活動報告・レポート
2012年9月4日(火)
再生可能エネルギー
再生可能エネルギー

大阪市内の企業を訪問しました。この会社は本業に加え、現在エネルギー事業にも参画しています。数年前に新規事業を行うために関係会社を設立していますが、その当時と今とでは状況はかなり違っていると伺いました。数年前までは再生可能エネルギーに条件の良い場所や地元からの誘致がある分だけに限定して事業化を図ってきましたが、現在は事業化可能な場所確保することが大変な状況になっています。つまり、待ちの姿勢では事業展開できない状況だということです。

ところで再生可能エネルギーの事業化には優先順位をつけていることも聞きました。事業家を図りたい順位は順に、地熱発電、小水力発電、風力発電、太陽光発電、そしてバイオマス発電となっています。これは採算性が良い順番です。地熱発電は最もやりたい事業ですが場所の確保が難しいので事業化は難しいようです。続いて有望なのが小水力発電ですが、水利権と地元同意の問題が壁となっているので、条件が整わないことには困難です。そのため太陽光発電を推進することになっています。但し事業化は200kW以上が目処になっていて、それ以下の発電量だと実行しない方針です。

さて再生可能エネルギー事業は新しい産業です。再生可能エネルギーの買い取り単価が決定した以降のため、メガソーラー事業や屋根に大規模なソーラーパネルを設置する事業は新規事業に該当します。

計画と実際に施行するのとでは違いがあり、試行錯誤しながら工事を行っています。失敗や予想していない状態になることがあり、その都度計画や工法を修正しています。事業化を図れていることから失敗もありそこから学べているのです。この会社の経営者が、「失敗があることでノウハウとして蓄積できているので、今の試行錯誤しながら経験を積み重ねている段階です」と話してくれたように、まずは会社の資源活用を図ることからノウハウを蓄積しているのです。お客さんに製品として、新しい技術として提供する場合、失敗は許されません。お客さんにお届けするまでに実践の中で失敗を繰り返し、工法の不具合を改良していくのです。

失敗から学ぶ意味が理解できる事例です。失敗しなければお客さん提供する技術に発展しないのです。新技術が突然市場に溢れることはありません。多くの研究と失敗を繰り返して市場に参入しているのです。再生可能エネルギーの分野も同じです。買い取り単価が良いからと言う理由で、誰でも参入できる市場ではないのです。本当の技術を持てる事業者が生き残るのです。

企業の歴史は失敗と試行錯誤の繰り返しであることが分かります。その繰り返しが多いほどノウハウが蓄積されるので、他の企業との違いが出るのです。失敗を恐れない挑戦者魂を感じることができました。勿論、失敗を繰り返せるのは経営者の方針と度量、そして資金力に支えられてのことです。世の中は簡単なしくみにはなっていないのです。

おもてなしの精神

観光について懇談しました。観光地に不可欠なものはおもてなしの精神であることを強調してくれました。但し、おもてなしの精神の本質は難しいものです。単にサービスが良いだとか愛想が良いというレベルではないようです。

そこには日本の伝統を背景にした接客が根底にあるようです。このことを言葉で表すことは難しいのですが、お客さんが「心底楽しめる時間を提供する」ことがおもてなしのようなのです。例えば京都市の祇園や金沢市などの伝統的なお店には、おもてなしの精神が受け継がれています。

高いお金を支払って遊びに行くのは理由があります。現在は娯楽やサービスの提供を受けたいと思えば、どこにでもあります。それでもおもてなしの精神は古き街の伝統には敵わないのです。

そしてそこは厳しい社会でもあります。お店がお客さんを選別しているのです。おもてなしの精神を理解していないお客さんや、礼儀や遊び方を知らないお客さんに二度目はありません。基本的に一見さんは入れませんから誰かからの紹介となります。お店は、最初は紹介者の顔がありますから初めてのお客さんとして受け入れします。しかし礼節を外すような場合、二度目はないのです。

最初は紹介者の顔で入れていることを忘れてしまうと、紹介者にも恥をかかすことになります。誰かの信頼を自分の信頼だと思ってしまうことが間違いなのです。同じような勘違いはビジネスの世界でも良くあります。紹介者に信頼があることを忘れて、自分に信頼があるように思ってしまう人がいます。初めのうちは紹介者の顔があるので対応してくれますが、行儀を知らなければその内相手にされなくなります。

おもてなしとは接待する側だけが持ち合わせている精神ではなくて、お客さん側の立場の人も持ち合わせるべき精神なのです。おもてなしとは日本的文化の結晶です。お互いが相手のことを信頼し思いやる、そして楽しめる気持ちが必要なのです。日本文化は奥が深いのです。サービスとおもてなしが違うのは、チップなどに代表される西洋的なものと信頼に基づく日本的なものの違いです。

話しの最後に「和歌山県にはおもてなしの精神がある観光地がありますか」という質問がありました。答えを求めるために、おもてなしの精神の観点から観光地を巡りたいと思います。