平成23年12月定例会一般質問 / 質問内容

3.大阪都構想等について

平成21年から平成23年の3年間で一度も実施できていないようです。修学旅行は国会に行く場合がありますから、直ぐそこにある外務省へも行こうと思えばいける筈です。外務省へは個人では中々いけるものではなく、学生時代に訪れて学習することは、又とない機会だと思います。全体で行けなければグループ学習の単位でも良いので、本気で考えて下さい。

続いて大阪都構想等についてです。

大阪府は大阪都構想に向けて動き出そうとしています。仁坂知事は、この大阪都構想に関して賛成しているとコメントがありました。和歌山県民の皆さんは、とても興味深く思って聞いています。兵庫県知事も関西広域連合長の立場から「広域連合としても、国との関係で大阪都構想の推進を図る立場になる」と発言しています。このように大阪都構想を巡る動きは肯定的なものになっています。

大阪都となれば今までよりも広い経済圏となりそうですから、和歌山県にもメリットが発生すると思います。むしろこちらから関与していかねばならないかなと思います。

一例として橋下大阪市長は、「大阪都構想を踏まえ、大阪市の火力発電所計画を、関西ワイドでみると土地が和歌山にあるのに、また市役所が自分でやろうとしている」と批判しています。既に大阪都構想の中で和歌山県の存在も役割も意識してくれている訳ですから、和歌山県として大関西圏の中の役割を強く訴えていくことも必要だと思います。

二重行政についてですが、大阪府と大阪市で議論されているように、和歌山県において中核市との間に同じような問題は存在するのでしょうか。政令市のような大都市特有の問題なのか、地方都市にも言えることなのか。また存在しているとすれば解消すべきものなのか、この際、考えることも必要です。

さて、大阪が第二首都の機能を持つとなれば関西全体の活力につながると思いますし、小関西圏ではなくて大関西圏を確立させていくことは賛成です。この11月、関西広域連合として首都機能バックアップ構造の構築について国に要望しています。これは危機管理の観点からの提案ですから、今あるものでバックアップ機能を担おうとする動きです。

この内容を見て少し寂しい感じがしました。首都圏被災時に関西が果たしえる役割の中に和歌山県の役割がないからです。国の主な出先機関、金融や企業にしても大支店がないことから現状においては当然かもしれませんが、これだと大関西圏に向かう中での役割も、埋没してしまうように感じます。

  • 知事が大阪都構想に賛成する理由と和歌山県への影響、関係について考えることがあればお答え下さい。
  • 和歌山県において中核市との間に二重行政の問題はあるのでしょうか。あるとすれば解決に向かわせるべきですが、如何でしょうか。
  • 関西広域連合において、大阪都構想、首都圏バックアップ機能、大関西圏など大きな流れの中での和歌山県の果たしえる役割について、お考えがあればお示し下さい。

以上三点について、知事にお答えをお願いします。

答弁内容
答弁者:知事

大阪都構想については私は賛成であると申しました。ただ選挙の応援のからみで言われたものですから、これについては制度についての大阪都に賛成であると申し上げたので、選挙に介入したつもりはございません。その上で、政令市は、民政行政、土木行政、文教行政とか府県並みの権限を有しながらも、その小さい区域でそれを実行するということになっています。そうしますと、周りにある大阪府はその部分が権限としてないという状態になっていまして、区分されているわけでございます。関西広域連合の動きなどを見ましても、広域でいろいろやっていこうという時に、小さく区切って、いろいろやるということは時代に合わないじゃないか、どうしても二重行政的なものが発生しますから、それを解消しようと言ったら、大きい組織の中で解消していった方がいいじゃないかという意味で、私は賛成だと申し上げたわけです。府と市を一体として組織改革するというような動きがございますから、様々な要素を総合的に勘案して、大阪府知事や大阪市長が住民と一緒に今後考えていけば良いと思います。

和歌山県と和歌山市の関係でございますが、和歌山市は中核市でございます。政令指定都市に比べますと、うんと移譲されている権限は少ないわけです。保健所の設置とか民政行政、あるいは環境保全行政等について、和歌山県から外して中核市に移したものでございます。一方、本来の住民サービスにかかる行政もきめ細かくやってもらわないといけないと思っております。

総じて言うと、和歌山市はよく頑張っておりますようですので、これについて権限をきちんと行使しておられると思いますが、ごく一部扱いかねているものもあるようです。実は私が知事になりましてから、「産業廃棄物の保管及び土砂等の埋立て等の不適正処理防止に関する条例」を県でつくりました。この権限から言うと、和歌山市に同等の条例をつくってもらわないと、和歌山市が産業廃棄物にとって別天地みたいになってしまうということで、我々から働きかけをしたのですが、人手が足りないし、知識もないので嫌だという話がありまして、随分困ったことがありました。結果的には市から県に権限を委託してもらいまして、本来ならば権限は和歌山市にありますから、そのための財源ももらっているのですが、タダで受託をいたしまして、実際に県でやっているということになりました。従いまして、ちょっと不都合もあるのですが、市とよく連絡をとって、和歌山市の仕事といっても県の方としましても注意しながら、いろいろ説得をして、何とかやっていったらいいんじゃないかと。問題は局所的でありますので、大阪のように再編を特に働きかけて運動するということについて、私は別に意欲を持っておりません。

本県が有する豊かな自然環境、世界遺産をはじめとする文化・歴史面での数多くの資産、恵まれた農林水産物、豊富な温泉資源といった優れた資源を活かして和歌山県の地域力を高めていくことによりまして、関西における和歌山県の役割、あるいは存在意義を明確にしていくべきだと考えます。また、本県のような、関西の大阪を中心として考えますと周辺地域を活性化するということは、これは全体あるいはその中心部も活性化することになるんだということを強く訴えて、和歌山県が関西の中で発展していけるように頑張っていきたいと思います。