活動報告・レポート
2012年12月1日(土)
小久保選手祝賀会
頭脳交換会
頭脳交換会

ぶらくり丁にあるみんなの学校において開催された頭脳交換会に参加しました。経営者や地域活動家の皆さんが参加して和歌山県を元気にすることの議論を行ったものです。議論は和歌山市が停滞している阻害要因を出し合うことから始まりました。見える阻害要因と見えない阻害要因がありますが、その両方出し合いました。

方法はブレーンストーミング手法を活用しました。この手法は質よりも量を優先すること。意見に対して批判をしないこと。誰かの意見に相乗りすることでアイデアを拡大していくことが原則です。つまりいえる言葉はイエスだけです。イエスの積み重ねから問題を深堀していきます。

まず和歌山県が寂れている理由と発信力がない理由を出し合いました。そうしたところ余りにも多くの意見が出てきました。これだけの問題点を抱えている和歌山県が発展していくことはできるのか。そんな感覚になりました。しかしマイナスをなくすこと、減らすこと、そして逆手に取ることで解決を図る方法を話し合いました。

そのヒントとして、青森県では冬になると目も開けられないような地吹雪というもの凄い吹雪が吹くそうです。この体験ツアーを企画としたところ、都会からツアー参加者が殺到したのです。マイナスをプラスに転じさせた素晴らしい企画です。このように地域のマイナス資源をプラス資源に変換してしまった事例があります。和歌山県のマイナス要因をプラス要因に変換できることがある筈です。そんな地域活性化に方策について皆さんと話し合いました。

小久保選手祝賀会
小久保選手祝賀会

昨日に引き続いて小久保選手の会に出席しました。「ごくろうさん、小久保裕紀選手、2000本安打達成記念祝賀会」が参加した懇親会です。

参加して改めて小久保選手の凄さを感じることができました。会場となったホテルグランヴィア和歌山には600人近くの人がお祝いに駆けつけていました。来賓で挨拶をしてくれた恩師、そして本人からの話は感動でした。

小久保選手の練習熱心は子どもの頃から有名だったようです。引退した今だから言えることですが、「日本一練習をしてきたのは自分だという自信があります」と語ってくれたように、練習時間、正しい練習を日本一続けてきたのが小久保選手です。その練習量で一流プレイヤーに成長していたったのです。

練習熱心さに関してはふたつの話を聞かせてもらいました。高校時代、あまりにも練習をするので監督は「休むことも練習だぞ」とアドバイスをしたそうです。高校時代の監督が選手に対して練習を休めと言ったのは小久保選手が最初で最後でした。つまり他の誰に対しても練習を休めとは言わなかったほど、小久保選手は練習熱心だったのです。

早朝は和歌山城の天守閣までのランニングを5周、そして学校の練習に挑み、練習を終えた後も和歌の浦に出掛けて練習を続けたそうです。練習漬けの高校時代だったのです。甲子園出場はできませんでしたが、卒業後に後輩が甲子園出場を果たしています。これは小久保選手が築いた部の基礎が花開いたものです。

そして青山学院大学時代、全日本選手に選ばれた時のことです。大学生で全日本メンバーに選ばれたのは小久保選手一人でした。そのメンバーでオリンピックを戦うのですが、大学生のレギュラーとしてオリンピックに出場しています。選抜メンバーの合宿の時、練習を終えた深夜、毎日、バットの素振りの音がコーチの部屋に聞こえてきました。顔は分かりませんでしたが、昼間、その姿から小久保選手であることが分かりました。全日本メンバーの山中監督にそのコーチは次のように伝えました。

「監督、小久保は毎日、夜に素振りを続けていますよ。あんな選手が将来野球界のリーダーとして活躍することになると思います」。その通り球界のリーダーとして成長しました。

福岡ダイエーホークス、読売ジャイアンツ、福岡ソフトバンクホークス、所属した全てのチームのキャプテンを務めています。小学校、中学校、大学でもキャプテンを務めているほどリーダーシップがあるのです。

ところが肝心な高校ではキャプテンを務めていません。理由が凄いのです。小久保選手をキャプテンにしたら、全ての選手が怪我をしてしまうというほどの練習量を保っていたからです。そんな理由でキャプテンにならなかった選手はいないのではないでしょうか。

小久保選手は、「キャプテンは背中でリーダーシップを見せなければならない」と話してくれたように、自分が誰よりも練習をしてその背中でチームを引っ張る姿勢を持っています。日本一の練習量とそれを続けてきたことが一流の選手に成り、一流の指導者になろうとしている理由です。

そして小久保選手は大きな怪我を8回しているので、8回も手術をしているのです。全身傷だらけの身体で、プロ野球の世界で19年間も戦い続けたのです。現在執筆活動をしていますが、その怪我で苦しんだ時の時の方がページを書くことができるそうです。そして満足なシーズンの時のページは書くことがないそうなのです。手帳を開くと、苦しい時や怪我で悩んでいる時の方がたくさんの言葉や励ましの声が書き込まれているからです。

現役を引退した思うことは、苦しい時に手帳ら書き込む言葉が増えていることから、人を成長させてくれるのは苦しい時だったということです。順調な時よりも苦しい時ほど人は成長できる。そのことが分かります。

そして理想を追い求めた現役時代でした。2,000本安打と400本ホームランを目指した現役時代ですが、どちらの目標も達成しました。理想を実現するために努力を続ける過程が尊いことも伝えてくれました。記録を達成した喜びはありますが、目指していた時の方が選手として成長していることが今になると分かったそうです。

一つの物語を終えた時、どの時が一番成長しているのかが分かります。挫折した時、苦しい時、そして困難に直面した時、それを乗り越える過程で一番成長するのです。そんな大切なことを教えてくれました。

祝賀会の最後に小久保選手が語ってくれたた言葉があります。「神様がいることを信じています」ということです。ここで言う神様とは野球の神様という意味です。神様がいなければ実現できないような出来事がシーズン中にあるようです。特に2012年のシーズンには神様が宿ったプレイがたくさんあったそうです。

福岡ヤフードームでの二打席連続ホームランや、引退試合でのノーヒットノーランもそうです。プレイの途中に神様が力を貸してくれなければ出来ないような出来事があり、神様の存在を信じられるのです。勿論、神様は努力を続けた人にだけ微笑みますから、小久保選手の19年間を見た神様が力を授けてくれたものだと思います。

これからは解説者、そして将来の指導者の道を歩くことになります。現役選手には自分の言葉で励ませるように伝えることや自分の言葉で技術を伝えたいと話してくれました。そして子ども達にも夢を持つことの大切さを伝えたいと話してくれました。自分の言葉で語れる人がリーダーであり指導者になれるのです。

祝賀会の最後で私達和歌山ゴールドライオンズクラブの出番をいただきました。昨日実施した小久保選手による講演会と少年野球教室に対する感謝状の贈呈式の場を、舞台で用意してくれたのです。私から感謝状を手交し、本日参加したメンバーも舞台に登り記念写真を撮影しました。良い機会を設けてくれたことにも感謝しています。