活動報告・レポート
2012年8月9日(木)
ガソリン消費量
ガソリン消費量

ガソリン小売業の経営者との懇談の中で、ガソリンの販売量が落ち込んでいることを聞きました。毎年5パーセント程度販売量が減少している実績があり、ガソリンスタンドの経営は厳しさを増しているようです。ガソリンの販売量が毎年5パーセント減少しているということは、10年で50パーセント、実に半減する見通しになっているのです。業界としては10年後に販売量が半分になることを見込んで経営計画を立てようとしています。でもそれに対応する妙案はないのが現実です。

しかもガソリンタンクの耐用年数は約40年だとお聞きしました。車社会、所謂、モータリゼーションの時代に突入したのが約40年前のことですから、その当時に建設したガソリンスタンドのタンクが耐用年数に差し掛かっているのです。現在、更新時期を迎えているスタンドではタンクの入れ替えをするのかスタンドを廃止するのかの判断に迫られています。市場の先行きが見通せない中、新たな投資をすべきか、撤退すべきかの岐路に立っているのがこの業界です。

勿論タンクの入れ替えには多くの投資が必要となりますから補助金の適用を受けることは可能です。また廃止するにしてもタンクを除去する必要があり、その場合でも除去費用の補助が受けられます。これからガソリンスタンドは更に減少していくことも考えられます。今までのまちの風景も業界も変化していくことになりそうです。

ガソリンの販売量が減少している原因はハイブリッド車の普及にあります。ハイブリッド車は走りながら充電することや家庭でも充電することが可能で、電気エネルギーで走行し、ガソリンは補助的な活用となっています。そのためガソリンの使用が大幅に減少しています。話によると1,000キロメートル走行した後でもガソリンメーターは減少していない場合もあるようで、如何にハイブリッド車がガソリンの消費を減少させているのかが分かります。

トヨタ自動車の製造ラインでは既に70パーセントがハイブリッド車向けになっていることから、これからもっとガソリン消費は減少することになります。

時代は環境保全の方向に進んでいることは確かです。企業もまちもそれに向かって行動を起こしています。10年先の社会の見通しは立たないので不透明ですが、社会が変化すれば新たな機会は訪れますから、むしろ楽しみと受け止めて、少し未来を走れるように行動したいものです。

戦争体験

昭和12年生まれのKさんは8月が誕生月です。戦争体験の話を伺いました。当時、Kさんは小さいながらも国情が戦争に向かっていることを感じたそうです。広島に原爆が投下されたのが8月6日、長崎が8月9日で、Kさん誕生日は8月6日ですから、後に原爆が投下された日が誕生日になります。そのことで広島への原爆投下の日は忘れないで今まで戦争体験を語ってくれています。

もうKさん孫の世代が社会に出ています。孫には平和な時代を大事にして後につないで欲しいと語っていると聞きました。戦争は絶対に起こしてはならないこと。平和は素晴らしいものであることを伝えているのです。

戦争体験をした人は二度と絶対に戦争は起こしてはいけないと話してくれます。その意思を強く受け止めて守らなければなりません。平和な社会が私たちにもたらしてくれる価値はかけがえのないものです。

日本においては、生まれた時から当たり前の平和ですが決して平和は与えられたものではなくて、日本人が保ち続けているものだと認識したいものです。歯止めをなくした時、または保ち続けることができなくなった時、愚かな時代となります。そんなことは決してさせてはいけません。戦争体験を聞かせてもらい日本における8月の意味を再考することができました。

懇親会
懇親会

今夕は友人同士の懇親会を行いました。会場はFさんの自宅で手作りの料理によるホームパーティーとなりました。またオマーンから友人が夏休みを利用して日本まで駆け付けてくれました。素晴らしい懇親の内容を全て記載することはできませんが、ここではオマーンの事情について少し記します。

中東のオマーンは産油国で原油と天然ガスの輸出が主な産業です。主な産業というよりも資源の輸出がこの国の経済を支えています。国内のガソリンは1リットル当り日本円換算すると25円であり、生活は抱負で安い油に支えられていることが分かります。

さてオマーンの一日当たりの原油売上高は約60億円となっています。また原油という商品は利益率が高く約80パーセントが利益になっているようです。約60億円の売り上げの内、80パーセントが利益だとすると、約48億円が純利益ということになります。正に原油が経済と豊かな生活を支えているのです。

所得税はゼロで成人すると国王から土地が提供されるようです。物価は安価で生活し易い国だと聞きました。

ところでアラビア半島の西側はイランで、東側にオマーンが位置しています。間を通っているのがホルムズ海峡です。現在、イランへの西側諸国からの経済制裁によりホルムズ海峡は封鎖されています。そして平成24年7月1日から西側諸国向けの原油輸出は完全に止まっています。西側諸国がイランからの原油輸入を止めているのです。当然、日本にもイラン産の原油は入ってきていません。日本にいるとこのようなニュースが入ってこないのです。ところでホルムズ海峡のイラン寄りの海域をタンカーが運行しようとしたら撃沈される恐れかありますから、タンカーは公海またはオマーン寄りの海域を運行することになっています。今のところイラン海域に入ったタンカーはなく、イランの経済封鎖に関して大きな事件はありません。

またイスラエルのスパイがイランに侵入して、イランの研究者4人を殺害したこともニュースになったと聞きました。CNNなどではニュースとして放送されていましたが、日本のニュースでは報道されていなかったように思います。このように世界の重要な出来事でも日本にいると知らないことがあります。適切な判断をするためには、自分で世界の情勢を知るための情報を収集する必要があります。

オマーンの事情を聞き資源国の経済力の強さを感じることができました。エネルギー小国としてのわが国のエネルギー政策について考えさせられました。