活動報告・レポート
2012年10月12日(金)
武者稽古
起業

起業を決意した人と懇談しました。40歳を超えて、自分の実力を試すために独立を決意したようです。今の仕事での営業成績はトップで、平成24年度の年間売上目標は上半期で達成していると聞きました。全国レベルの営業活動を行っていて、自信を持って独立の態勢を整えています。これからは会社の名前ではなくて人間力が勝負になります。個人の力で生き抜きたいと語る表情は頼もしいものがありました。

現在、税理士の先生と共に事業計画を策定中で、2年先までの利益は見込めていることからも独立を決意したようです。問題は運転資金の確保です。受注を受けて納品した後の支払いまでの期間の資金繰りが課題なのです。納品してから翌月末払いか翌々月末払いが基本ですから、二ヶ月程度持ち堪える資金力が独立をするに際して必要となります。

やはり起業に際しては資金力の確保が鍵を握っています。和歌山県には新規起業家のための資金支援制度がありますから、活用の検討も視野に入れることを提案しました。

夢に向かっての第一歩を踏み出す瞬間に立ち会えたことは嬉しいことでした。

道路問題

県道拡幅に伴う課題解決の話し合いを行いました。懸案が発生した場合、顔を合わせて話し合うのが一番です。尤もそこには信頼関係があることが前提で、信頼関係に基づいて誠意ある解決方法を議論することです。話し合い過程において隠し事や嘘の発言はあってはいけません。そして自分の主張と対立する意見があってもエキサイトすることなく冷静に判断することが大事です。

そんな条件が整い課題解決に向かい始めました。嫌なことを抱えていると精神衛生的に良くありません。課題解決を図ることで本来の仕事が前向きに進むことになりますから、上下大きく違います。話し合いが前進することは嬉しいことです。

武者稽古

和歌山市内で多くのお弟子さんにお三味線を教えている先生がいます。そんな先生は毎月、東京の家元のところに稽古に通っていますし、名古屋にも毎月演奏活動のため出掛けています。東京や名古屋での稽古や舞台は武者修行のようなもので、長年通っていても、今でもその場所に行くと緊張すると伺いました。緊張する場所は避けたいと思ってしまいますが、実は緊張する場面は成長するめたに必要な場面なのです。緊張する場面では精神力が試されますし、実力以上の力が発揮できる機会でもあります。

ホームで戦うことは嬉しいことですが、常にホームで戦い続けていると実力は伸びません。成長するためには、やはりホーム以外での戦いの場面が必要なのです。それは師匠になっても同じことだそうです。家元の前では特に緊張すると伺いますし、和歌山県外での演奏はどれだけ経験しても緊張するようです。

そんな緊張感の中から得た技術や感性を和歌山市に伝えてくれています。和歌山県が文化活動から取り残されないためにも、他都市からの空気の導入が必要なのです。

その他
  • 水害対策を検討している地域の皆さんと実際に被害に遭った現地で会い、今後の対策を協議しました。解決に向けて話し合いを継続させています。
  • 第一種農地の転用に関して話を行いました。第一種農地を農地以外の地目に転用することは極めて難しいことが分かりました。栽培ができなくて農地として適していない場所であっても転用は認められ難いという話でした。規制が強いことに驚いていますが、転用に関して地主の強い意思があっても規制を外すことの難しさを感じました。
懇親会

夕方からは懇親会を行いました。本当に素敵な時間を過ごさせていただきました。実は昨日、夕食のお誘いをいただきました。午後7時から1時間程度予定が空いていたので、「1時間程度ですがそれでもよろしいでしょうか」と話をした上で、懇親会を行うことにしました。懇親会を行って本当に良かったと感じています。

繰り返しますが、心が温まるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました。今日、ご一緒してもらったのは視覚障がいの方で、両目とも見えていません。それでも現役で仕事を続けています。中学生の時に視力が衰え見えなくなったと聞きました。それでも勉学に励み東京教育大学に入学、そして卒業しています。卒業後、就職のため和歌山市にやってきました。以降、和歌山市での生活、36年が経過しています。今年59歳なので後一年で定年を迎えることになります。

素晴らしい時間になった理由は、59歳のこの方が熱い夢を語ってくれたからです。

定年した後は、今までの研究成果を論文にまとめ発表したいという思いがあります。そして大学院で研究を続けることで博士号を取得したいという夢も話してくれました。何年掛かっても博士号を取得したいと強い気持ちを持っています。

二つ目の夢は、自分と同じように視力の障がいを抱えている子どもたちのために、支援団体を創りたいという思いです。視力障がいの子ども達は仕事が限られている現状がありますし、仕事があっても賃金が安い場合が大半です。自立した生活のためにも職場が必要であり、しかも生き甲斐を感じられる仕事が必要なのです。そんな団体と職場を創りたいという夢を聞かせてもらいました。

本当に素晴らしい思いです。他にも災害ボランティアとして被災地に赴き、被災者や被災地の高齢者施設であんまマッサージを行っています。被災者や高齢者にはとても喜ばれたことを報告してくれました。

また平成27年に開催予定の紀の国わかやま国体の時には、テントをひとつ貸して欲しいと依頼がありました。選手団をあんまマッサージで支援したいからという理由です。他の府県で実施した事例があるかどうか分かりませんが、素晴らしいおもてなしの心であり支援活動だと思います。

如何でしょうか。生きる力が湧き出るような懇親会となりました。逆境にあっても負けてはいません。負けない心、負けない力を感じました。

そして突然だったのに「今日の懇親会に応じてくれたことに感謝しています。とても楽しい時間でした」という言葉をいただきました。楽しい時間を頂戴し学ばせてもらったのは私の方です。59歳。まだまだこれからが人生です。定年後のことは定年になった時に考えるのではなくて、現役時代の今から夢を持ちそこに向かおうとしています。60歳定年はゴールではなくてスタート地点であることを感じました。

そして最後に嬉しい言葉をいただきました。「片桐さんとこうして会えて本当に嬉しかった。時間をとっていただき本当に嬉しかった。今日は特別に気持ちが良いので飲みに行きたくなりました。この後、一人で飲みに行ってきます。とても気持ちのよい日になりました」と話してくれ、和歌山市の繁華街である新内に出掛けました。

私は車だったことからお送りして別れましたが、とても気持ちの良い幸せな時間でした。