活動報告・レポート
2012年10月28日(日)
玉津島保存会発足
玉津島保存会発足

和歌の浦にある玉津島神社を含めた地域の自然と歴史、文化を守り、後世に伝えることを目的とした玉津島保存会が本日発足しました。午後12時30分から神事執り行い、続いて総会を開催して役員や顧問などを決定、正式に発足することになりました。

玉津島を含めたこの地域は国の名勝指定を受けている場所であり、わが国の宝とも言えるところです。第一区の指定がされていますが、この後も第二区の指定に続く作業を進めていくことになります。国名勝指定の範囲を広げることで長期的視点に基づき和歌の浦の景観を守ることになりますが、現在指定されている地域の自然や文化を保全するために拠点づくりを行ったことになります。

玉津島保存会発足 玉津島保存会発足
玉津島保存会発足

顧問の先生の話によるとこの地域は課題もありますが夢のある地域です。課題は解決できますし、夢は求めることで叶うものですから、玉津島地域は限りなく可能性の秘めた地域であるといえます。何の可能性になるのかは、これに関る人たちで考え情報を発信していくことが求められます。そんな期待感のある発足式となりました。

総会の後、和歌の浦出身の佐野安佳里さんと中村康太さんのデュオ、チェリスタによるミニライブが行われました。歴史と文化のある和歌の浦の地に若い二人の歌声が響きました。二人は昨日の名古屋市内でのライブを終えた後、今日の発足式のために和歌山市まで来てくれたのです。二人の活動拠点は東京ですから、佐野さんにとっての故郷を思う気持ち、中村さんにとって第二の故郷を思う気持ちは嬉しいものです。

玉津島保存会発足

ミニライブだったことから2曲を歌ってくれただけでしたが、和歌の浦のために歌い上げてくれたことが伝わってきました。

さて顧問からは、和歌の浦と夏目漱石についての話も披露してくれました。

「涼しさや 蚊帳の中より 和歌の浦」という夏目漱石の俳句を教えてくれました。漱石は明治44年に一泊で和歌の浦に来てことがあり、その時にこの句を残しています。

そしてこの時「現代日本の開化」という名演説を行っています。和歌の浦と夏目漱石はご縁があり、この時の話しは今も大切に語り継がれています。

これも顧問の方の話しですが、夏目漱石の文学は難しすぎるので、残念なことに小学校の教科書から消えているようです。千円札紙幣からも消えていますし、とても残念なことですが、和歌の浦では夏目漱石とのご縁を大切にしたいと語ってくれました。

これから玉津島神社を初めとするこの地域の歴史と文化がどのように伝えられていくのか楽しみです。

コンサート
コンサート

和歌山市内のライブハウスで秋のシャンソンコンサートが開催されたので行ってきました。シャンソン歌手のMiyaさんが出演したコンサートで、しっかりと秋を歌い上げてくれました。以前も書きましたが、Miyaさんの歌は表現力が豊かで、歌が持っているメッセージを確実に伝えてくれます。歌は歌唱力と表現力によって伝わり方が違います。聴くこと見ることが一緒のパフォーマンスですから、総合力が私たちに感動を与えてくれるのです。

確かに表情や仕草によって伝わり方が違います。歌だけの表現に加えて顔や指先まで含めた表情がメッセージを伝えてくれるのです。

東京から来ていたゲストがステージで話していました。「経験のないテーマの歌を歌ってメッセージを伝えることは難しい」。その通りです。自分か経験していることは言葉や表情で伝えられますが、経験のしていないことを伝えることは難しいことです。歌も同じで、未経験の歌詞を経験者と同じように伝えることは簡単ではないのです。

巴里の秋を歌い上げようとしたら、パリの秋を経験していることで表現力が出てくるのです。パリの画家との恋を歌おうとしたら、その経験があると有利です。しかしMiyaさんは未経験のことでもしっかりと歌い上げてくれ、聴いている私たちにメッセージを届けてくれます。

約2時間のドラマは直ぐに過ぎ去りました。楽しい時間は早く流れますから、一瞬のコンサートのように感じました。秋から冬に掛けてMiyaさんのコンサートは続きます。音楽に触れることは心を優しく、そして豊かにしてくれます。音楽を聴くことで、争いよりも助け合いが大切なことだと感じることができます。