常任委員会の経済警察委員会が開催されました。委員会における私の質疑は以下の通りです。
Q.中小企業金融について質問します。この制度の中の成長サポート資金についてのことです。成長サポート資金、環境推進枠として、再生可能エネルギーに進出しようとする事業者への融資制度があります。この目的は再生可能エネルギーを事業化する経営者に対して優遇した融資を可能とする制度設計です。現在までにこの制度を活用して事例はどれだけありますか。
利用件数が多いのか少ないのか分かりませんが、もし予想よりも余り利用されていないとすれば何が原因なのですか。和歌山県が再生可能エネルギー事業者を支援しようとして設計した制度ですから、利用し易いように、改めて金融機関に説明をするなど行うべきだと思いますが如何でしょうか。
A.現在、融資実行件数が1件、信用保証協会の保証承諾件数が2件、相談中案件が4件になっており、いずれも太陽光パネルを利用した売電事業となっています。今後も利用される案件は売電事業が中心になると考えています。
但し売電事業に関しては、融資申込み前に近畿経済産業局に設備の認定申請を行うことと、関西電力に買取の申し込みをしなければならないといった続きが必要となります。そのため7月2日に新制度はスタートしたものの実行が若干遅れ気味なのは手続きに時間がかかっているためであり、制度自体に欠陥があるとは認識していません。
Q.平成24年7月2日から融資利率を最優遇金利となる1.2パーセントに引き下げしていることから活用して欲しい制度ですが、金融機関からは事業者を支援しようとする強い意志が伝わってきません。この制度を使えるように相談に乗るとは言っているものの動きが鈍いように感じています。
原則は無担保で保証人は不要、あくまで事業計画に基づいて貸付の審査を行う制度設計だと認識していますから、和歌山県から金融機関に対して事業に着目して審査するように依頼して欲しいと思います。再生可能エネルギーの導入促進は和歌山県の政策であり、事業化を図ろうとする法人などに対して貸付が受けられやすいように、この制度の金融機関への説明は行っていますか。また金融機関の反応はどうですか。
A.この制度創設以来、県制度融資を取り扱っている全ての金融機関の融資本部に対して説明を行い、営業店に対し通知するようにお願いをしています。また8月から9月にかけて、紀陽銀行を初め、きのくに信用金庫、新宮信用金庫などの支店を回る機会があり、その際に取り扱い担当者に積極的に融資をお願いしたいと要請しています。
担保主義の件については、確かにバブル期にはそういったところがあったと聞いていますが、現在は金融庁から各金融機関に対し、担保に過度に頼らないよう指導を徹底しています。事業内容や経営者の資質の定性要因に着目した審査を行うように指導しており、県もそれに従って各金融機関に要請していきたいと考えています。
Q. 再生可能エネルギーという新しい事業分野への融資は、これまで専門に事業を継続している経験者が少ないため未知数であり、事業計画を基にした貸付が行われることは難しいかも知れません。しかし国の固定買取制度によって買い取り価格は20年間固定されていますから、事業計画の収支予想は極めて確かな数字となっていてリスクの少ないビジネスモデルだといえます。
事業内容や将来性、経営者の資質などを審査の際には考慮することを再度依頼して欲しいと思います。事業内容に対して審査するという答弁もありましたが、実態として金融機関はコーポレートファイナンスの考え方があるように感じています。事業計画に基づいた審査を求めて下さい。
平成24年度に事業化を検討している法人で資金が必要な人は、そろそろ金融機関に相談する最終時期に入っていますから、担保至上主義にならないように指導して欲しいと思います。各金融機関の審査の方法に問題はないでしょうか。
A.委員の意見を踏まえ、金融機関に直接出向き、再度この制度趣旨を説明し、各企業からの相談に対しては柔軟に対応していただくよう要請をしていきます。
Q.企業誘致について。政府からの南海トラフの新たな津波影響予測によって特に沿岸部の工業用地の企業誘致に影響はでていませんか。また南海トラフの影響予測への企業からの反応はどうでしょうか。
A.南海トラフの巨大地震による津波被害想定については、発表されて日も浅いことから、特に具体的な企業の反応はありませんが、東北震災の津波の影響は皆の心に深く残っていて、津波を心配して沿岸部用地は厳しいという意見は多い状況です。
そのようなことから、県内では橋本市などの内陸型用地が伸びています。今後は南海トラフの新たな津波影響予測が発表されたことにより、企業誘致には少なからずマイナスの影響が出るものと理解していますが、企業との信頼関係が最も重要であり、マイナス材料があっても過大でも過小でもない最新の情報提供と丁寧な説明を心掛けた誘致交渉を進めていきます。
