活動報告・レポート
2012年12月23日(日)
クリスマス会
実家にて

実家の父親に会ってきました。昨日、体温が38度を超えたと連絡があったことから様子を伺いました。午前10時に到着した時、父親はまだベッドで寝ていました。「調子はどう」と尋ねると起き上がってくれました。蒲団をめくり起き上がると、随分、足が細くなっていました。足の筋肉がすっかり落ちてしまって、往年の力強さは消えていました。

夏前の闘病生活以来、すっかり言葉数が少なくなり、最近は急に老けてきたように感じます。元々しゃべるタイプではありませんが、僕が実家に行くと喜んでくれて、どれだけでも話をしてくれていました。政治のこと、経済のこと、会社のこと、そして社会のことを次々に話して尋ねにきてくれたものです。

内心「少しゆっくりしたいなぁ」と思いながらも、社会情勢に関心を持ち、滅多に帰ってこない子どもに対して言いたいことが溜まっているのだと思い、それは父親と限られた時間を共有する嬉しい時間でした。

若い時は本が好きで知識が豊富でしたが、最近は目も悪くなり好きな本を読むことが出来なくなっています。そのため情報はテレビの音声からのものが多く、僕が子どもの時には何でも知っていて、僕が決して叶わなかった父親の知識量ですが、最近は一般的な知識に限られていることは寂しいことでもありました。

今日のように言葉数が少なく、そして気がつけばコタツに入ったまま寝てしまっている父親と接すると、何気ない言葉のやり取りが幸せな時間だったことに気付かされます。体調が優れないのか、気力が低下しているのか分かりませんが、直ぐに目をつぶってしまう父親に忍び寄る老いを感じました。今までは、外見は兎も角として、それほど感じることがなかったのですが、老いは確実に忍び込んでいることを感じました。

座ろうとしてもきっちりと座れない、座っても体勢がずれてくる姿を見ていると、寂しさと切なさを感じます。投げるボールのスピードでも、腕相撲でも、知識量でも叶わなかった強くて頑固な父親の姿はありません。夏の象徴のように思っていた力強い父親なのに、人生の季節は秋から冬に向かっているように感じました。冬を越えて再び笑顔が宿る春の訪れを心から願いました。

毎日のスケジュールを優先する余り、実家に立ち寄る機会が少なくなっています。年に数回の訪問に終わっていることを申し訳なく思っています。何時でも行ける、何時でも会えると思っていることが贅沢だったことに気付きます。そうです、時間は待ってくれないのです。何時でも行ける場所はなく、何時でも会える人もいないのです。その時に行って会わなければ、その時は帰らないのです。

父親と母親は何時でもある存在だと錯覚していますが、そんなことはありません。会える時に思いっきり会って話を交わす、心を通わす必要があるのです。父親の姿に触れて、いつも勝手な行いをしているだけの自分を遠ざけたい気持ちになりました。

この両親に生まれ、育てられたこと。そして今も立派に成長させてもらっていること。その全てに感謝しています。苦労して自分のことを後回しにして全ての愛情を注いでくれていることに感謝するばかりです。子どもの頃も、そして今も同じです。

平成25年に父親は82歳を迎えます。昭和6年生まれですから、僕が誕生した昭和36年は30歳。僕が物心のついた時はまだ30歳半ばでした。それから50年が経過しています。

この先の10年も、どうか健康で迎えられますように。寒い季節に少し涙の零れた午前でした。

クリスマス会
クリスマス会

和歌山フラメンコ協会のクリスマス会に参加しました。恒例となっている冬のイベントで、和歌山市民会館の市民ホールにおいて開催されました。森久美子先生率いる森久美子フラメンコ舞踊団の皆さんの踊りや全員で踊るセビジャーナス、そして椅子取りゲームなど盛り沢山の企画で、会場は華やかな雰囲気に包まれました。

フラメンコは華やかですが、聴き方によっては寂しさも感じられます。クリスマスシーズンのフラメンコの舞台からは、歓喜と寂しさの双方の感情を感じられます。彩り溢れた踊りと白色に染まったまちの雰囲気を感じる踊りが交錯しています。赤と黒のコントラストが温かさと冷たさを感じさせてくれます。

クリスマス会

喜びの一年だったのか、切なさを感じる一年だったのかにもよって、感じ方が違うような気もします。ダンサーの表現と、観客としての受け取り方が違う場合があるところも面白いところです。

和歌山フラメンコ協会の会員もそうでない人も参加したクリスマス会でしたが、それぞれの思いを情熱のフラメコンがさらってくれました。どんな思いも情熱を持つことで大きく燃え盛りますし、仮に辛い思いがあったとしても情熱が溶かしてくれます。せめて一時でもフラメコンの世界に浸ることで、自分の枠を解き放ってくれるようです。

2012年も終わりの様相です。抽選会と最後に会場全体で踊るセビジャーナスによって時間は通り過ぎました。もう2013年がそこまで来ているようです。

その他
  • 通夜式に参列させていただきました。市で仕事をしている当時も、そして今も変わらずにお世話になっています。お身内のご不幸に接し、心からお悔やみを申し上げます。
  • 来年、教師を志望している学生と昼食をとりました。教育試験を目指している四年生は、来春卒業しても勉強を続ける覚悟です。その強い気持ちを応援しています。