していますし、残りの西への延伸についても、県の東への延伸と歩調を合わせて取り組もうとしているので、連携を図って欲しいと思います。

なお仮称、和歌山南インターチェンジの完成は工事着手後6年後ですから、一体的に進める必要があります。これらの道路の年次計画はどのような状況になっていますか。県土整備部長の答弁を求めます。

答弁者:県土整備部長

南インターの整備には、市内の幹線道路として、都市計画道路南港山東線の整備が密接に関係することとなります。

南港山東線については、現在、県では和田工区において、平成27年国体開催までの供用を目標に整備を進めているところでございます。さらに東への延伸については、南インターの計画の具体化やこの路線全体の整備状況を見て判断したいと考えております。

なお、塩屋から国道42号の間の未整備区間については、平成24年度から市で事業着手することとなっており、さらに西の大浦街道までの区間についても、市に早期整備をお願いしたいと考えております。