活動報告・レポート
2012年8月3日(金)
県議会報告会
組織と現場

こんな話を伺いました。「私が現役時代には、現場を回って意見を言ってくれる人がいると安心しました。組織のことをちゃんと見てくれている、組織を考えてくれているのだなと判断しました。現場からの意見が上がらなければ役員は失格です。役員だけで決められることはなく絶えず現場の意見を聞いて判断しなければ組織は組織でなくなります。永続的な組織はそんなことを繰り返すものだと思います」。

現場からの意見は大切ですし、意見が交わされない組織は生きたものではありません。良い組織にしたいと思うなら改善意見や不満はある筈です。そんな意見が上がるのが当たり前で、それがなければ不満を抱えたままでも関係ないということになります。不満があっても良いと思っている人がいるとその組織は発展しません。発展するためには改善と生きた会話が必要だからです。

そして現場から意見が上がらないと言うばかりでは駄目で、役員は現場を回ることが大切です。机で見えないものがある。それを知るために現場に入るのです。

県議会報告会

午後8時から10時まで県議会報告会を開催しました。仕事や家庭の用事を済ませた後に参加してくれた皆さんに感謝しています。ありがとうございます。

さて今日の議題は学校でのいじめの問題と消費税の問題としました。いじめの問題は他人事ではなくて中学生や高校生がいなくても社会の問題でもあり、私達の大人の問題でもあります。参加した皆さんでいじめの問題を考える契機となりました。

和歌山市でいじめはあるのかないのかの質問に対しては、「県全体像を知るための数は把握できないけれどもある」と答えています。数字を捕捉することは困難なのは、いじめは表面化しているものもあれば分からないものもあるからです。

ただ大人が学校に関心を持ち入ることや、警察のOBさんに協力してもらうなどの対応をすることで少しでも解決に向かわせる力が働きます。無関心でいることは問題を放置することになりますから、大人が関心を持つことが解決に向けての第一歩です。

いじめは学校や教師だけの問題ではありません。いまや社会問題ですから地域の大人も関心を持ち学校からいじめをなくするため抑止力を持ちたいものです。保護者、地域の大人、学校、そして教育委員会、そして議員も入ることで問題を解決に向けることはできます。いじめの問題は自分が子どもだった頃を思い描いて解決までの道を軽く感じることがありますが、当時と今では状況は異なります。教室で先生のいるところで争うことは少なくなり、分からないところで分からないようにいじめの問題は潜行しています。先生も学校も分からない場合があるのはそのためです。

いじめの問題は学校と教育委員会の問題だと思っているようでは解決できません。地域の大人が関ること、地域の総合力でいじめの問題に関わり、大人が協力して解決に向けた動きをしたいものです。短期間にいじめはなくなることはありませんが、今が押さえるための絶好の機会です。いじめ問題が社会の関心事である間に、地域が立ち上がる必要があります。今、この問題を放置しておいていじめが解決することはありません。ですからある地域ではいじめが少なくなる場合があり、また別の地域では依然として同じ状態でいる場合も出てきます。大人の本気度、地域の力によって差が生じていくのです。

議会報告会に参加してくれた人から、「私たちもいじめの問題に対応すべき」という意見がありました。大人が学校に入って、そして継続した監視機能を果たしたいものです。

そして消費税の問題です。参加者の皆さんに賛否を問い掛けたところ、多くの皆さんは導入に反対でした。生活が厳しくなること。経営が圧迫されることも考えられること。そして消費を抑える傾向になるため地域経済は更に低迷すること、などが反対の原因です。

「消費税を上げなければ年金は下がりますよ」という脅し文句も聞こえてきます。それは年金受給者に責任があるものではないのです。政府の責任であり100年保障の年金制度を謳った当時の責任政党の問題なのです。年金で生活している人が無駄遣いをしている訳でも、国の財政を悪化させているものでもありません。歴代政府の失政であり、そのツケを現役世代と年金世代に持っていっているだけです。

ですから反対している人が無責任ではないのです。政府に対していままでの責任を感じてもらって、消費税増税が必要な理由を示して欲しいものです。日本国債の利率が他国と比較して安いことや、わが国は借金もある代わりに資産も多く、1,000兆円がそのまま借金とは違うことなど、問題視されているデータに対して対応してから導入の賛否をして欲しいものです。

財政を悪化させた結果責任を取らずに、受給者や生活者に負担を求めるやり方が支持されないのは当然のことだと感じています。現場の意見を聞くことから議論は始まるのです。

その他
  • 今日も大きな動きがありました。ここに記すことは控えますが、和歌山県の発展のために必要な対応をしています。企画が実現するように支援を継続したいと考えています。
  • 再生可能エネルギーに関しての意見交換を行いました。電力不足の時代です。再生可能エネルギーは発電量が少ないので導入に否定的な意見もあります。しかし発電量が少ないので不要とはなりません。小さな数字を積み上げていくことが、やがて大きな成果につながることは社会の常識です。数字も投資も行ってくれる事業者がここに存在しているのですから、それに応えたいと考えています。この機会を逃すと再び幸運の機会は訪れません。
    幸運の女神の前髪をつかむことが和歌山県の発展につながります。
  • 美術館にて来週の会議に関る打ち合わせを行いました。会議のテーマが良いので対応してくれることになっています。関係者の皆さんに感謝しています。