活動報告・レポート
2012年10月30日(火)
懇談会
懇談会

午前は月に一度の定例懇談会に出席しました。この中の議論で和歌山県経済についての考察がありました。とても参考になりますので掻い摘んで紹介します。

和歌山県経済を支える大規模工場は海運から陸運への輸送手段の転換前、所謂、モーダルシフト前に操業を開始した素材産業、エネルギー多消費型産業が多く、極限までのコスト削減と省エネルギー対策を行うことで厳しい国際環境の中で生き残りを図っています。

もし電気料金値上げという事態になれば地域経済を支えるこれらの企業への打撃は回復不能につながるような悪影響を及ぼすことも考えられます。素材産業などの経営に与える影響は大きく、エネルギーコストをどうして軽減していくのか、その方法を県全体として考えていく必要性を感じます。

エネルギーコストは産業の根本を形成するものであり、このコストが上昇すると忽ち国際競争力が低下します。競争の激しい業界ではエネルギーコストを価格に転嫁させることは困難で、どこまでコストを吸収できるのかが課題となります。

エネルギーコストの増加はどの程度になるのかは未だ不確定ですが、コスト上昇は避けられない見込みです。夏と冬の電力供給の不安定性や電気料金の値上げによるわが国経済への影響は深刻なものがあり、平成25年度の国内企業の国際競争力に大きな打撃を与えます。電力会社だけで解決できる問題ではなく、国としてエネルギー供給体制の責任ある判断を求めたいものです。

倫理観

昼食をいただきながら日本経済の見通しについて話を伺いました。見通しとして来年は更に失速するということです。まず賃金が低下することを促すようなことは経済対策としては最低です。稼ぎを出して日本経済を支えている会社に対して、給与を削減するような圧力はデフレを加速させるようなものです。賃金を切り下げることは消費を抑えることと同一です。経済の特徴は、個人の収入や国の収入は、誰か別の人の支出であるということです。理解し易いように小さい範囲に限定するならば、あなたの支出は私の収入であり、私の支出はあなたの収入になるということです。

政府の支出が減少すれば収入も同じように減少します。個人の支出、言い換えると消費が減少すれば誰かの収入は減少します。給与を切り下げると収入は減少することになりますから誰かの支出も減少します。

堂々巡りのような話になりますが、結局、誰かの収入が減少するということは、誰かの支出も減少させることになるので、不況から脱することが出来ないということです。

仮に年収700万円の人の給与を20パーセント削減して年収560万円に下げるとします。確実に消費は減少することになります。もし地方都市で働いている人の給与が20パーセント下がると、地域経済の消費も20パーセント減少することになります。そして給与を支払っている会社の支出も20パーセント減少していることになりますから全体のパイは縮小したことになります。これがデフレの循環とも言うべきもので、所得を下げることは不況を更に深刻にしていることをもう私達は気付く必要があります。

年収700万円の人はそれに見合った消費をしてくれているので、地域経済を支えてくれているのです。だれも迷惑を被っていないのです。それなのに「あいつは年収700万円ももらっているのは怪しからん」と言って感情論で下げ圧力をかけることは結果的に地域経済を更に不況に追いやることになるのです。それまで年収700万円の人の年収が500万円に下がって得をする人はいません。下げ圧力を叫び続けた人の溜飲が下がるだけです。

でもその溜飲を下げた人は、自分の所得も減少させていることに気付いていないのです。何故なら、誰かの支出は私の所得だからです。年収の高い人の年収を下げることは私の取得を減少させているのです。

もうお気づきでしょう。誰かの年収が下がっても誰も得をしていないばかりか社会の稼ぎを減少させているのです。そんな地域経済は好転することはなく、そんな変な理屈で所得の下げ圧力のある国の経済は好転することはありません。

人は所得よりも少ない額の消費をしようとします。所得を超えた支出をしようとする人は極めて少数派です。所得を減少させることは消費を減少させていることであり、大きな会社が全従業員の所得を削減すれば、より大きな消費の減少が表れます。地域経済に与える影響は計り知れません。

結局、他人を低いところまで降ろそうと考える倫理観の乏しい人が多ければ、経済は限りなく下降線を描き社会は荒廃していくのです。

やや言い方が飛躍しますが、倫理観の乏しい人、悪口や妬みを言う人の割合が高い社会では経済は好転することはないのです。誰かの稼ぎが増えると私の収入も増えることに気付いて欲しいものです。

懇親会

和歌山市内の全ライオンズラブの会長と幹事による懇親会が開催されました。和歌山ゴールドライオンズクラブからは私と幹事が出席して交流を深めました。人との交流においては垣根を低くすることが基本です。行き来し易い関係を保つことが信頼関係を高めます。

会員同士、垣根を低く相互乗り入れのできる関係を構築しています。