なお、平成23年3月11日の大震災以降、県沿岸部への企業誘致については、ほぼ同数の誘致実績を残しており、幸い数字の上からは特に影響はでていません。
Q.企業誘致に関して、正確な情報を出すのと同時に既存の企業もあることから、いざという時のためにBCPの啓蒙活動もして欲しいと思います。
続いていじめの問題について。いじめが発覚した場合、被害者から警察に対して被害届けが出される場合、受理する場合と受理しない場合はあるのですか。もしあるとしたら判断基準は何ですか。
A.被害者からの被害の届出は全て警察の方で受理しているため、特に判断基準は設けていません。加害少年の行為が暴行、傷害などの犯罪行為に該当する場合は、事件検挙または補導という形で措置を行い、警察が主体的に判断して的確な捜査を行っています。
一方、犯罪行為に該当しない行為については、当該学校と青少年補導センター、教育委員会などと連携して、いじめ解消のために児童生徒に指導、支援対応を実施することを基本として、適切な対応がとられるように促しています。
Q.犯罪行為に該当しない場合、青少年補導センターとの連携も図っているとのことですが、学校と警察、青少年補導センターとの連携、関係はどのようになっていますか。青少年補導センターの役割はどのようなものですか。
A.学校、警察、青少年補導センターの連携は、毎月一回、学校、警察、青少年補導センター連絡協議会を行い、その場で、警察署、管内の学校および青少年補導センターが各学校のいじめの問題行動や指導内容などを報告し各関係機関の情報共有を行っています。
個々の事案対応については、警察として加害少年に対する指導はもとより、必要に応じて学校に対する支援も行っています。被害少年の保護を実施し、関係保護者を交えて問題の解決を図っています。
青少年補導センターは、青少年の健全育成と非行防止を図るため、各市町村が主体となって設立されています。当県における青少年補導センターの役割は、教員、警察官、各市町村職員の三者が一体となって平素から情報共有、連携強化のためのパイプ役を果たしていただいており、特に事案発生時には、各関係機関での対応方針を集約し、任務分担などの各種調整を図ることであると承知しています。
また小中学生を呼び出す場合は、少年の心情を害しないように、警察署へはできる限り呼び出さないで青少年補導センターでの対応を基本としています。
Q.今日の新聞に紀の川市の中学2年生が1年生にいじめられた問題があった中で、被害者が警察に被害届けをしているので学校が主体的に動けなかった、関与できなかったというニュアンスの報道がされていました。3者が連携できているにも関わらず、学校が動けなかったということに関して警察の認識はどうですか。警察と青少年補導センターが主体的に関わっていれば学校は一歩引くというイメージではないのですか。
A.紀の川市という個別の案件について差し控えますが、一般的に学校が一歩引くということはありません。警察、学校、青少年補導センターの3者が一体となって対応する形になっています。
Q.加害者が少年補導センターに行くことを拒否する場合があります。そんな場合は強制できないものですか。または代替措置はできないものですか。
A. 青少年補導センターへの呼び出しは、14歳以上の犯罪少年を呼び出す場合と14歳未満の触法少年を呼び出す場合の2つがありますが、いずれも任意での呼び出しであるため強制的に出頭させることはできません。
犯罪少年については、正当な理由なく出頭に応じないとか所在不明であるとか、刑事訴訟法上の逃亡の恐れなど一定の要件を満たした場合は強制捜査に切り替えることも可能ですが、触法少年の場合には刑事未成年者という形で刑事訴訟法は適用できないので、強制的に呼び出すことはできません。
その代替措置として、警察は学校と保護者の協力を得て、家庭や学校での事情聴取という形で対応させてもらっています。
写真集団ウエスト主催の写真展に行ってきました。いつも案内をいただき参加させてもらっています。この1年間の作品の中から、作者が選んだ写真が展示されています。ウエストとして撮影旅行も行っていて、活発的な活動をしていることが作品の中から分かります。この展示会は写真の出力も作者自らが自分のプリンターで行っているなど、作品の全てを自分で仕上げています。正にプロ集団といえます。
中心市街地再開発に関して打ち合わせを行いました。和歌山市の中心市街地活性化計画は平成23年度末を以って終了していますが、まちづくりに終わりはありません。それ以降もまちづくりに関する打ち合わせや計画を検討している皆さんがいます。その中に加わって話し合いをしていますが、何となく輪郭が見え始めました。実現に向けた行動に移りたいと考えています。
夜は懇親会に参加しました。懇談内容の中で、和歌山県内でのフルマラソンについての話題が出ました。現在県内でフルマラソンを行っているのは上富田町の口熊野マラソン大会だけです。それ以外にフルマラソン大会がないので、せめてもう一つの大会を何とか実現させたいと話し合いました。